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ジョギングはシャンパンの味

ジョギング、写真、革クラフト、木工、パンつくり、日本の古代史などを趣味にして楽しんでいます。

新幹線台車亀裂事故に思う

2017年12月21日 05時58分17秒 | 新聞・ラジオ・テレビ

・・・鉄道の台車等に使う材料の疲労亀裂の設計技術については、大学時代に授業で習った、また、その後、社会に出てからもその時の旧国鉄技研の機械学会の設計資料はづっと、仕事で使い続けたもので、大変役に立ったことを覚えている。

   旧国鉄時代の車両設計資料は日本でも有数の歴史と権威のある技術だけに、今回の新幹線の車両台車の亀裂の発生は信じられない思いである。

    

  上に見取り図と亀裂の写真を引用した。
      他に、ユーチューブの台車製造の動画を見た。

  この手の事件としてははっきりとした写真や製造動画の資料が発表されているので、我々でも、何故破損に至ったか、色々と写真と資料を見て考えることが出来る。

  記事には説明はなかったが、架台の亀裂の下に懸架ばね受けが溶接されていて、これが亀裂の起点のように見える。 
  つまり何らかの原因でばね受け箱の溶接部分に問題があったことが想像できる。
  製造動画では溶接の後、粉探傷をして検査しているようですが。


  日本の鉄道車両製造現場でこんな問題が起こったということは、とても大きな問題で、鋼材から溶接で作った部分は無数にあるので、製造の検査・点検の機器・手順などの見直しが必要である。  
  上に述べた技術問題とは別に、

  報じられた報道から、問題が起きてからの処置に、大きな管理上の問題点が感じられた。
  すなわち、車掌が異臭と異音を発見してから、乗り込んできた車両検査員が列車を止めて点検することを進言したにもかかわらず、列車の点検報告を受け、事故状態を聞いたJR西日本の輸送指令が走行の続行を指示したらしい。

   大阪駅で、引き継ぎを受けたJR東日本の輸送指令は列車を止めて名古屋で点検させ、結果的に問題を発見し重大事故を未然に防いだ。

     この判断の違いの理由が、その人の能力の問題の相違であったら、人の能力によって問題点の判断が変わることは管理方法としてはとても問題である。

  問題が起きた時の処理は常日頃、誰が何と言っても、安全サイドで処理するのが普通と思うが、JR西日本は尼崎の脱線転覆事故も起しているので、会社そのものの企業風土が悪いような想像する。

  企業風土を改善するには、全社の管理手法に、今までとは違う、新しい価値観を持ち込む仕組みが必要に思う。