ここも国稀酒造所有の石蔵、本間家がいかに手広く商売をしていたかがわかります。
もとは増毛港にあり漁具の保管に使われていました。
大正時代に現在地に移転、その後は鰊粕の保管に使われていたそうです。
蔵の中は舞台などがしつらえられておりその前はフリースペース、
町のイベントスペースとして活用されているのがわかります。
中には漁具などが展示されていますが、ここの目玉は鰊船。
昭和25年ころに建造され、それから数度しか使われなかったとか。
ちょうどニシンの群来(くき)が終わった頃に建造されたのか…。
ですがそのお陰で当時の姿のまま今に残ったという、貴重なものです。
船は上からも下からも見学できるようになっており、
ぐるっと見て回るとその大きさがわかります。
船の上から甲板や船倉を見ると、ここにニシンが満載されていたのかと思う。
このような船が増毛の港にひしめいていた。
どれだけニシンが獲れたのか、今では想像もできません。
ニシンが北海道日本海側の繁栄を支えていた。
そのニシンがバッタリと来なくなった、漁民の落胆はさぞ深かったであろう。
この船も建造されてからほとんど活躍しなかったわけですし。
船の来歴を知ると、ニシン文化の盛衰を知ることができます。
私が撮った画像でははっきり写っていなかったので、
チラシをトリミングした画像で鰊船をご覧下さい。
*千石蔵
住 所:増毛郡増毛町稲葉海岸町53
開館時間:10:00~17:00
入 館 料:無料
開館期間:春期~秋期