ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

グリーンブック2(ネタバレあり)

2019-03-22 14:30:00 | 日記
前回のセイヤングで、甲斐さんがこの映画について
ほとんど2人だけしか登場しないロードムービーだから
普通なら「樹木希林みたいな人たちが沢山出て来ないと
(間が)もたないじゃないですか(笑)」と、おっしゃってましたが


その2人が本当にスゴくて、プライベート情報がほとんどなく
その容姿を捉えた映像も少ないシャーリーを表現し
助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリはもちろん


ファレリー監督からの再三のオファーにも関わらず
自分には演じられないと固辞していたヴィゴ・モーテンセンが
20キロの増量という外見だけじゃなく
…って、ご本人よれば、役作りのために太ることは
「仕事だから」問題なかったみたいだけど


映画の中で、がっつり食べるシーンが多かったのと
撮影でカロリーを消費するため「痩せたんじゃない?
しっかり食事をしてから寝て下さい」と言われたことの方が辛かったそうです(苦笑)


…ハッタリが得意で「リップ」が達者なイタリア系
「ホンマもん(笑)」に成りきっていて
間がもたないどころか、2人が車に乗っているシーンを
ずーっと観ていたいくらいでした(笑)


まあ、甲斐さんは、主演と助演の振り分けを逆にしていたら
どちらも賞が獲れたんじゃないか?と話されてましたけど
やっぱり主演はヴィゴ・モーテンセンで正解だったと思います


そうそう!甲斐さんが「行くはずだった」試写会で
石原良純さんと長嶋一茂さんのトークショーがあったという投稿が読まれてましたが
つい先日、お二人が「グリーンブック」の公式スチールそのままに
トニーとシャーリー風に車に乗っておられるCMを見て
「冒涜」という単語が浮かんでしまいました(汗)


ともあれ…ストーリーは「転」に入り
白人バーでの一件以来、トニーから「1人で行動するな」と言われていたはずが
白人青年と共にジムで裸のまま拘束されたシャーリー
トニーに「なぜ黙って出かけたんだ?」と問い質され
(性的マイノリティであることを)
「知られたくなかったんだ」とアザだらけの顔でうつむくも
トニーが警官に袖の下を渡し、事態を収拾したことには不満を隠せず…


実の兄とは音信不通で、妻とは離婚し
金も名声も手にしながら、演奏する時以外は黒人として差別され…
その演奏にしても、自分の好きなクラシックではなく
レコード会社から「黒人のクラシックに未来はない」とジャズをやるよう命令されていて
「孤独」を絵に描いたようなシャーリー


トニーがマフィア風の男たちに仕事の話を持ちかけられているのを聞き
昇格と昇給を申し出て引き留めようとするんだけど
確かに最初は「金のため」に引き受けたとはいえ
旅を続ける内にシャーリーの人柄や境遇を知ってからは
きちんと「仕事」をこなすようになっていて
シャーリーから「辞めないでくれ」と言われる前に「辞めないよ」と一言
奥さんはもちろん(笑)場内から鼻をすする音が…


更に、大雨の中を車で移動中、パトカーに止められ
外に出るよう命じられた上に、差別的な言葉を投げかけられ
トニーが警官を殴って留置場行き…(汗)
でも、シャーリーが冷静に、弁護士に電話をかける権利があることを主張


その電話の直後、ケネディ司法長官から
2人を釈放するようにという口添えの電話があり
「浅見光彦」シリーズの所轄刑事のごとく手のひら返し(笑)
…とまでは行かないものの、しぶしぶ釈放を認められ


司法長官と知り合いなのか!?と小躍りせんばかりに喜ぶトニーに
こうしたことで頼み事をするのは「恥だ」とシャーリー
「偏見や差別に暴力では勝てない
私は笑顔と尊厳で闘うんだ」との言葉にグッと来ました


そして、南部ツアー最終日…
シャーリーが通された「楽屋」は物置部屋(汗)
しかも、館内のレストランは白人オンリーで
トニーが、なだめても、すかしても
更には「食事をさせないなら演奏は中止だ!」と脅しても
「ご理解下さい」の一点張り…


2人がコンサートをキャンセルし、黒人バーに行くと
狭いステージで生演奏の真っ最中
タキシードを着た2人連れに興味津々の女性バーテンダーに職業を訊ねられ
シャーリーが「ピアニスト」と答えるや「何か弾いてみてよ」とリクエストされ
スタインウェイとはかけ離れた(笑)おんぼろピアノで、アドリブ満載の演奏を披露


拍手喝采を受けて、バーを出ると
店の中で現金を取り出すシャーリーに目をつけていた男たちが
車の陰に潜んでいるのを発見したトニーが、いきなり拳銃を取り出し発砲
白人バーからシャーリーを助け出した時には
てっきり「持ってるフリ」だと思って、すっかり忘れてたんで
発砲された男たち以上にビックリ!(笑)


いよいよ「結」に入って…頑張って走れば、クリスマスイブに家へ帰れると
悪天候にも負けじと車を運転するトニー
…が、またしてもパトカーに止められ、身構える2人に
「タイヤがパンクしているんじゃないか?」とお巡りさん(笑)


トニーがタイヤ交換するのを待って
「メリークリスマス」と見送ってくれたんだけど
トニーは睡魔に襲われてしまい
シャーリーがハンドルを握って、トニーを家まで送り届けることに…


ダッシュボードの上に置かれた、返したはずの翡翠石を見つけ(笑)
シャーリーは、それをポケットに忍ばせ
「家に寄って行かないか?」というトニーの誘いを断って
ひとり自宅へ戻り、翡翠石をトレーに置き、部屋を見渡すと
「シーン」という音が聞こえそうな静けさ…


家族や親類に囲まれ、お酒と料理もふんだんにあり
幸せなはずなのに浮かない顔をしたトニー
このままエンディングなのか…と思いきや
突然、シャーリーが訪ねて来て、ボクは心の中でガッツポーズ(笑)
ドロレスがシャーリーにハグしながら
「ステキな手紙をありがとう」と囁くラストシーンにクスッとしながら


シャーリーが「兄は私の居場所を知っているよ」と
音信不通なのは、相手が会いたがらないからだとほのめかした時
トニーに「自分から連絡すればいいじゃないか」と言われたことを
トニーに対して実践したのかなあと思い
細かな伏線の回収の仕方に脱帽でした


ちなみに、脚本を手がけたトニーの息子ニック・バレロンガは
この映画のタイトルを「ドロレスへのラブレター」にしていたらしく
ファレリー監督から「僕なら、頭に銃を突きつけられても
そんなタイトルの映画は観に行かない」と言われ(笑)
「だけど、僕のお母さんですよ」と粘ったんだとか…(笑)
まあ、少なくとも僕は「恋愛映画はパス!」
…と思ったであろうことは間違いアリマセン(笑)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする