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胃がん光らせ見逃さず 鳥大病院 新検査法成功 PEI 容易に早期発見

2022年05月18日 20時55分44秒 | 大学

胃がん光らせ見逃さず 鳥大病院 新検査法成功 PEI 容易に早期発見

 2022年5月18日 (水)配信山陰中央新報
 

 内視鏡検査の際、特定の波長の光を当てて胃がんを赤く光らせる光線力学的内視鏡イメージング(PEI)に鳥取大医学部付属病院(鳥取県米子市西町)が成功した。鳥大病院によると、同検査法による胃がんの明瞭な検出は世界的にも例がないという。早期発見が難しいとされる胃がんが医師の経験の多寡を問わず診断できる特性があり、鳥大病院は研究をさらに重ね、実用化を目指す。

 PEIは内視鏡検査法の一種で、すでに膀胱がんや脳腫瘍で臨床的に実用化されている。患者が検査前にアミノ酸「5-アミノレブリン酸」を摂取すると体内で光感受性物質「プロトポルフィリン」に変化し、青紫色の光を照射すると、赤色に蛍光する。この物質はがんに集積する性質があるため、内視鏡医は客観的に診断ができるようになる。

 鳥大病院は、検査法の効果を調べる特定臨床研究の一環で2021年8月から22年4月にかけて、平均年齢75歳の患者9人にPEIを実施。8人の患者から明瞭に検出することができた。今後、実用化を目指し、鳥大病院で24年度までに50人、他の大学病院でも80人を目標に検査し、精度を高める。

 国内で胃がんは、全がん種の中で罹患(りかん)数で2番目、死亡数で3番目に多い。早期に発見できれば根治できるが、視覚的に判別が難しいケースがあり、がんの特定は内視鏡医の力量に依存する現状があった。

 消化器・腎臓内科の菓(くるみ)裕貴助教は「PEIは医師の力量に関係なく視覚的に診断ができる。胃がんの早期発見に大きな意義がある」と話した。

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