~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

チェロコンのレッスン(2回目)

2008年07月31日 23時13分32秒 | 室内楽
今日はまだまだ終わりません。

よくばりな私は、ソロのコンサートピアニストであると同時に、アンサンブルの名手でもあるM氏に、カバレフスキのコンチェルトを聴いていただきました。
・・・こちらのほうが、「イゾルデ」よりはるかに問題が大きかったです(泣)。
自分でも弾きなれてきてちょっとまずい感じはしてたのですが、拍子が崩れ気味になっていて、右手にメロディーが入るとそれにつられるような感じで急ぐ箇所が出てきてます。後ろに打楽器がいるようにとか、指揮者みたいにきちんとリズム刻んで、と言われました。
自分でも、「この曲は、メトロノームみたいにポン・ポンとリズムを打たなきゃピアノは失格だよなあ」と思っていたのに、そのメトロノームをさぼっていて、ボロでまくり。


実はこのレッスンのあと、はしごで、チェロとの合わせ&レッスンがあったのですが、チェロのM先生からも同じことを指摘されました。
今日は細かかったですよ・・・ほかには、えっと・・
「ここは十分音を広げてください(音量を大きくして、テンポを落とすということです)」
「この音が一瞬早く出てしまうと、チェロが<あ、自分が遅い>と勘違いとして、慌てて間違ってしまうので、この音は絶対に前に出さないでください」
「ここでもたつくと、チェロの弓が足りなくなるので、さっさと前に進んでください」
「ここまでは弦楽器、ここからは管楽器の音だと音色を変えてください」
・・などなど・・・

譜面はそう難しい曲ではないはずなんですが、もう全然うまく弾けません。
前出のM氏にも「イソルデであんだけ音でるのに、なんで?」といわれたくらいオクターブが鳴らない箇所もあって、それはもちろん練習量も不足しているのかもしれませんけど、自分でももどかしいというか情けない感じすらします。

来週は、2日間公開レッスン(チェロ)、あとはコンクール(チェロ)、コンクール(ピアノ)、一日置いて発表会(チェロ)で、もう「家族のみなさん、ごめんなさい」な状況。もちろんそれぞれに拘束される時間は1時間くらいなんですけど、往復もありますしね。

腕はともかく、体調を崩さないようにせねば。私はもちろん、家族も。




イゾルデレッスン(特別編)

2008年07月31日 22時36分37秒 | レッスン&セミナー
ヒマなときはヒマなのに、忙しい時は用事が重なる重なる・・・(泣)

今日朝は娘をスイミングに連れていき(彼女はスクールのバス、私は歩き)、彼女が泳いでいる間に私はひとつ隣の駅の郵便局でいくつもの振込みをすませ、また戻ってスイミングを見学。
帰ってきて洗濯。今日はどうしてもうちを12時に出なければならなかったのですが、11時半に娘のお友達から「遊びにこない?」とお誘いがあり、急いで娘を連れてお友達宅へ。(ちなみに息子は12時半くらいにならないと帰らないはずだったので、実にありがたいお誘いでした)。

でまずは某所でレッスンを受けることに。このM氏のレッスンでした。一年4ヶ月ぶりくらい。

「イゾルデ」をもっていきました。案の定というべきか「どうしてこの曲選んだの?」ときかれました(笑)。
・・・・ついでだし、なんか会う人会う人にきかれるので、書いちゃいますけど、事の起こりはシューマンなんですよ。私、シューマン大好きなんですけど、時々とても不思議な和音が出てくるんです、タマラナイ和音が(笑)。で、ほかにタマラナイ和音はないかとあれこれ遊び弾きしてたら、マーラーもいいねえ、になって、でもマーラーの曲ピアノで弾くのはちょっと・・と思い、あれこれ探していたらなぜかワグナー=リストの「イゾルデの愛の死」にいきあたり、折りしも大野和士氏のドキュメンタリーで「トリスタンとイゾルデ」をやっていて、大野氏がピアノで弾いていたのにシビレ(もちろんこちらはオペラ用の楽譜です)、決定したというわけです。

M氏に「この曲よく知らないし、まず弾いてもらいましょうか」と言われ、弾きました。・・二箇所ほど派手にはずしました(殴)。
「ああ、いいんじゃないですかねえ。前の時の<展覧会の絵>よりいいかも。ただその集中力だったら、最後の最後まで手はおかずに。終わりのペダルの濁りも惜しかった。僕、ワグナーちょっと敬遠してたんですけど、いい曲ですねえ、これ」
・・・そうでしょ、そうでしょ。個人的にはそういっていただけたのが何よりもうれしい・・・

で、こちらからいろいろ技術的なことを質問。
<1.うちでは絶対間違わないアルペジオを本番ならびにこういうレッスンで、百発百中ではずすのはなぜなんでしょうか(涙)>
弾いてるフォームを見てもらって問題の指を限定し、その対策練習を教わりましたが、これは長期的に治さないとたぶん1週間やそこらでは治りそうにないです。でも、ここはやっぱり難しいというか弾いてて怖いところと判明。
<2.場面が変わるところが、いろいろ工夫して頑張ってもスパッと切れてしまいがちなのはどうしたらいいでしょうか>
気持ちの問題が一番なんですけど、細かい音のそれぞれの行方をもう一度見直してみるといろいろ考えるべきところが見つかりました。あとペダルの微妙な踏み方。
<3.2にも関連するのですけどどうもうねうねと続く感じに欠けるところがあり、うまくいかない>
えっとですね、まずアルペジオで切れ目ができてメロディーが切れちゃってるのと、和音をきちんをつかもうとするのはいいのだけれど、気持ちを前にもっていかなければならないところが落ち着いてしまってる。あとフレーズの切れ目で着地してしまっているのと、手の動きも少し縦になっているのでこの曲では横に横にの気持ちのほうがいいと思う・・・・・ごもっとも。

あと技術的なことでは、右手の小指でメロディー、123の指でトレモロをやるところで指がつっぱってムラが出来て目だってしまっているので、その解決のための練習方法を教わりましたけど、ちょっと今の私には急にはできそうにありません。・・これも長期的練習。
単音メロディーをレガートでつなぐ箇所が響きに欠ける(最初のあたりです)・・ということに関しては、ひとつの音を鳴らして「わん~わん~わん~」と響くのをよく聴いて、響きの膨らんだところで次の音を打鍵する、と言われました。なるほどです。・・・がこれも難しい。


というようなことを言ってくださったあとで、初見(!?)で最後まで熱演。
初見ですよ!・・あの臨時記号の嵐のイゾルデ・・ほぼ間違わずに・・・・ありえない(驚)。
ああ、これを聴いて、私「ピアノで弾くのは限界があるのでは・・」と思っていた自分を死ぬほど反省いたしました。オーケストラのように音も膨らむし、うねうねと続くし、歌のように気持ちもこもる。
素晴らしすぎます!ぜひレパートリーに加えて、これから演奏してくださいませ。
お願いいたします!