今回は月に一度の「ためになる話シリーズ」です。
能登半島の和倉温泉に、ちょっと旅行好きな人ならおよそ誰でも知っている「加賀屋」という老舗旅館があります。(いい方の話なので、実名で出させてもらいました)。
そのきめ細かく気の利いたサービスやホスピタリティは常にお客さんの心を捉え、アンケートを元にした評価などで常に日本のナンバーワンを争っています。
今回は加賀屋のサービスを紹介しながら、ホスピタリティの本質を考えてみようと思います。
加賀屋では事あるごとに従業員によるミーティングが行なわれています。そこでは自由闊達な意見交換が行われ、押しつけも叱責も決してありません。常に「お客様へのよりよいサービスのためにその方法をみんなで作り上げていく」という雰囲気で満たされています。もっと言えば、単なるサービスの提供では終わらず、来られたお客様にいかにして“感動を与えるか”という議論がなされます。
また、一番大切にしているのは「お客様からのクレーム」だそうです。これら旅館に寄せられた様々なクレームをひとつずつ検証し、限りなくクレームゼロに近づけていく姿勢が良質なサービスを作りあげていく基本とのこと。
「色々注意をしてくれるのは期待があるからこそで、その意味で一番怖いのは問題があっても何も言われずに帰られてしまうことです。将来を考えた時にそこには天国と地獄の差があります。」
これは、どんな業態・業種にも共通にあてはまることですね。
以前にこの通信でとあるホテルでの感動話のようなことをご紹介しましたが、やはり加賀屋でもそれを実現でき得る共通の環境があります。
それは、ある程度のことは“従業員それぞれの裁量でできる”ようになっていること。そして、それが可能となるように各部署の人達(例えば「フロント」と「客室係」と「調理係」など)は、常にミーティングの時以外でもコミュニケーションや情報交換を欠かさず、すぐにお互いが連携してコトにあたれるような体制を作っているということです。
元々加賀屋は「小さな旅館」でした。ただ、創業当時から上述のような考え方や実際の行動が常にあり、これが脈々と受け継がれていき押しも押されぬ「大旅館」に成長していったのです。
大きいからきちんとしているのではなく「きちんとしていたから大きくなった」ということです。これもどんな業態・業種にも共通にあてはまることですね。
また、こんな話もあります。
93年の能登半島沖地震の際に建物などが被害に遭い1ヶ月ほど休業を余儀なくされた時、経営者が真っ先にしたことは「全従業員の給料の保証」だそうです。そして、ただ保証するだけでなく「お休みの間に自分を磨き上げることを何かしましょう」と呼びかけたそうです。
実際に加賀屋の従業員のみなさんは、ただサービスがよいだけでなく本当に生き生きとした表情でやりがいをもって働いています。自分自身のスキルやおもてなしの精神に経営側の「従業員を大切にする心」が見事に融合して好循環なひとつの「経営モデル」のようなものも作り上げているといえましょう。
能登半島の和倉温泉に、ちょっと旅行好きな人ならおよそ誰でも知っている「加賀屋」という老舗旅館があります。(いい方の話なので、実名で出させてもらいました)。
そのきめ細かく気の利いたサービスやホスピタリティは常にお客さんの心を捉え、アンケートを元にした評価などで常に日本のナンバーワンを争っています。
今回は加賀屋のサービスを紹介しながら、ホスピタリティの本質を考えてみようと思います。
加賀屋では事あるごとに従業員によるミーティングが行なわれています。そこでは自由闊達な意見交換が行われ、押しつけも叱責も決してありません。常に「お客様へのよりよいサービスのためにその方法をみんなで作り上げていく」という雰囲気で満たされています。もっと言えば、単なるサービスの提供では終わらず、来られたお客様にいかにして“感動を与えるか”という議論がなされます。
また、一番大切にしているのは「お客様からのクレーム」だそうです。これら旅館に寄せられた様々なクレームをひとつずつ検証し、限りなくクレームゼロに近づけていく姿勢が良質なサービスを作りあげていく基本とのこと。
「色々注意をしてくれるのは期待があるからこそで、その意味で一番怖いのは問題があっても何も言われずに帰られてしまうことです。将来を考えた時にそこには天国と地獄の差があります。」
これは、どんな業態・業種にも共通にあてはまることですね。
以前にこの通信でとあるホテルでの感動話のようなことをご紹介しましたが、やはり加賀屋でもそれを実現でき得る共通の環境があります。
それは、ある程度のことは“従業員それぞれの裁量でできる”ようになっていること。そして、それが可能となるように各部署の人達(例えば「フロント」と「客室係」と「調理係」など)は、常にミーティングの時以外でもコミュニケーションや情報交換を欠かさず、すぐにお互いが連携してコトにあたれるような体制を作っているということです。
元々加賀屋は「小さな旅館」でした。ただ、創業当時から上述のような考え方や実際の行動が常にあり、これが脈々と受け継がれていき押しも押されぬ「大旅館」に成長していったのです。
大きいからきちんとしているのではなく「きちんとしていたから大きくなった」ということです。これもどんな業態・業種にも共通にあてはまることですね。
また、こんな話もあります。
93年の能登半島沖地震の際に建物などが被害に遭い1ヶ月ほど休業を余儀なくされた時、経営者が真っ先にしたことは「全従業員の給料の保証」だそうです。そして、ただ保証するだけでなく「お休みの間に自分を磨き上げることを何かしましょう」と呼びかけたそうです。
実際に加賀屋の従業員のみなさんは、ただサービスがよいだけでなく本当に生き生きとした表情でやりがいをもって働いています。自分自身のスキルやおもてなしの精神に経営側の「従業員を大切にする心」が見事に融合して好循環なひとつの「経営モデル」のようなものも作り上げているといえましょう。