世界的ベストセラ-「ホモ・デウス」の著者、ユヴアル・ノア・ハラリは、イスラエルの歴史家。22日・日曜日、読売新聞、”あすへの考”の記事を紹介します。
彼は、人類史におけるコロナ禍 をどう捉えているのでしょうか。
医学の進歩の結果、人類は疫病に対して強くなっている。14世紀に蔓延したペストでは、人口の25%以上が死亡。 ”神の怒り”の所為で、身を守る術はないと、信じられていた。
今は、真の敵は、ウイルスではなく、人間に宿る悪、つまり憎しみ・無知・強欲であると考える。私達は、心に宿る善、共感・英知・利他で対処すべきである。弱者をいたわり、科学を信じ、情報を共有し、世界で協力する。
世界が連携協力して取り組む医療衛生計画が、一年経っても見えてこない。世界経済の復興計画もない。
コロナ禍は高失業を招き、片やIT化・自動化が一気に進み、復職先が消失している。
人類が地球を支配したのは唯一協力できる動物だからです。今や人類は、協力を忘れ、分裂と敵対を選んでいる・・・
人類の存続を脅かす三つの危機は①核戦争②破壊的な技術革新③地球温暖化を含む環境破壊。世界が協力して取り組むべき喫緊の課題である。
コロナ禍を通じAIや、IT技術を駆使した監視体制が正当化され整備が加速している。
個人の情報を集計・解析し、人間をハッキングしている。生体センサ-の携帯を義務付け、人の血圧や心拍など皮膚の下まで監視できるような方向へ進んでいる。
21世紀は、人工知能や生物工学の進展に伴う混乱が懸念される。