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フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

4月11日(金) 曇り、夕方から雨

2025-04-12 11:32:44 | Weblog

8時半、起床。

71歳になった。定年は70歳なのだが、71歳まで働いた気分がする。得したのか、損したのか、たぶん得をしたのだと思う(ことにする)。

チーズトースト、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。基本の朝食である。定年退職してもこれまでの習慣をガラリと変えたりしない方がよいだろう。明石家さんまがどこかで言っていた(彼も今年で70歳になる)、「年を取ると現状維持が目標になる」と。そうだろうと思う。そのためには、逆説的だが、健康に悪い習慣はやめて、よい習慣を取り入れる努力はするべきだろう。

10時半頃、家を出る。

今日は卒業生のカホさん(論系ゼミ4期生)と神楽坂でランチの約束がある。カホさんは2月15日の4期生の集まりのときの世話人をしてくれた。そのとき、4月の下旬で育休が明けるので、その前に彼女のお薦めの神楽坂の和食のお店でランチをしましょうということになり、日程を調整したのだが、それがたまたま私の誕生日の日と重なった。

赤城神社の鳥居の前で11時半に待ち合わせ。少し早く着いた。

以前、クリームパンで有名なパン屋「亀井堂」があった場所には新しいカフェができている。アフォガードが看板メニューのお店のようである。

境内に民家の玄関があるというのは独特である(マンションだってある)。

鳥居の下で、木漏れ日の写真を撮っていると、『パーフェクト・デイズ』の主人公(役所広司)のような気分なる。

カホさんがやってきた。

彼女のスマホでツーショット。

お参りをする。

カホさんは籤を引いた。1年半の産休・育休の後で、職場に適応できるかが不安なのだろう。

大丈夫、「大吉」だ。金運もよさそうだ。職場復帰するのだがら収入が増えることは間違いない(笑)。

葉桜を背景に絵馬の横で記念写真。

子供の記念撮影用の鳥居がある。

こんなのもある。「モグハル」という神楽坂のご当地キャラである。

大吉で機嫌がいいカホさんはなんでもリクエストに応えてくれる(笑)。

お店の予約は12時。裏道をぶらぶら歩いて向かうことにしましょう。

あたらしいお店が増える中、この古道具屋は変わらずにありますね。

白銀公園に寄ってみる。

八重桜が早くも咲いていた。

「このタイプのブランコが増えています。小さい子供には安全でいいです」とカホさん。遊具をみる目がお母さん目線になっている。

ここに立つと自分が子供の頃に戻れますよ。母親タイムスリッパ―(笑)。

ほらね、童心を取り戻した(笑)。

「先生も!」と言われて座ってみるが、私はそこまで童心には戻れない(笑)。「ずるいです!」

わかりました。見かけはシニア、こころは少年(でも、劇場版「名探偵コナン」はシニア料金)。

「パンダの遊具に座った後は、こういう写真は恥ずかしくなくなりますね(笑)」

交差点を渡って、坂下の方へ。

めざすお店はビルの二階。

「あさだ」。私は今日、なぜか、カホさんに会うまで蕎麦屋に連れていかれるのだと思っていた。日本料理の店だった。

人気店のようである。

カウンター席に座る。

メバルの稚魚の素揚げが出て来た。これは今日のどの定食(御膳)を注文しても共通のようである。「脂がのってるね」と私がカホさんに言ったら、ご主人が「日立で獲れたメバルです」と言った。

私はお刺身御膳を頼んだ。

カホさんは煮魚(カレイ)の御膳。

ごはん。

味噌汁。

カホさんは私の最終講義を聴講して、「自分の人生の転機は何だろう」と考えたそうだ。そして「子供の誕生」だと思い至った。母親役割の取得に伴うライフステージの移行ですね。「自分にとって大切なものの優先順位が変わりました。子供が一番大切になりました」。それまでは何が一番大切だったの? 旦那さん? 「いえ、自分です」。そ、そうか(笑)。

しかし、考えてみると、自分より大切というのはすごい。誰にとっても「自分から見た世界」の中心には自分が位置しているわけで、その不動の視点から、重心が、自分のそばにいるとはいえ、子供に移動するというのは、天動説的世界から地動説的世界への転換であるわけで、いまの流行りの言葉を使えば、世界線がかわる経験ですよね。

「これから子供の成長が楽しみというか、心配というか」とカホさんは言った。思春期の反抗とか? 「はい。私は反抗心くらいはありましたが、行動としての反抗期はなかったように思います。父や母から叱られた記憶もありません」。「いい子」だったんだね。「先生の娘さんは反抗期はありましたか?」ふつうにあったよ。でも、あなたの親と同じで、厳しく叱ったとかはないかな。反抗期ってそういうものだと思ってたからね。

デザートは自家製の水ようかん。

ごちそうさまでした(支払いはカホさんがしてくれた)。

下のお子さんは1歳で(去年の11月21日にカホさんのお母さまも一緒に、親子三代で私の研究室を訪問されたときに研究室の前の廊下と私と手をつないで歩いた)、今月から慣らし保育に通い始めている。でも、すぐには慣れないようで、今日も3時にはお迎えにいかなくてはならい。

松本の「栞日」で購入した絵本をプレゼント。外国の絵本のように見えるけど、日本の作家さんのもの。

 宮﨑信恵『See You Tomorrow』

「梅花堂」の支店を覗いてみる。妻への土産に豆大福(つぶあん)を買う。カホさんは生菓子を何個か買っていかれた。

「梅花堂」は今年で90周年になるそうである。店員さんに「しばらく本店に顔を出していませんが、女将さんはお元気ですか?」と聞くと、「はい、とても元気です」とのことだった。それはよかった。私とどちらが年上かしら。

カホさんは有楽町線で帰る。「本当はもう少し長くお散歩がしたかったです。今度は先生の馴染みのカフェに連れて行ってください」。はい、よころんで。いつにします?(笑) こういうときはだいたいの約束をしておかないと、「今度」はなかなかやってこないのである。「5月の末に一週間のリフレッシュ休暇をもらえるんです」。えっ、職場復帰して、すぐにリフレッシュ休暇がもらえるの?(笑)「でも、その一週間は母との旅行とかがすでに予定が入っていて・・・検討してから、ご連絡しますね」。はい、わかりました。梅雨明け十日は避けようね(カフェ巡りには一番不向きです)。

今日はごちそうさまでした。有楽町線の改札にカホさんを見送り、私は東西線に乗って早稲田へ。

退職後、初のキャンパス。まだ新学期の授業は始まっていない。

36号館の前の桜はまだいくらか花が残っている(卒業式のときは全然咲いていなかった)。

教員ロビーに向かう。いくつかの用事を片付ける。

棚に置かせてもらっているのはゼミ1期生・2期生が使っていたテキスト。廃棄せずにとっておいたのは4月18日(土)にゼミ1期生~3期生の集まりがあるので、そのとき希望者に渡せるかもしれないと考えたからである。

本を使ったゼミ生(一冊につき2名)のメッセージが残っている。この二人は集まりに来るので、ジャンケンかな。

教員ロビーのノートパソコンで昨日のブログを書いてから、大学を出る。雲行きが怪しい。

大森で途中下車して、そのときはすでに大粒の雨が降っていたが、駅前からバスに乗って二つ目の山王二丁目で降りて、目の前の「ベイクマン」に取り置きをお願いしていた食パン2斤(6枚切り)を受け取る。しばらく店内で雨脚が弱くなるのを待たせてもらう。ご主人とあれこれおしゃべり。

蒲田に帰って来る。

帰宅するとブログ仲間のレイコさん(鹿児島在住)から花が届いていた。退職と誕生日のお祝いだ。わざわざありがとうございます。

食べられないよ。「わかってます。猫も花を鑑賞するのですよ」

夕食はすき焼き。やっぱり誕生日の夜はすき焼きだ(と私が強く主張したのである)。「やれやれ」と妻は村上春樹的な「やれやれ」を言いながら、すき焼きの用意をしてくれたのである。

よい肉を、たらふくでなく、ちょっとでいい。250gくらい食べたかな。

食後に「梅花亭」で買った豆大福(つぶあん)。

さらに私は、ちょっと時間はおいたけれど、カホさんからお土産にいただいたクリームパンを食べる。ゴツイ見かけによらないクリームパンである。

1個はカスタードクリーム。

もう1個はチョコレートクリーム(苺入り)。

「奥様と」と言われたが、私が2個食べました(笑)。

今日撮った写真の整理をしてから風呂に入る。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。

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