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未来

2022年04月23日 | 社会派らぼ
新型コロナウイルス対策として、国から困窮世帯に10万円が給付される特別給付金を、山口県阿武町が誤って463世帯分を1世帯の口座に全額振り込んでしまう…というとんでもないミスが発覚しました。4630万円が振り込まれた住民には返却の意思が無いということで、物議をかもしています。町は住民からの返却手続きを進めようとしたものの、「元に戻せない」と返却を拒み、連絡がつかなくなり、回収に支障をきたしているとの事。かと思えば、青森県ではホテルに宿泊しながら生活保護費の住宅扶助約1400万円をだまし取ったとして問題になっていますが、こちらもだまし取るつもりはなかったと主張している事案も発生しています。3人家族に対する1か月の住宅扶助支給の上限額は4万円と定められているにも関わらず、高齢の父親がいるので身動きが取れないとして、ホテル暮らしを2年8か月続けたための1440万円だとか。

4630万円という大きな額の金額を振り込んでしまう…というのは考えにくい失態ですし、それを未然に止めることのできる仕組みが二重にも三重にもあって当然ではないかという気がします。生活保護を受けながらホテル暮らしが認められる…というのも、おかしな話です。市職員の間では担当者を怒鳴りつけるなどのハードクレーマーとして有名だったという事ですが、大声で怒鳴れば要求が通る…という事自体がおかしいはずです。

絶対にミスをしない…と言える人はおそらくいないと思います。クレーマーに対しても一人では太刀打ちできない可能性はあるでしょう。一方で職務はそれぞれが役割を分担しているはずです。…が、個人事務所でもない限り(個人事務所であったとしても、従業員は数名はいるかもしれません)、仕事はたった一人が全責任を負わねばならないようなやり方でなく、チェック体制があって然るべきなのに、何がどうすり抜けていったのでしょうか。どういう罪状に問えるのか…は分かりませんが、誰が考えてもおかしいと思う事が、するりとシステムを潜り抜けてしまう世の中はやはりおかしいと感じます。

お金が生まれる前の社会は物々交換で成り立っていた…と言われます。物々交換では、自分の持っている物を欲しくない相手とは交換することができないので、いつしか物品交換をするようになり、当初は布・塩・貝・砂金など比較的価値が下がりにくい物品と欲しいものを交換するようになり、それらの物品が「お金」に変わったというのが現代でしょうか。今の貨幣制度では、何もかもが「お金」に置き換えられています。住居を確保するまでの間、住宅扶助費をお金で支払うのでなく、定めた施設に住まわせるなどのやり方に変えることはできないのでしょうか。コロナ給付金も、現金が一番楽だし喜ばれるから現金なのでしょうけれど、もっと違った形で生活をサポートすることはできないのでしょうか。現実に行われた水道料金の減免などもその一つの方策かと思います。

何より、子ども達が未来に描くものが枯渇しています。コロナで友達や家族との生活が制約を受け、しゃべってはいけない空間、触れ合ってはいけない生活が続き、遠い空では爆撃の戦火が絶えません。将来はユーチューバーにでもなって、面白おかしくお金を稼いで、暮らしたいというのを夢だと語られても、未来が明るく輝いているとは思えません。

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