噛みつき評論 ブログ版

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森友問題はそんなに重要か

2018-03-18 22:19:44 | マスメディア
「文書改ざん 歴史ねじ曲げた」
「森友文書 民主主義の岐路だ」
「安倍さん 潔く身を引いては」

 ずいぶん大袈裟な文言だが、これはこの数日に掲載された朝日の「声」欄トップの見出しである。見出しは朝日の担当者が作ったものである可能性が高いし、内容も担当者の手が入っているのが普通だ。これらを「声」欄のトップに据えたのは朝日の主張を代弁しているからであろう。いつもの手口である。財務省が書き換えを認めた翌日の朝刊ではこの問題を一面だけでなく7ページを使って糾弾している。まるで鬼の首を取ったかのようである。

 森友文書の書き換えは財務省の失態も含め、小さな問題ではないが、この朝日などのメディア、野党の1年を超える反応は大きすぎではないか。内閣が揺らぐほどの問題なのだろうか。書き換え前の文書に贈収賄などの違法行為の明確な記述でもあれば別だが、官僚による忖度の疑いがあるという程度に過ぎない。そしための国会の長期にわたる空転は国家的な損失である。

 背景にあるのは左派メディアと野党の反安倍体質であろう。僅かなことでも政局に利用しようとする強い意思が見える。安倍内閣は100点ではないにしろ、過去の内閣に比べ成功した政権だと思うが、この程度の問題で倒されたのでは内閣がいくつあっても足りない。この問題の重要さと内閣を倒すということとは全く釣り合いが取れない。過去の事務所経費の問題などで内閣が倒れた例がいくつもあるためか、多くの人は成り行きによっては安倍内閣が危ないと思っているかもしれないが、これはやはりおかしい。繰り返される事態によって非常識を常識と思わされているだけである。

 左派メディアが安倍内閣を倒そうとする姿勢は明らかだが、ではその後、どの政党に託すのか、誰を首相にしたいのかということは全くわからない。「安倍、やめろ」と叫んでいるデモの参加者にマイクを向けて「では誰がふさわしいのですか」と是非とも尋ねてもらいたいものである。大塚首相、志位首相、玉木首相、又市首相など想像したくもない。

 ともあれこのような問題が起きるたびに左派メディアが大袈裟に報じ、政権支持率を下げる効果を生んできたのも事実である。この書き換え問題のためか、最近の安倍内閣の支持率は9.4%急落した(最近の時事通信調査)。

 メディアが政策論争より政権の足を引っ張ることに熱心なのは何故だろうか。恐らく左派メディアの党派色が非常に強いことが理由の一つであろう。朝日や毎日の紙面はまるで野党の機関紙のようである。さらに政権を嫌悪する感情があるようさえに感じる。この気持ちが反日的な報道の理由でもあるのだろう。この感情が影響力をもつと理性的な判断は後退する。

 大新聞が強い党派性を持ち、政権の僅かな失敗に対し、過大な批判攻撃をすると、多くの有権者は大変なことだと思い込む。それで政権が危機に追い込まれれば、国会の機能を妨げられたり、さらには政権が倒されて無能な政権を誕生させるという危険がある(民主党政権で実証済み)。新聞が中立を大きく逸脱するのは大きな危険を伴う。大手報道機関の偏向こそ民主主義の危機だと言ってよい。森友文書書き換えの比ではない。