アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

紋別遺骨返還訴訟和解の延期

2016-10-27 11:53:40 | 日記

さる、10月21日、紋別の遺骨返還訴訟の和解の日として、午前10時15分に札幌地裁に集まりました。しかし、紋別の和解は不成立。理由は、北大の理事会の決済ができていないということで、延期の連絡が前日の午後5時過ぎに弁護士事務所に入ったとの事。

このことは事前にわかっていたはずですが、前日のドタキャンとは、こちらを困らせるためかと疑念を抱きます。この和解のために、遠路はるばるご不自由な体で(車椅子)で前日から札幌入りされていた原告の畠山さんは、1日前に連絡をくれればよかったと怒りの言葉を述べておられました。無理をさせて交通費もかけさせた北大の対応に怒りです。

弁護士会館でその後に予定していた記者会見は急きょ、記者レクに変更となり、市川弁護士による説明と、原告の畠山敏さん、差間正樹さん(浦幌訴訟原告)、小川隆吉さんのコメントが行われました。

市川弁護士の説明の中で、北大にある紋別の遺骨4体はいずれも「寄託」とあり、道路工事等で出てきた遺骨で、第3者(当時の自治体?)があいだに入って、北大に渡されたものであり、杵臼や浦幌のように北大が「発掘」して持っていったものでないと説明。しかし、そこには第3者が遺骨を渡した責任があり、それを受け取った北大の責任がある、と。遺骨は4体とも頭骨のみで1941年9月5日に北大の手に渡っています。手書きの『アイヌ民族人体骨発掘台帳』(医学部解剖学第2講座)には、持参者も記されているのですが、黒塗りされていました。

次回の和解は11月25日(金)13時から。この日に紋別の和解は確実となります。その後、記者会見。

同日、午後6時より杵臼での遺骨再埋葬の報告会が北海道クリスチャンセンターにて行われます。

以下の「北大開示文書研究会」ウェブ頁にもチラシを掲載しています。

http://hmjk.world.coocan.jp/symposium/2016sapporo/sapporo20161125.html

コタンの会の第1回学習会もあわせてご案内いたします。

http://hmjk.world.coocan.jp/symposium/2016shizunai/shizunai20161113.html

 

過日、所用で二風谷、登別、白老、苫小牧、石狩と回ってきました。

白老ポロトコタンでは「お父さん」の娘の「ゆめ」と会い、2020年にはどのような「空間」ができるだろうと考えていました。いくつか気になるニュースを添付します。

「象徴空間」運営で合併へ…アイヌ関連2団体  読売新聞 2016年10月26日

http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20161026-OYTNT50049.html

白老町のアイヌ慰霊施設 モニュメント17年度末までに完成  苫小牧民報(2016年 10/12)

http://www.tomamin.co.jp/20161043524

※いずれも「先住民族関連ニュースBlog」に掲載しています。

http://blog.goo.ne.jp/ivelove

なかなか更新が出来ずにいる中、沖縄の「土人」差別発言や、遺骨返還に伴う問題が次々とおこり、どうにか以前のように頻繁に更新出来ればと願っています。こんな状況にも関わらず、多くの方が訪問して下さり感謝です。近いうちにまた更新します。