体力も気力も満ちていたの頃の私が、里帰りをして実家を後にする時のこと。当時の母親の年齢は、今の私ぐらいだったかしら・・・。見送る母親の涙に怪訝な思いをした記憶があります。
「その時にならないと、分からないことがある。」そのとおりです。こそ出しませんが、今は亡き母親の心情が、手に取るように理解できる、今日の別れでした。元気に会える次は、あるのかしら・・・と。
小さな孫は、いつもと様子の違う慌ただしさに、やたらはしゃぎ回る。出かけるギリギリ迄、ベランダの青い苺をほばって上機嫌。
老いの心境が、かくも厳しいものとは・・・・。一つずつ失っていくのが老いですね。私は家の前でサヨナラ。菩提寺の仏教講座に参加。未だ成田空港にいるはずの娘と孫の無事帰国を祈って、仏壇に手を合わせました。