スローライフの勧め

　11年前、長男の結婚披露宴で、新郎の父親として「私どもの来し方は、いささか駆け足の人生ではありましたが、倅をを嫁にお任せしたいま、これからは少し歩調をゆるめ、そろりと進んで参りたい…」と挨拶した。
　と、口ではいいながら、生来のせっかちな性分は改まらず、それからなおも8年間全力で走ってきた。

　やがて転機が訪れた。人間関係のこじれが元で心の風邪を引き込み、2カ月休職の後、とうとう会社を辞した。必然的に“スローライフ”に切り替えた途端にすべてが好転し、現在に至っている。ゆったりと、心豊かに暮らすことがいかに大切かということを、身を以って体験した。
　最近目に留まったサイトの一つに「スローライフのススメ」がある。

　今日の山陽新聞のコラム滴一滴で『結晶性能力』という言葉に出くわした。『まさに結晶がゆっくり成長するかのように、人生の後半において美しく輝き続ける力』と紹介されていた。
　私にいささかでも結晶性能力があるならば、先述の32歳の方が認めたサイト「スローライフのススメ」流に、拙ホームページ「おおもったんの部屋」を再構築するのもいいなと思った。