フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

2月14日(水) 晴れ

2024-02-15 13:21:40 | Weblog

9時、起床。

バタートースト、(昨夜の残りの)豚汁、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

昨日のブログを書いてアップする。

11時半に家を出て、12時に鹿島田駅で卒業生のアマネさん(一文社会学、99年卒)と待ち合わせ「パン日和あをや」へ行く。

アメリカ在住の彼女と合うのは2020年2月以来だからちょうど4年ぶりである。前回は娘さんのジュリちゃんと一緒だったが、今回の1週間の里帰りはアマネさんお一人である。


(2020年2月21日のブログより)

あのとき9歳だったジュリちゃんはいま13歳である。写真を見せてもらった。足が長い!(ちなみにパパはフランス人)

4年ぶりの再会に乾杯。彼女は学部在学中にアメリカの大学に1年間留学し、卒業後はジョージ・ワシントン大学の大学院に留学。そのままかの地で就職(証券会社→銀行)、結婚し、アメリカでの人生が四半世紀になろうとしている。

舞茸のポタージュ。

私は先週に続いて2月限定の国産牛100%のハンバーガー。

マスタードをかけて。

アマネさんはサーモン、アボカド、クリームチーズのサンドウィッチ。

〆のドリンクは私はホットショコラ、彼女はアイスコーヒー。

アマネさんからバレンタインのチョコレートをいただく。箱にジャン=ボール・エヴィンの直筆サイン。ムッシュ・オオクボへ。

ジャン=ポール・エヴァン本人が日本橋三越のチョコレート売り場に息子さんを連れて来ていたのだそうだ(奥様は日本人)。サインと写真撮影に応じてくれたとのこと。日本びいきの方なんでしょうね。

マダムに我々の写真を撮っていただく。

日本滞在中にたくさん本を購入して持って帰るそうだ(船便は遅く、航空便は高いから)。電子書籍で買うことは考えないのと尋ねたら、日本の出版社のキンドル本はアメリカでは購入できないそうなのである。えっ、そうなの?(後から調べたらホントのようである) どんな本を購入するのか尋ねたら、歴史関係の書籍を中心に彼女の関心は多岐にわたっていた。世界各地の歴史的な事象や物語が、本を読むにつれて繋がっていく感覚が彼女にとっての読書の醍醐味のようである。それは本格的な読書家ですね。

ところで、私のいきつけのカフェの中で、「パン日和あをや」は唯一値上げをしていない。大丈夫なのですかと聞いたら、「材料費は値上がりしているのですが、それでメニューを値上げしてしまうとお客さんたちが離れて行ってしまうのではないかと不安なんです。主人がサラリーマンで、お店の収入だけで生活しているわけではないからというのもあるのですが」とマダムは答えた。もちろん客の立場からすれば、値上げしないというのはありがたいことだが、それでお店の維持が困難になってしまっては元も子もない。

カウンターには常連客からの祝開店12周年の花束が並んでいる。このご時世、多少の値上げは「いたしかたしかたないこと」として受け入れてもらますよ。そんなことで「パン日和あをや」のファンは離れて行ったりしませんよ。どうぞ持続可能な経営に努めて下さい。

2時間半ほど滞在し、お店を出る。「本当にくつろげるお店ですね」とアマネさんは言った。そうでしょう。でも、ちょっと長居しすぎたかな(笑)。

あまり時間はないのだが、「ノチハレ珈琲店」へ寄る。彼女はここは初めて。私のブログで見ていて、入ってみたかったのである。

私はハレブレンド、彼女はホットジンジャー。

滞在時間は20分足らずだったろうか。彼女は4時に原宿でドライ・ヘッドマッサージというものを予約しているのである。これも一週間の日本藍在中にしたいことの一つなのである。スケジュールをしっかりと立て、それを着々と実行していく、アメリカのバリキャリ・ウーマンのイメージそのものである。店主さんに彼女を紹介したら、「自分にはマネのできないことです」と感心されていた。はい、カフェの店主さんはそれでいいと思います(笑)。

矢向駅のホームで彼女を見送る。日本での生活を満喫して下さい。また、会いましょう。

帰宅してスマホの万歩計をみたら「6666」という数字が並んでいた。超「オーメン」だ。

「パン日和あをや」でお土産に買ったハート型のパン。2個買ったのだが、紙袋に包んでいるのはハートスペシャルで、ピーナツバターとナッツが入っている。そちらを妻と半分こした食べた。

妻からバレンタインのチョコレートをもらう。

5種類のパレットチョコレートが入っているが、ドライストロベリーをトッピングしたホワイトチョコレートを食べる。

『サロメ』(福田恆存訳の岩波文庫版)を読む。あっという間に夕食前までに読み終えた。絢爛たる禁忌の世界。

獣の仕業の公演では誰の訳が使われているのだろうかとパンフレットを見たら森鴎外訳だった。以前のシェークスピアの作品の公演のときは坪内逍遥訳だった。古典的な訳本が好みのようである。

それはいいのだが、今回の公演では、中世日本の河原ノ者(河原乞食という蔑称の方が通っているだろう)たちが行っていた代受苦(舞台上で異形の姿を晒すことで常人の罪を引き受ける)というものを、イエスの贖罪と結びつけた演出がなされるらしい。なるほどね。たんに「サロメ」をやりますというわけではないのだ。

「チャレンジングですね」

夕食は鯛のアクアパッツァ、黒豆、ごはん。

食事をしながら『春がきたら』第5話(録画)を観る。

澤田瞳子さんから新著をお送りいただいた。『のち更に咲く』(新潮社)。帯に「藤原道長の栄華を転覆させようと都を暗躍する盗賊たち。その首魁が死んだはずの兄だと聞いた道長邸勤めの女房・小紅は、盗賊の正体を追い始める。折しも中宮・彰子の懐妊が判明し、道長の栄華の月が満ちようとする中、王朝の禁忌が明らかになるー」とある。『サロメ』に続いてこちらも禁忌の物語のようである。

キンドル版も出ているので、私はこちらで読ませていただきますね。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。

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