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次の手

2016年10月21日 | 社会派らぼ
対局中にスマホなどを使って不正をしたのではないかという疑いをかけられ、三浦弘行九段が竜王戦への出場停止処分を受けました。日本将棋連盟は、所属棋士に対し、この経緯を説明するとともに、新たに定めたスマホの持ち込み禁止などの規定を説明、遵守を求めました。経緯は、報道によって、一般の私たちも既に把握しています。

ただ、疑惑をかけられた当の本人は、濡れ衣だと不正を否定しています。今後の対応は弁護士と相談中ということで、今はまだ連盟の調査には全面的に協力するという姿勢を示しており、所有のパソコンやスマホを調査会社に提出し、解析してもらうと発表されています。

三浦九段は、対局中の不自然な離席や、自身の指し手とコンピューターの示す手との合致の説明をするよう、協会から求められたと言います。協会が不自然な点を指摘して、三浦九段に説明を求めるのは当然でしょうけれど、不正の存在を指摘するには「彼が不正がない事を証明」しなければならないのではなく、「協会が不正があった事を証明」しなければなりません。

協会が科した出場停止は、あくまで「不正疑惑をかけられたままでは出場できない」とした三浦九段に対して求めた休場届が提出されなかったことに対する措置だと説明されており、だから協会の措置は間違ってはいないとする意見も多く見受けられます。が、少し冷静に考えてみると、協会の姿勢には、問題が潜んでいるように思われます。

もし、三浦九段の主張する通り、彼が潔白だとしたら、あらぬ疑いをかけた事になります。三浦九段は「不当な言いがかり」をつけられたわけで、「疑いをかけられたままでは出場できない」という彼の発言は、「出場者への疑いを撤回するよう」協会に求めたと理解することも可能です。期限までに「休場届」を出さなかった彼が悪いのではなくて、期限までに疑惑を撤回する発表をしなかった協会に否があるという見解です。撤回しないのであれば、彼の不正を証明しなければならない…のではないでしょうか。

今回の事件は、将棋界に蔓延している(かも知れない)パソコン不正使用への毅然とした対処が、最終的な落としどころです。が、その過程では、証明できないものは「疑わしきは罰せず」の鉄則に則って解決するしか手はないのではないでしょうか。コンピューターというものは、人為的な改ざんが可能な代物で、なかなか証拠採用するには無理も多いのです。メールに証拠能力が無い事に近いような問題が存在します。彼が提出したパソコン以外のパソコンが存在していない…という保証もありません。今後も、スマホだけを規制すれば良いわけではなくなります。ウェアラブルパソコンは既に開発中です。

対局会場に、パソコンソフトの画面が公開され、指し手の双方がパソコンの「次の一手」を見たうえで、自身の「次の手」を指すなどというのが、将棋界の未来図になる…のでしょうか。あくまでパソコンが長けているのは、これまでの膨大なデータを分析して、確率論として「次の一手」をはじき出すだけです。それでは「面白味」が欠けてしまいませんか。

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データ入力後のアクティブセルの動き

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