国会開会前からこんなに注目を惹いた例はない。小沢幹事長の会計責任
者3人が逮捕されるという前代未聞の逮捕劇が巷の関心を惹いたからだ。本
来は生活に特化した国会にすべきであるのに“政治とカネ”に与野党の攻防が
展開されそうである。異常としか言いようがない。第2次補正予算、22年の本
予算がスムーズに成立し国民生活の底上げをするのが国会の第一義の使命
であるはずだ。残念でならない。喫緊に成立させ、然る後に腰を据えて「政治と
カネ」の問題を生きて機能する審議にして法案化すべきである。こういう類の案
件には、定番語が必ず付きまとう。― 即ち【説明責任が果たされていない】
と・・・ ― 野党自公民や共産党は、審議の前提に「政治とカネ」の問題(小沢
幹事長と鳩山首相の政権与党トップの2人の政治資金<原資>問題)を最優
先して審議し、それから国民生活に直結する案件を審議すべきだ、と息巻く。し
かし、心ある国民感覚からは、腑に落ちない。必然として長引く事が予想される
からだ。仮に小沢幹事長が国会喚問に応じて自己の政治資金の原資の説明
をしたとしても例の常套語、定番語【説明が不十分、説明責任を果たしていな
い】と審議を長引かす。国会会期の半分以上をその事に費やすハメになる。そ
れでは国民生活を置き去りにしているとしか言いようがない。審議の案件が逆
になっているからだ。緊急に予算案を審議し成立させてから、「政治とカネ」の
問題は腰を据えて審議すべきだ。国民は冷静にこの問題を見据え注視してい
る。今国会の焦眉である。期待と不安を交えながら審議を見守りたい。