Velo-city

"It never gets easier, you just go faster."

熊野 3 days

2011年05月30日 | レース


熊野は遠い。

車では10時間。
新幹線を乗り継いでも会社を4時にでて,新宮駅に11時についた。

だが,そこまでしても行く価値がある。シーズン前半のターゲットイベントを熊野 3 daysにして正解だった。世界遺産の熊野の自然に抱かれた山間,漁港の町並みを駆け抜けた3日間。じっくりとふりかえってみたい。

レースの特徴:

●登りあり
●激坂あり
●自転車押し競争あり
●テクニカルな下りあり
●隘路あり
●民家の軒先あり
●山岳あり
●平地あり
●隘路前のペースアップあり
●だらだら坂のふるい落としあり
●スプリントあり
●熊野のうまい酒,海の幸あり

ロードレースの醍醐味を三日間存分に味わえる。
そして今回は天候にも恵まれ,三日連続の豪雨!二度とない経験ができた。

この熊野,コース設定がなんかイタリア人というか関西人ぽい!
「こんな区間,いれたらおもろいちゃうか~」
「ほな,入れてみよ~」
といったノリでコースに入ったとしか考えられない区間がコースにアクセントを添える。

Day 1 普段は農家の軽トラしか走らないと思われる農道の激坂(熊野のコッペンベルグ)+ 折り返し地点,自転車2台が並んで通ったら落車しかねない民家の軒先極細道路をうねうね
Day 3 激坂くだったあとにコークスクリュー直角コーナー逆バンク

頭のかたい主催者にはできないコース設定。好きですこういうの。

週末を一回計画的にこれに振り分ければ,実業団レースを一度で3回楽しめます。このレースは,超超お奨めです。金曜日をキャンセルして土曜日曜のみのエントリーも可能ですし,来年どうですか?三日間豪雨でこんなに充実したのだから,晴れたらどうなることか,想像するだけで失禁しそうです。


熊野 Day 1 赤木川清流ステージ コッペンベルグの洗礼


熊野 Day 2 熊野山岳ステージ パレードランの恐怖

熊野 Day 3 太地町ステージ 自演KOMボーイが切った戦いの火蓋

熊野 Day 1 赤木川清流ステージ コッペンベルグの洗礼

2011年05月30日 | レース
Day 0 5/26 木曜日


会社を4時に早退して,新幹線を乗り継いで新宮へ向かう。
名古屋駅に7時過ぎに到着。紀勢本線のホームに階段を登って出ると,ホームはディーゼル臭で満ちていた。旅情は深まる。7時45分初の特急「南紀」7号で終点の新宮まで。「南紀」は中学3年の時,どうしてもキハ82に乗りたくて母親と親子二人の旅行で,母親の祖父母の故郷である新宮に行って以来,23年ぶりのことになる。光陰矢のごとし。
レース前なのでカツ弁当で気合をいれるも,1250kcalで胃が重くなっただけだった。
明るければ車窓の外には絶景が広がるであろうが,外は闇,雨。3時間半かけて汽車は新宮に到着した。新幹線の整備された現代の日本で,これだけJRの移動に時間がかかるとは。遠い・・・
この遠さが世界遺産熊野を開発から守っているのかもしれない。

一泊目は新宮駅近くのビジネスホテル。部屋に着くと,新宮市長からの歓迎メッセージが届いていたwww。雨は止むどころか,どんどん勢いを増しているようだ。雨音がトタンをたたく音を聞きながら就寝。

Day 1 5/27 金曜日
・・・起床。雨は止んでいない。

ミューラー氏とMOCOちゃんとおはようをして,レース会場に行く前に今日のコースを下見する。
熊野にでるために実業団に入ったというミューラー氏の熊野研究はぬかりがない(宿の手配もコース研究も)。本当に助かりました。正にプレイングマネージャー。
試走中に,今回のレースはE2 E3混走ということを初めて知るwww
自分,ぼけ過ぎだ。一気に自信をなくす。E2E3の猛者どもが入り混じって100人近い大集団か。びびる。

<コース紹介>
コースは一周16kmを4周。
スタートすると,赤木川沿いを登り基調でだらだらと上流へ。途中橋をこえてからポジション争いが苛烈になり,二個あるトンネルの前には長めの登りが二本。 最後のトンネルを越えると突然隘路になって軽トラック一台分の幅の道を住宅地の軒先を掠めるようにウネウネ走り,Uターンして折り返し。(このUターンで超インターバルがかかる!)
途中トンネルをくぐらず旧道のような登りをこなす区間もあり,高速ダウンヒルを経て,ゴール前のKOMへ。



KOM入り口はゴール前2km位で突然左手に現れる(しかもコースアウト防止用の畳付きで)。
ここは狭く,激坂なので,アプローチのポジション争い(特に1 lapめ)は壮絶だろう。KOMは距離にしたら200mもないと思う。ただし狭く,20%くらいのいわゆる茶畑,みかん畑系の激坂。こんなところでレースをするなんて信じられない! これはツーリングのスパイスで使う激坂だ!
・・・人はここを「熊野のコッペンベルグ」と呼ぶ。


マスクベルグw
KOMの標識もお金がかかっている。さすがUCIレース


KOMをズタズタになって登るとキュインキュインと下って,曲がってスタート/フィニッシュ地点。ここの下りは急で,濡れていて,逆バンクで恐怖であった。しかしここでハードにブレーキすると前と間が開いてこの後追走に脚を使うことになるので注意が必要。なお,最終周回はKOMは登らず逆周りの登り基調スプリント。といっても最終コーナー立ち上がりから100mでゴールなので位置取り命である。

<アップ>
廃屋の中でたらたらと。

<レース>
コンディションは豪雨。パレードラップでレースはスタートした。
初めての実業団。レベルはE2E3混在で非常に高い。しかも雨。
あれよあれよというまに後方にさがってしまい,集団の中位へ。位置取りの大切さがわかっているミューラー氏はどんどん前にいくが,どうしても先を考えて消耗したくないので,前にどおおおおりゃぁぁぁあああと出て行けない。
そんなこんなでパレードランはものすごいハイペースで進んで行く。(後で聞くと先導バイクが50kmで牽いたらしい)

あまりのハイペースにパレードラップで中切れが起きはじめる。これは酷いww (パレードランの途中でDNFが頭をよぎったのは秘密である)橋をこえて登り始めると,ペースはさらにあがる!うーきつい。(後で聞くと1分先にスタートしたE1をE2E3が追いかけて捕まえにいったらしい。このパターンは結局3日間ずっと続く。そりゃーきついわけだ。)


写真は@masa5900さんに借りました。凄い写真だ(E1だけど)
でも実際はこうだったとしか言えない。

豪雨の中集団は一列棒状に伸びる。そしてトンネルへ。トンネルの中は闇。一瞬視界を失った先頭が減速すると,後ろからどんどん追いついてきてパックはさらに大きくなる。真っ暗なトンネルの中で大渋滞。黒い影がもやもや動いている。落車の恐怖に,トンネル内でライダーの言葉にもならない掛け声が反響する。
トンネルを抜ける。豪雨!再び集団は隘路区間にむけペースアップして一列棒状に。なかなかポジションアップできない。こりゃーまずいぞ。

隘路の集落クネクネはみんなスローペース。そのかわり広い道路にでると思いっきり踏まないと前に追いつけないインターバル。ドひゃー!
そんなこんなで大集団中位のまま一周目のコッペンベルグKOMの入り口が見えてきた。集団が活気づく。ここで前もってインナーに落とす。
KOM区間の農道の登りに入ると同時に,恕号が飛び交う。前を見る。


イメージ図。

だ,大渋滞ぃぃぃぃ!まさにツールドフランドルでみる集団後ろの悲劇が目の前に繰り広げられていた。
渋滞につっかかって激坂の途中で脚をついてしまったもの,激坂の途中でインナーに落としてチェーンを外してしまった大ばか者(!)がそこかしこにいる。そしてさらに渋滞を引き起こす。先頭はぐいぐい先に登っていく。

[その頃先頭では]前前で動いたミューラー氏,53*27Tのギアで20%の激坂をひょいひょいと登り,KOMをトップで通過!その勢いで下りもキュインキュインと下って見事一周目のラップをとった!
「現在の一位通過は竹芝,竹芝レーシングのミューラー!」とMCハルヨさんにアナウンスされる。本人恍惚(本人談)

[その頃後方では]道の真ん中でとまるなぁぁぁ!!!」
「真ん中あけろぉぉぉぉ!!!」
の恕号が飛び交うなか,いつ脚をついてもおかしくない速度でとまっているライダーをすり抜けながら激坂を上っていく。そして路面はすべりまくる。一瞬,オレンジ色のジャージ(宮城のエルドラドの選手)が超高ケイデンスで自転車を押して走っていて,並走する。
は,はぇぇぇ!走った方がはぇぇぇぇ!
しかし,エルドラド走りすぎて垂れるwww
「おい!そこの押してるの脇にドケ!」とすかさず優しい声がかかる。

「走るの早いですねぇ~」と声をかけてパス。このエルドラドさんは後ほど自分の集団に追いついてきた。おそらくクリートは禿げたであろう。
しかし,この一連の大渋滞により第一集団と第二集団が完全に割れてしまった!ここで上位入賞の夢絶たれる(涙)しかし,第二集団も追走がかかっているのでペースはかなり速かった。いずれにせよ第一集団についていくのは難しかったかもしれない。それにしても,へ,平地がつらい。ギャップをうめるのが辛い。 なみだ目でついていく。第二集団の中から数人追走集団が形成され,自分の集団は第三集団に。平地がつらいのは相変わらずだが,そのかわり,集団においついて息を整えてから登り区間に入ると,意外と登れる。この集団なら先頭付近で登ってもまだおつりがくるくらい。なんか楽しくなってきた。登り区間は周回を重ねる毎に登れるように(なった気に?)なってくる。隘路区間や,インターバルがかかる区間も先頭付近だと自分のペースで走れるので後ろより楽。「意外と登れる?」と自分に催眠術をかけながら,周回を先頭付近でこなしていって,最終周回。だんだん第三集団が練習会ペースまで落ちてきた。このままでは熊野まできて練習して終わりになってしまう。とは言え一人でどうこうできる実力はない。
レース前のアキオキャプテンの一言が頭をよぎる
「何もしないで終わった完走より,何かやってのリタイヤの方が後に残る」折り返し前のトンネルの前の登りでいつものように前に出て,隘路区間に突入。その後のトンネル脇旧道の登りでペースアップして集団から抜け出してみる。
一人ついてきた。どうやら脚はある,最後何かして終わろう!一度下りで後ろが追いついてきたので,一度後ろに下がって脚をため,
残り3km (まだ距離がある)
残り2km ・・・
残り1.5kmで下ハンアタック!でも一瞬ギアがジャムしてドタバタしましたw

必死に踏むこと数秒,後ろを振り向くと集団は50mくらい後ろ。よし!ここから 1.5km TTを・・・

ものすごい向かい風でした。
巡航が40km切っては逃げ切れません。ギアもガチャガチャ変な音を立てているし,なんか泳がされている感じ。1kmほど逃げて残り400mで大集団に飲み込まれました。この集団のビリから二番目でゴール。



一日目
完走
E2E3クラス
49位112中
完走率:65%

なんとか実業団デビュー戦を完走することができました。
ですが,第一集団についていく実力はやはりありませんでした。第二か第三のグルペットであれば脚を残して集団勝負できるのが今の立ち位置かな。予想通り?期待以上?いずれにせよこれをベンチマークにして練習を組めるようになれますね。

[まとめ]
平地:きつい。得意の平地が嫌いになりました。
下り:直線の下り基調は楽勝。下りコーナーはへたっぴ。
登り:グルペットであれば前ですいすい登れる。第一集団のペースアップには悲鳴をあげて千切れる。緩斜面好き。

ミューラー先生は第一集団の狂喜のゴールスプリントにマッドマンのように挑みかかり,落車のガシャガシャ!を後方に聞きながら見事クラス7位をゲット!素晴らしい!クリテ2連戦の借りを見事に熊野で返しました。やはり悔しい思いをした人は強い!

MOCOちゃんはE1クラスの先頭から7分というなんとも非現実的な脚きりタイムにより,DNF。というか女子にその脚きりタイムは酷いでしょ!初日の女子は全員DNF。そして一般参加の黒潮ロードレースも完走者は数名というサバイバルでした。

私の出場したE2E3でもかなりの人数が途中で降ろされた模様。

<レース後>


お互いの無事と健闘を称え合った後は泥んこになった自転車を洗うべく,すぐさま新宮から熊野までを移動。2日目の宿はビジネス旅館潮音,エキップ浅田EQADSが同じ宿でした。洗車洗濯を終えた後はすぐさま二日目のコース下見に出かけます。けっこう忙しく,レース後ゆっくりしている時間はあまりありません。

<夜のTTT>
宿の食堂に許可をもらって,スーパーでどっさり買い入れたお刺身やらを持ち込んで宴会。男性陣は新宮のお酒「太平洋」。これが一般酒グレードでもさっぱりして飲みやすい!お寿司と秋刀魚寿司をパクパク,日本酒をグビグビ,あっという間に気持ちよくなって8時台にZzzz。おかげさまで翌日に疲労を残すことはありませんでした。それにしても,道中ずーっと続いた鬼コーチミューラー氏の栄養学講座(これが本当にためになります。絶対に吸収したほうがよいです。個人の判断で)は非常にためになったのですが,当の本人はこの夜に限っては一升瓶を空にし,夜10時に私が寝ている傍でおにぎりモシャモシャ,カップラーメンズルズル,えんどう豆バリバリしておりました。(本人によると計画的犯行だったそうですが)
この夜豪雨をついてRIONボーイが駅から歩いて来たそうですが,ピクリとも反応できませんでした。

熊野 Day 2 熊野山岳ステージ パレードランの恐怖

2011年05月30日 | レース
Day 2 5/28 土曜日
むくり。よ,よっぱらっている。
ミューラー先生呼気が酒臭いw
そして・・・滝のような雨!

二日目は山岳コース。デブの私にとっては脚きりDNFの危険性が非常に高いコースです。果たして,生き残れるのか?昨日感じた登れる感じは本物か?

<コース紹介>

Cyclowired様より写真無断拝借(汗)

丸山千枚田(標高400m?)を含む熊野 3 daysのQueen Stage。スタートしてから30km登り基調を山に向けて進んで行き,折り返し地点にはおなじみ隘路区間。そこから丸山千枚田をガーンと登る。


折り返しの苔むした隘路
Cyclowired様より写真無断拝借(汗)


本番はもっと酷かった!

丸山千枚田は熊野の白眉ともいえる天空の棚田。もう一度ツーリングでたずねたいと思わしめる絶景。3km程度の登りだが,差をつけるには十分な勾配がある。千葉の大山千枚田を千枚重ねたようなスケール。絶景にエクストラパワーを貰って登坂できるか?
KOMを過ぎると,今度はトュルットュルの林道をレース速度で下っていくテクニカルコース。ここでは下りのスキルが問われる。ただし国際レースで使う札立峠ほどの難易度ではない(らしい)。なにしろ,札立峠の下り難易度は国内トップクラスらしいので・・・
下り切って街道に合流すると,後は下るだけー!高速ダウンヒルを10 kmこなすと,ゴール3km前から登りが始まる。金山交差点の前の長い登りで一回ふるい落としがかかり,そのあともう一度くだってゴール前も10%を越える急勾配の登りフィニッシュ。
丸山千枚田に目がむいてしまうが往路のだらだら登り,特に風伝トンネル手前の勾配もきつく,ちょっとペースをあげられると集団後方はきびしいかもしれない。

<アップ>
昨日SwissStopの黄色シューが効かなかったので,シマノのブレーキシューに変更。(これは大正解だった)
ハイエースのハッチをあけてアップをしていたら,昨日からおかしい変速があきらかに悪化している。RDを調整してみてもらったりしたが(りおんさんありがとう),一向に改善せず。チェーンを一回転させると一箇所チェーンが盛り上がり,そこで周期的にガチャン!と大きな音を立てる。結局このガチャンガチャンをがなりたてながらレースを走りきることになる(出力的にロスしていたのだろうか?)。一回転ごとにスプロケが外れる感じがするので,かなりストレスフル。集団の中でかなりうるさかったと思われる。

<スタート直前>

驟雨の中,いざ出陣!

ここで大事件発生!!!
E2E3全員で整列し,いざパレードへ出発!とここで
バキッ

思わず前につんのめる。

ん?
んん?
んんん?

Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン

ボルトが緩んでサドルがヤグラからお辞儀しています

きょえぇぇぇーーーー!
パニックボタン押下!

「どなたか!三角レンチ持っていませんか?」
三角レンチ!!!」
三角レンチ!!!!!!」

通りすがりの人
「あのぉ・・・六角レンチならもっていますけどぉ」

「ぐぁさぁ(レンチを奪い取る音)」

涙目になってボルトを緩め,曲がったサドルを修正。焦りに焦って手につかない。もう誰もいなくなってしまった。パレードランがどのルートに行ったのかもわからない。そしてRitcheyのシートポストは2本締め。天を仰ぎ,天を呪う。誰もいなくなった駐車場で格闘すること3分,やっとサドルが元に戻った!工具貸してくれた人にありがとうを行ってパレードラン追跡開始!
係員にパレードランがどの方角へ向かったか,大声で聞く。
「あっちいってこっちいってあっち曲がって・・・」
言われたとおりに走り,登り坂をひぃひぃ登ると同じ箇所に戻ってきた(汗)
ジジイコロスゾ・・・」(←確かに正しいパレードランのコースだった)
それからグワーンと下り,だらだら坂を心拍数200で追い上げる。
「DNS」
「DQN」

「リタイヤ」

頭をよぎる。
前回で追い上げても,人影ひとり見えない。本当にレースはスタートしてしまったのだろうか?脚も大分使ってしまった・・・こんな形で今までの努力が水泡に帰すとは!
次の瞬間,信号の前でスタートを待つ大集団が視界に飛び込んで来たときは,涙が流れそうになりました(←ちゃんと整備しろボケ)
胸をなでおろしてスタートの車列に割り込みます。おめでとうございます。もうここまでで脚を使い果たしましたw

<スタート>
25kmほど先の折り返し地点まで登り基調を延々と。道幅も広いのでかなりハイペース。あまりのハイペースに風伝トンネル前で集団のお尻から一人,また一人と落伍していきます。これらの人々をかわしつつ集団のお尻に必死でしがみつきますが,勾配がきつくなった所で10cm ....50cm ... 1 m ....5m と千切れました。後ろを待って追走します。追走集団はほとんど昨日一緒の集団にいた人でしたwww やっぱり脚があうのね。
追走集団では相対的に登れる君なので,ペースを作りながら前目で走ります。テンションが上がってきて,折り返しの隘路から千枚田の下,5kmくらいはほとんど一人で先頭を引きました。集団が小さくなったわけではないのでただのペースメイクです。でも気もちよかったっす。チェーンは相変わらずガッチャンガッチャンうるさかったですがwww
千枚田に入る前の,林道入り口からうっそうとした森の中勾配がきつくなります。ここで集団が崩壊。前から3番目くらいでえっちら登りはじめます。今日は53/39-11/23Tの男ギアだったのですが,特に問題なく登れました。レースでインナー+25T使ったら勝負にならない,と勝手に思い込んでいます。千枚田は心拍170台で淡々と。後ろにりおんさんがいるはずですが見えません(実は先行されていました。大変失礼しました。)千枚田のパノラマは豪雨とあいまって絶景!しかしさすが背中のポッケからカメラをだして記念撮影は不謹慎なのでやめておきました。
KOMを越えたら後は下り。リスクを負わずに前のラインをトレースしながらダウンヒル。数人がコーナー脇でうずくまっておりました。ガクブル。
下り終えて街道にもどり,後は長い長い下り基調。最初3人だった小集団も残り5kmでは10人を越える集団に。金山交差点の長い坂でペースアップして集団を小さくしてその後は・・・とここまではグルペットながら最後の展開を考えておりました。しかし,一瞬勾配がきつくなったのでインナーに(今思い返しても
なぜインナー落としたのか,そんな坂があったのか自分に問いたい)落としたところ,痛恨のチェーン落ち。せっかくの努力もここで水の泡。あとは集団後方においついてヒラヒラとゴール。

ミューラーさんは第二集団,りおんさんは私の前の小集団でゴール。MOCOちゃんは7位で初ポイントゲット!でした。

二日目
完走
E2E3クラス
84位117中 遅い!

<レース後>
3日目の太地町に移動。本日の宿はおしゃれなカフェ付きのペンション風。二日間にわたってガチャガチャ爆音を立てていた原因は,固着したチェーンのこまだということが判明しました。りおんさんがコマのスペアを持っていたので頼んでコマを替えてもらいました。ありがとうございます。m(_ _)m

<夜のTTT>
夕飯は何しましょう?
「和歌山だからカレーですかね(以下自粛)」
「太地は捕鯨の町。シーシェパードが抗議にわざわざ乗り込んだこともあるそうですが,今夜は鯨祭りで!」
スーパーに行くとあるはあるは,鯨コーナーがあります。
鯨のゴマ和え,ホルモンの付け合せ,オバキ(ゴンドウ鯨の皮の酢味噌あえ),など,たくさん!


こ,こわいです・・・


新宮の銘酒「太平洋」と鯨,そして窓の外を時折通過する紀勢本線を肴に夜は更けていきます。今回は宴会の後にミューラー先生によるマッサージサービスもありました。先生によると私は体格の割にはお尻と太腿裏の筋肉が全然薄いそうです。あとは関節が柔らかいくせに筋肉は硬いらしいです。
マッサージも受けて疲れもポイ!いよいよ最終日に挑みます。

熊野 Day 3 太地町ステージ 自演KOMボーイが切った戦いの火蓋

2011年05月30日 | レース
Day 3 5/28 日曜日
むくり。よぱらている。
そして3日間で一番の豪雨!滝のような雨。
まったくテンションのあがらないまま会場へ。
自転車をセッティングしている間も雨足はどんどんはげしくなっていく。

<コース紹介>
今日は平地ステージとか言ったのはどこの誰でしょうか?三日間で一番ふるいにかけられそうなパンチの効いたコースです。

スタートは鯨の博物館前。一周約10km。大雨の影響により6周→5周へ。あまり変化なし。
スタートしてしばらくは平地だが,太地の漁港の町並みを縫うように走っていく。イメージでいうと浦賀辺りの海沿いを走る感じ。その後はKOMへ


KOMポイント
Cyclowired様より勝手に転載 m(_ _)m

500mしかないが,頂上に近づくにつれ勾配がきつくなっていく。11-23Tのアウターだとしんどかった。


だらだら坂へのアプローチ
Cyclowired様より勝手に転載 m(_ _)m

登りきると一度下ってからもう一度だらだら公園の中を登っていく。キャプテンによるとここでアタックがかかるらしい。
ここ登りは半分下りの勢いで登り,その後前走者をうまいことみつけてスリップに入ると楽に登れる。その人が垂れたら用は無し,ということで前に出ればよいww
登りきると今度は激坂を下る。ここがトリッキー。そしてこの後はローラーコースター。コークスクリューしながら直角に曲がり,この後は3回くらいの市街地直角コーナーが続き,追走に足を使いかねない平地区間。トンネル(やや登り)を越え,右折するとスタート地点に戻る。ゴール前は広い二車線になっているので思う存分スプリントができる。

<アップ>
10分くらいテキトーに。暖まった体も豪雨に当てられてみんなすっかり冷えてしまったようだ。

<スタート>
三日目にして,初めて竹芝三人衆がスタートラインに並んだ。しかし,スタート同時に崩壊するw
チームプレーが永遠の課題だ。
スタートと同時にミューラー氏遅れる→ものすごい勢いで先頭へ上がっていく。
スタートと同時にニャロメ氏中位以降にズブズブ落ちていく←この消極性改善が課題
スタートと同時にりおん氏先頭へ,この後KOM周回でもないのに渾身のKOMアタック!←この超積極性は面白すぎるww

漁港を過ぎKOMの登りに入る。先頭はどうやら集団を小さくしたいのか,ペースがあがる。ここで前目で活動していたりおん氏,KOM周回でもないのにアタック!
目撃したミューラー氏によるとありえないスピードでKOMを駆け上がっていったそうだ。かっちょえー。
集団は放置

このハチャメチャKOMアタックにより集団の後ろが崩壊。ニャロメはここでまたしても千切れました。
きつい勾配の坂をE2のトップクライマーと一緒のスピードで登る脚力はまだありません。またも第2集団で進行します。この日は下りでバラけて,バラけた後ろから長い棒状の集団を追走する形になった2周目の平地が本当に辛かった!平地が得意のはずなのに,熊野の三日間は本当に平地が嫌いになりました。平地を50kmで踏み倒して前に追いつく,という爆発を何度も繰り返すとさすがに爆発しますね。というわけで3周目以降は前で登って,前で降りて,平地で追走モードにならないように気をつけました。2周目の博物館の先でりおんボーイを補足。もう一仕事終えた感じでした
「りおんさん乗って~!」
ですがキャッチ・アンド・リリースだったようです。いなくなりました。またしてもチームプレイできず。

周回を重ねると,力の入れ所がわかってきました。
平地はなるべくおとなしく後ろでヌクヌク。順番がきたら前はちゃんと牽く。
KOMは9割の力で。体の後ろの筋肉を意識して。
だらだら坂は前走者のスリップを使い,前が垂れたら使い捨てるww。ここでも本当に必要な時以外はシッティングで。
こんな感じで登りセクションでは前の3人以内で登れるようになりました。そうすると下りも前目で下れるのでその後の平地で追走しないので休める。うーん!楽しい!
ただしコーナーで外に大きくふくらんだり,下りがへたくそなので壮絶な中切れを起こしたり,いろいろご迷惑もかけました。

そんなこんなで最終周回。思わず今まで頑張ってきた練習や嫁さんが脳裏に浮かんできてしまいます。そうだ!最終戦だ!燃え尽きないと!動かねば!
KOMは我慢して3位くらいで通過。そしてだらだら坂へ2位で突入。小判サメ登坂で中ごろから一気にペースアップして抜け出す,抜け出す,すたこらさっさ。これで15人くらいの集団が半分になったようだ。ハイペースをキープして逃げ続けると,下りはじめたらMatsumotoジャージに抜かれました。彼を追いかけて最後の平地でも後ろの集団を気にしながら逃げ続ける。ただやはり一人で逃げるのは厳しい。トンネル前で5人くらいのパックに吸収されました。ここで一度息を整えて回復して,最後のなぐさめスプリントに挑みます。150m手前からかけて第二グルペットの2位でした。路面がツルツルだったのでグリップを確認しながらのスプリント。

三日目
完走
E2E3クラス
47位113中
完走率70%

しばらくするとりおんさんがニコニコ出し切った笑顔でバスに乗って戻ってきました。ミューラーさんは追走集団の尻,MOCOちゃんはギリギリのところでKOM DNF残念。

というわけで何とか3ステージすべて完走,15 pointを獲得しました!

反省材料としては,E2トップ集団の登りのペースアップに耐えられなかったこと。そして,前々で勝負する積極性と自信に著しく欠けていたこと。特に後者は気持ちの問題なので情けないです。しかも三日連続。
良い材料は第二集団であればけっこう登れたこと,レース中のペース配分をその場で考えて実行できたこと,第二集団の中で最終局面のシュミレーションができたこと。


ご同行のミューラーさん,MOCOちゃん,りおんさんいろいろありがとうございました。初実業団レースをみなさまと一緒に戦えたこと,人生の栄えある1ページに刻まれました。

ひとまず2011年前半のレース活動はこれで終了。しばらくレースからは引退します。復帰は11月のおきなわ・・・の予定です。(実現すれば。)後は基本練習はしますがレースは出ずに,家庭優先人になります。


熊野は来年もでたいぞー!おきなわ並にいいレースです。さすがUCIカテゴリー。