大橋社労士の気まま日記

仕事上のエピソードや日常の出来事、日頃興味を持ったことなどを随時ご紹介していきます。

行政窓口の応対

2006-02-04 22:49:23 | Weblog
いわゆる「役所」での応対であるが、最近はどこもずいぶん良くなったと思う。もちろん昔が全て悪かったわけではなく、今もたまに“何じゃその言い方は!”と思う時もある。つまりは確率的に「よい対応」の割合が増加したということか。
先日も都内のとあるハローワークに行った際、窓口でものすごく親切・丁寧に応対され、ずいぶん気分がよくなった。

そもそも「人に対する応対」などというのは、人(客)に接する仕事をしている以上よくて当たり前なことで、役所だからどうとか民間だからどうとかいう問題ではない。どちらにしろ元々同じ「日本人」のすることであるから対応が違っていてはおかしいのだ。
一般に、「役所関係より民間企業の方が対応がいい」というようなイメージがあると思うが、おそらくそれは「教育」の差だと思う。恐らく民間企業の方がマナー研修などにも力を入れているし、応対のマニュアルみたいなものを作っている所も多いはずだからだ。
ただ、逆に言うと「マニュアルにこう書いてあったからこう言った」とか「上司がこのように応対せよとうるさいからしょうがなくこうした」とかいう例も多いと思われる。事実、客の姿が見えなくなってから「こんなしょうもないこと聞きやがって」とか「忙しいのに疲れるわあ」とか同僚に愚痴っている人などをよく見かける。これでは“表面的に応対をよく見せているだけ”で本質は一般に言う「態度の悪い人」と何ら変わりはない。
そういう意味では、「人への応対」というのは実に難しいし、奥が深い。自分の職業もある意味「客商売」であるから常に注意していこうと思っている。

少々話はずれるが、態度の話が出たのでもうかれこれ40年近く社労士をやっている先輩の話を1つ紹介する。
その方が独立して仕事を始めた頃はまだ社労士が国家資格として認められる前で、当時は「代行屋さん」と呼ばれていたそうだ。その名のとおり社会保険などの書類を作って会社の担当者に代わって役所に持っていくぐらいの仕事しかできなかった時代。今でこそ窓口で「~先生」と呼ばれることもある(←個人的にはどうにもこっぱづかしいし、「いや、そんなもんじゃありませんよ」と突っ込んでもみたくなる)が、当時は当然のように役所などでの扱いも低いし悪かったそうだ。
ある時には、あからさまに呼ぶ順番を遅くされたり、昼休み間近に行ったりすると「なんだ、昼休みに仕事させるつもりか」などと言う人もいたらしい。また、不備な書類があった時など“わざと受け付けたふりをしておいて”、後日会社(顧問先)に「おたくの代行さんはこんなおかしな書類の出し方をした」などというメモをつけて、本人(社労士)に内緒で書類一式をそっくりそのまま送り返したとか。まあ、こういう嫌がらせ的な仕打ちをしょっちゅう受けていたそうだ。
以前、当ブログで「社労士の知名度がイマイチ」みたいなことを書いたが、その先輩いわく「当時に比べりゃ、知名度や我々の地位は数段上がってる」ということだ。まあ確かにそのとおりだが、今後さらに知名度を上げるためには、我々の世代の頑張りが必要なのだということも実感する今日この頃である。
コメント
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