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Wild Boar Roar: 猪肉パーティ

2018年01月09日 | Weblog

きっかけは鮎ママことT野さんに、「大原荘の猟師さんに頂いた我が家では食べきれないほどの猪肉が2kgほどあるんだが、ニャロメさん、どう?」と声をかけていただいたこと。



実際に赤身と脂身のブロック肉をもらって、その巨大さにびびる。まずはジビエを愛する人々を招集することから始まった。

集まったのはチビ太の友達ネットワーク。日米露の大人たちと子供たち。牡丹鍋は鉄板として、欧州ではどうやって猪を食べてんだろ、とリサーチしたらトスカナ地方では猪のラグーパスタが冬の郷土料理として有名らしいので、この二本立てで行くことにした。


準備はなんと二日前から。冷凍されたブロック肉をゆっくり解凍しなければならないからだ。ゆっくり冷蔵庫の中で解凍を開始。


次に控える難関は肉をどう切るか。特に牡丹鍋は薄切りが命。ここは近所の商店街、妙蓮寺の伊藤精肉店に親父さんに相談したところ快諾していただけた。いろいろ制約があるこの現代にて、引き受けていただきありがとうございます。チビ太の保育園へ肉を卸しているらしく、その話でも盛り上がった。

肉の問題を解決したので、まずはラグーの準備から。レシピはNew York Timesのこれを参考にさせていただいた。記事を読むはなから美味しそうで、一人でテンションがあがる。こちらの準備は前日夜から。


赤身肉を1kg、2cmのサイコロに切り、ローズマリーとニンニクをすり込んでから赤ワインをヒタヒタに。ボウルにいれて冷蔵庫で一晩ネンネコさせる。

翌朝5時起きで朝練開始。よく寝た猪肉にセロリ、ニンジン、玉ねぎを混ぜてソテーして、水分がとぶまでゆっくり煮込む。水分が飛んだらトマト缶をいれて煮込む。とにかく長時間煮込む。煮込むこと4時間www なんちゅースロークッキング。



途中で横浜みなとみらいまで6kmランニング。腹をすかせて帰宅。
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ランからの帰路、肉やでスライスされた脂身1kgをピックアップし、帰宅後盛り付け。牡丹の花が咲きました。それにしても肉多いw

ラグーはことこと煮詰めたところここまでトロットロに。

12時をすぎてお客様が来訪し始める。このころになると家中が猪のケモノ臭さと、ローズマリー、生姜、ニンニク、ローリエ、クローブの香りでみたされ、お客様は玄関にあがるなり「いいにおい~♪」と言ってくれる。

牡丹鍋のほうはぶっつけで心配だったが、味見をすると出汁が取れていてむっちゃうまい。






手前味噌ながら自信作ですと宣伝して、皆様に提供。今回は作る側で飲み食い歓談する側には回りませんでしたが、本当に楽しみました。


子供たちも猪肉パスタをぺろり。




子供が多いので、あまりスパイスをきかせないようにつくりましたが、それでも野趣あふれる猪の滋味がかなりきいた味付けになっていました。まさに素材の力。

ちなみに、市場に出回るの猪肉は罠で仕掛けて食肉工場に運び、そこでしっかり血抜きをするのでそんなにケモノくさくないそうですが、今回のは鉄砲でズドーン!の肉ですので、そこまで完全な血抜きはできないのだそうです。これも知り合いの間でしか流通しない肉の特徴で、牡丹の模様に肉をならべているときも、血あいが所々残ってました。そんな野趣も合わせて楽しめるジビエ好きにはたまらない風味でしたね。

はじめて猪肉を猟師しましたが、狩猟や調理方法を含め、いろいろ勉強になった3連休の最終日でした。おしまい。