ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

弾丸ツアー3

2019-03-28 17:25:21 | 日記
続いて、お馴染みの「ベロ」マークやツアーポスター、アルバムジャケットなど
「アート」面の変遷を紹介するブースへ…
奥さんのお目当てはもちろん、甲斐バンドが「野獣(12インチ)」でコピーした
肩や耳を噛み合うメンバーの痛そうなジャケ写(笑)でしたが
アンディ・ウォーホルのアイデアは、この「ラブ・ユー・ライブ」だけでなく

ジーンズのウエスト部分を捉えた「スティッキー・フィンガーズ」のジャケットに
本物のファスナーを付けたり、その下にブリーフが隠されていたりと
当時はさぞ画期的で、物議を醸しただろうなあと改めて実感したんだとか…(笑)


そうそう、甲斐さんは、この「野獣」のジャケ写について…
「あれ、ホントはアンディ・ウォーホルがやったエッセンスをマネしてるわけ
他人はマネと言うかも知んないってことが実際頭にあったよね

昔から『伝承』ってことがあってね
ある作品とか、ある文化が、ある形態のもとに出て来た時
それに感化され、影響されて、自分なりに消化しながら
何かが受け継がれて行くってことがある訳でしょ

逆にそれを怖れないで、しかも自分の中で操り、練って出したものってのはさ
結局、何も言われないんだよね
俺たちのジャケットにしても、言うかなあと思ったんだけど、誰も何も言わない(笑)
知らなかったりしてね(笑)」…と明かされてました(笑)


レコードジャケットといえば「英雄と悪漢」の裏ジャケも
ストーンズの「ディッセンバー・チルドレン」と同じ構図で撮られたものですが
このアイデアを東芝EMIの広瀬将俊さんにサジェストなさった五業昌晶(佐藤剛)さんが
ブライアンと同じ位置に甲斐さんが立たれていることについて

「甲斐よしひろは、ミックとブライアンの両方の面を併せ持っている」とおっしゃっていたのが
当時の奥さんにはピンと来てなかったみたいだけど(苦笑)
最後は「クビ」同然でストーンズを去ったとはいえ
ブライアンが、結成時にバンドの方向性を決め、舵を取ったことには違いなく
遅まきながら「そうかも知れないな」と納得したらしい


ただ、甲斐さんは、かつてのインタビューで…
「ギター・アイドルは、やっぱりキース・リチャードだったかな
でも、俺、ストーンズで一番好きだったのは、チャーリー・ワッツなんですよ
それだけで『変わってる』って言われたけど
チャーリー・ワッツが一番センス良いと思ったんだな」…と話されてましたが…(笑)


そもそも、広瀬さんがストーンズを持ち出されたのは
ご自身がフリークでいらしたことはもちろん(笑)
当時の甲斐バンドが、チューリップと同じ照和出身で
事務所でもレコード会社でも後輩にあたるということで

チューリップの「弟バンド」といった認識が広まりつつあったのを
ナンとか払拭して、独自のカラーを出したいと思われたからみたいですし


甲斐さんも【バス通り】や「らいむらいと」が
「フォーク」として受け取られたことによって、その路線を修正するというか
「僕らがイメージしていたのは、ビートルズとかじゃなくて
ストーンズとかキンクスのようなブラックでアーシーなサウンド

誰でもメロディが口ずさめて歌えるようなポップさに裏付けられているんだけど
表面上は黒っぽいサウンドで、不良性があるというコンセプト」を前面に押し出された訳ですが


そのストーンズも、ビートルズとは違うカラーを打ち出すため
あえて不良性や淫靡さを纏ったという側面があり
キースは「周りが勝手に不良扱いしたんだ
俺はそういうのが得意でね、役にハメて貰えりゃ成りきるぜ」
というコメントが掲示されていたんだとか…(笑)


まあ、甲斐さんも昔から「ビートルズは労働者階級の出身だけど
マネージャーが、襟なしのスーツにネクタイ姿をバンドのユニフォームに決めていたのが
当時の僕には何となくイヤだった

ストーンズは、ブライアン・ジョーンズ以外は、全員ミドル階級の出身なのに
そのちょっと崩してる感じの方が、ブルースマンっぽくて好きだった」と話されたり
「どっちが育ちが良いか?問題」を振られたりなさってましたよね?(笑)

実際、この企画展の最初の方に、ストーンズ全員が
千鳥格子のスーツを身に着けたパネルが飾ってあったそうですが
ものすご~く浮かない顔で写っていたらしい(笑)


ともあれ…その次のブースでは、ストーンズのライブ映像が流れる中
数々の巨大ステージセットのミニチュアが展示されていたみたいで
その「金かかってんぞー!(笑)」感もさりながら
いかに観客を喜ばせるか?という気持ちが、かつて誰も見たことのない
イヤ、想像したことさえないようなアイデアを生み出すんだなあと…

そんなとてつもないセットを隅から隅まで駆け回って
観客を煽り、自由自在にコントロールするミックの姿に
かつての「BIG GIG」の甲斐さんが重なった奥さん(笑)
最後には「もはや、甲斐さんにしか見えなかった(笑)」と申しておりました(笑)

コメント
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