国鉄(JR)にはかつて“周遊券”という企画切符がありました。
JRになってから設定された“周遊きっぷ”とは違う企画券です。
周遊券には一般周遊券やワイド周遊券などの種類がありましたが、
この券は一般周遊券とともに発券された「周遊船車券」です。
一般周遊券には条件がありました(時代により変遷あり)。
・国鉄(JR)が指定した周遊指定地を2か所訪れること
・出発駅と到着駅は同一市町村・東京23区内であること
・国鉄線、連絡船、高速バスを201㎞以上利用すること
・チケットの購入は一括で
などでした。
この条件を満たせば国鉄線・連絡船は2割引き、国鉄バス・会社線は1割引きになります。
ということで、コース設定には制約があるものの上手に利用すれば安く旅行ができた。
その一般周遊券の一連のきっぷのうち会社線の中の1枚がこれです。
道南バス・登別ー登別温泉のバス乗車券、発行は近ツー仙台中央営業所。
登別温泉が周遊指定地だったのですね。
何故このきっぷが手元にあるのかというと、実際には乗車しなかったから。
一般周遊券の条件を満たすために行きもしない登別温泉までの切符を購入したのです。
お陰でコレクションとして残った。
昔はいろいろなきっぷがあったのですね。