1951年に建築された旧役場庁舎を利用し1989年に開館した資料館です。
レンガ造り、地元では『赤レンガ』として親しまれていたそうです。
さて、天塩町とはどんなところなのでしょうか。
明治の開拓期は小樽から途中を経由し天塩に至る航路が開設されました。
小樽以北の日本海沿岸は小樽と結ばれる航路が重要でした。
当時の北海道の経済の中心である小樽と直接つながっていることが経済の発展に欠かせなかったのです。
天塩が他の地域と違ったことは、天塩川の河口にあったこと。
小樽からの物資や人はここから『長門(ながと)船』と呼ばれる船で天塩川の奥地に運ばれました。
海運は天塩の先、稚内を経由してオホーツクへ、あるいは利尻・礼文などへと延びています。
これにより天塩は海運と舟運の交通の結節点として栄えることになり、道北の中心都市の一つとして栄えていきます。
時代が進むと天塩川によって運ばれてくる木材の集積地となり、
それが下火になると農業と漁業が産業の中心となります。
天塩町の市街地は海沿いの天塩と内陸の雄信内(雄信内駅は幌延町)にしかなく、
その他の大半の住居は広大な内陸部の酪農地帯に点在しています。
統計によると天塩町の農家数は111経営体、漁業は20経営体、現在の中心産業は農業(ほとんどが酪農)です。
(2018年漁業センサス、2020年農業センサスなどによる)
この資料館は展示内容を更新することが検討されているそうですが、私もその必要性を感じています。
*天塩川歴史資料館
住 所:天塩郡天塩町新栄通6丁目
開館時間:10:00~17:00
入 館 料:200円、高校生以下は無料
休 館 日:11月1日~4月19日、4・10月は月曜、5・6月は第2第4月曜、7~9月は無休