噛みつき評論 ブログ版

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北朝鮮とかけて鳩山元首相と解く

2013-04-15 09:47:31 | マスメディア
 心は「何をしでかすかわからない」であります。両者とも合理的な思考では行動を予測することができません。部分的な合理性はあっても全体としての合理性がない(これってよくあることですね)。国民を餓死させてまでも軍事を優先させる国は既に我々の思考の域を超えています。

 マスコミは北朝鮮の脅しに大賑わいです。多くのコメンテーターが登場し、北朝鮮の挑発の狙いは米国を交渉のテーブルに引き出すことだ、などとまことしやかに語られますがどうもしっくりきません。理性で測れない国に対し、評論家連中が束になってもまともな予測は無理だろうと思われます。

 軍事学の入門書には国が戦争を始めるにはまず戦争計画に基づいて現役兵の数倍にもなる予備役の召集、動員、武器弾薬食糧など物資の集中などをしなければならないと書かれています。これらは大規模な動きを伴うもので、隠すのは困難です。こうした動きがない以上、北朝鮮がいま本気で陸戦を伴う戦争を始めようとしている可能性はごく小さいと一般的には考えられます。何をするかわからない相手なので断定はできませんが。

 あとは少数のミサイルがどこかへ飛んでくるか、ということですが、核を使わない限り大騒ぎするような大きい被害の出る可能性はほとんどないでしょう。被害に遭うとしても宝くじに当たるよりも低い確率だと思います。

 戦争が起きるという懸念が株式や為替市場にはあまり影響を与えている様子はありません。韓国の株価は低調ですが、これは円安の影響であるとされています。投資家の総意としては戦争をほとんど心配していないわけです。マスコミがそろって戦争を騒ぎ立てているのと対照的です。冷静さの点で、投資家はマスコミより数段上でしょう。マスコミ並みに冷静さを欠くような投資家は既に淘汰されている筈ですから。また戦争関連銘柄にも顕著な動きは見られません。

 北朝鮮の脅威を大袈裟に報道すれば視聴率がとれる反面、脅しがよく効いたと北朝鮮の戦略に自信を与えることになります。一方、近隣国による軍事的脅威が現実のものと映れば、集団自衛権の見直しや抑止力の増強、憲法改正問題に道を拓きます。いずれも左翼メディアの忌み嫌うところです。視聴率(利益)をとるか、それとも政治的主張をとるか、悩ましい二律背反です。

 しかし実績から推測すれば彼らは迷わず視聴率を優先するでしょう。看板の表側は政治重視、裏側は経済重視というわけです。

 北朝鮮と鳩山氏、どちらもあまりに「非凡」であり、普通人の頭では理解できかねる存在です。ならば北朝鮮の今後の行動を鳩山氏に予測をしてもらってはどうでしょうか。鳩山氏と北朝鮮は「非凡」同士、一脈、相通じるものがあるかもしれません。