噛みつき評論 ブログ版

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報道機関というより宣伝機関・・・朝日新聞

2014-02-10 10:13:35 | マスメディア
『安倍首相は5日の参院予算委員会で、特定秘密保護法を巡る一部報道に関し、「この数か月間行われてきた言辞が正しかったかどうか」と不快感を示し、「検証すれば極めて有意義だ」と述べた。
 同法は、安全保障に関わる機密情報を漏らした公務員らへの罰則を強化することが柱だが、首相は「飛んでいる(米軍の新型輸送機)オスプレイを撮り、友人に送ったら懲役5年という議論もあった」と指摘。「誰かやってくださいよ。全くそんなことは起こらない。言った人は責任をとっていただきたい」と気色ばむ一幕もあった。さらに朝日新聞について、「安倍政権打倒は社是であると(聞いた)。そういう新聞と思って読んでいる」と語った』(2014年2月5日 読売新聞電子版)

 検索したところ、これを国内で配信したのは読売の他には時事通信とJ-CASTニュースだけです。私はなかなか面白い話だと思ったのですが、メディアの関心はそれほどでもないようです。当事者である朝日が関心をもたない筈はないのですが、だんまりを決め込んでいるのはこの話を知られたくないからでしょう。

 特定秘密保護法を巡る朝日の報道を「検証すれば極めて有意義」という総理の発言は正鵠を得たものだと思います。朝日の報道は「オスプレイを撮り、友人に送ったら懲役5年」に代表されるように、不安を煽るものが中心で、その質・量の点から報道機関のあり方を考えさせられるものであったからです。

 朝日は社説やコラム、声、などを総動員することはもちろん、連日、識者の意見として大量の反対論を載せました。識者といっても特定秘密保護法を十分知っていると思えない他分野の人が大多数でした。しかしこれだけを見た人はほとんどすべての人が反対しているという錯覚に陥ったことと思います。意図的に誤認状況を作り出したと言えるでしょう。偏った戦勝記事を書き続け、読者を騙したのと同じです。朝日流の「正しい」目的のためなら騙すことも正しいことなのでしょう。

 恐らく戦時中も感情に訴える大量の記事によって戦争へと国民を鼓舞したのだと思われます。そして戦争反対とは決して言えない空気を作り上げたのでしょう。同じ手法であり、報道機関というより煽動や感化を目的とする宣伝機関と呼ぶ方がお似合いです。赤旗のように初めから党機関紙、つまり宣伝機関と称していれば騙されにくいのですが、中立を標榜する報道機関を装っているだけに悪質です。

 特定秘密保護法の成立阻止には失敗しましたが、これを機に、この強引な手法が注目され検証されることは大変有意義だと思います。向きが違うだけで、この戦時中と同じ体質を持つ報道機関の存在こそが危険だと思われるからです。逆に言えばこのような報道機関の名を借りた宣伝機関の存在がなければ、政府が少々政策を間違えたとしても、国全体が暴走するようなことはまず起こりえないと思います。

 報道において完全な中立はあり得ないと思いますが、政治団体の機関紙のような新聞が一般紙の形で存在することは異様です。とりあえず、赤旗を読むのと同様「そういう新聞と思って読んでいる」という心がけが必要でしょう。


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2 コメント

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朝日新聞について (onecat01)
2014-02-11 14:40:18
ある朝日の記者が、自分たちは戦前の間違いを反省し、戦後は厳しく権力を監視する報道をしていると、言っておりました。前に軍国主義の宣伝をしたから、今度は平和主義だと、このような姿勢が社会の木鐸とか客観報道だとか、朝日新聞はお粗末な反省をしたものでございます。戦前は詐欺師だったから、戦後は警察官になったと、そんな理屈なのでしょう。以来私たち国民は、貴方のご指摘される朝日の宣伝記事に美しく染められ、未だに離れられない有様でございます。
絶叫する保守の政治家や学者などは、国民の覚醒になんら貢献していないことを、右サイドで熱く語る人々に気づいてもらいたいものですね。私たちの声は小さくても、伝わって欲しい正論であろうと、今日も貴方のご意見にうなづかせて頂きました。真剣に。
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Unknown (okada)
2014-02-14 11:13:28
都知事選挙で田母神氏が80万票を集めた事実はネット社会の一面を物語っていると思います。つまりネット社会では既存メディアの影響力が相対的に低いことを意味しているのではないでしょうか。
ネットの普及が朝日などのへの誤った信頼を崩し、まともな判断ができるようになることを期待しましょう。
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