ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

ツアーにまつわるエトセトラ5

2017-11-11 19:12:00 | ツアー
明日の福岡ライブで、甲斐バンドツアー
「かりそめのスウィング 2017」の折り返し点を迎えるということで

今回は、WEB MAGAZINE「Music Voice」
〜おもろうて やがて悲しき〜甲斐よしひろ 追求する音楽の芸術性
曲順100通り考えた甲斐バンドのベスト…を参考にこれまでのおさらいです

「今回のベスト盤を巡っては、収録曲順に
ツアーのセットリストを組むことを発案
そのために甲斐よしひろは『アバウトにやると自分達の首を絞めることになる
凄く切実に緊迫して考えた』と曲順案を100通り以上出して決めた

アルバムの芸術性をライブでも追求して行くという
甲斐が考える理想形とは何か」…との前置きがあり

「まず10年ぶりのベストアルバムの話からすると」と甲斐さん
「ありきたりに曲を並べるだけじゃつまらないので
【かりそめのスウィング】と【ちんぴら】は新しくレコーディングしていて
その時にカバーも1曲やりたいなと思って…
『キイハンター』の主題歌を野際陽子さんが歌っていて
その【非情のライセンス】をやろうと…

そういったフックがあった方が弾みがつくので
他に何かないかなということをずっと考えていて
じゃあベストアルバムの曲順通りにツアーも行こうと思いついた」と説明され

「フックですか?」という村上順一さんの質問には
「一応、セカンドシングルの【裏切りの街角】から
一昨年、船越さん主演のドラマの主題歌の
【Blood in the Street】というところまで全部網羅されている
そういうベストアルバムです

『カバーもあります』『ニューレコーディングもあります』
でも、それ以上にもっとアイデアがあったら面白いなと思って
アルバムの曲順通りにツアーもやりますと…」と答えておられますが

以前にも書かせて頂いたように、奥さん的には
甲斐バンドの「オールタイム・ベスト」としてのこのラインナップに
若干の違和感を覚えるものの

ツアーのセットリストとして考えると
40周年ツアー、NYボックス発売、MEETS RETURNSツアーを経て
しかも、ビルボード・ツアーのセットリストをピックアップなさるのと
同時期にこのラインナップを選ばれたことを総合すると

「クリープを入れないコーヒーなんて…」
みたいに感じられた(失礼!)選曲に、必然性があったのかな?と言い始め
更に「2年後は45周年」という甲斐さんのご発言もあって
「ホップ・ステップ…」の段階を踏んで行くには
これがベストなのかも知れないと…

…というのも「ニューレコーディングされている曲を選ばれた基準は
どういったものだったのでしょう?」と訊ねられ

「新しいアプローチを試したいということはずっと思っていて
例えば【かりそめのスウィング】だったら、オリジナルにはドラムは入ってないけど
ブラシを使ったドラムを入れて、もっとジャージーにしたい
という思いはずっとあったんだよね」と甲斐さん

「過去の楽曲を歌い直すということは
どのような心境でしょうか?」と重ねて訊かれると
「新しいアプローチを試したいと思わなかったら
別に歌い直さなくてもいいかな、ぐらいの感覚かな

全てが別にパーフェクトではないからね
時代によっての変化、時代の息吹みたいなことで
そういうアプローチを試したいという思いは出て来るよね」と話されていたり
「ジャーニー・ギター」の中でも
ご自身が「グッと来る」曲しか選ばないとおっしゃってたり

要は、今の甲斐バンドにとっての現在形…
現在進行形でもあるんでしょうけど
これらの曲を歌いたい、あるいは歌う必要があると
甲斐さんが考えられたということですよね

それに、村上さんが「ベストアルバムとは、甲斐さんにとって
どういう位置づけでしょうか?」と質問なさった際に
「こういうのは、時代からの要求やレコード会社のオファーがない限りは
なかなか実現しないじゃない?

今回は、時代の要請もあるし、レコード会社もそう言ってるし、僕らもそう思ったし
9月23日から甲斐バンドのツアーがある
レーベルはベストアルバムを出したい
僕らもベストアルバムの中でやりたいことがある…という感じ

ツアーに向けて、何か新しいことをやりたいなと思っていて
だったら、凄く面白いベストアルバムが出来るかも知れないなと…」
…とお答えになっていて、そういう全てが
丁度このタイミングで重なったことも
今回の選曲に関係しているのかなあと…

ともあれ、インタビュー後半になり…
「アナログレコードからCDへ移る転換期には
何か違和感はあったのでしょうか?」と村上さん

甲斐さんが「なかった。実際はそんなこと言っている場合ではなく
CDとレコードの2種類作らなければいけなかったし
ジャケットもサイズが全然違うから
アナログでもCDのサイズでも通用するような
インパクトのあるジャケットを選ばなければならなくなる

当時はものすごく考えたね
マスタリングも2回やるし、アナログとCDでは収録できる時間も違うからね
(アナログは)A面が終わって、ひっくり返して
B面の頭にまたインパクトのある曲を入れなきゃいけないと考えるんだけど
CDはまた違うじゃない?

だから、CDの場合は、ヒット曲などを前の方に並べて行くことになる
アナログは、もっと芸術性が高いというか
作品としてちゃんと成立するように作って行くんだよね
だから、アナログの方が良いアルバムは生まれやすかった

A面の頭はもちろんインパクトがある曲を入れて
A面の最後は、ラストを飾る曲じゃないとな…という感じで…
A面とB面がある方が、やっぱ面白いよ」とお答えになってましたが

先行シングルを数枚リリースして
そのAB面の4〜6曲に数曲プラスしたアルバムを発売する…といった
当時の音楽業界の通例を考えれば
「コンセプト・アルバム」という形にこだわられたのは画期的だったと思うし
だからこそ、その曲順にも意味があったんじゃないかと…

更に、今回のベストアルバムが2枚組だということで
2枚目の1曲目には「インパクトがあるから」
【非情のライセンス】を配されたこと

また「そうは言っても、それを全部ツアーの流れでやる訳じゃない?
だから、中盤に【かりそめのスウィング】とか【安奈】とか
そういうバラードっぽい感じの曲をやっておいて

Disc2の【非情のライセンス】
ここからジャンプアップして行くという内容になってて…」と
ライブの構成としての配置でもあることを説明なさってました

「CDとしても、ツアーとしても成立させるということになると
ものすごく細い可能性の所を探っている訳で
小さな奇跡を起こすようなもんだから…でも、たぶんこれは大丈夫
何回もシミュレーションしたからね

ライブも『流れ』がないとダメじゃない?
流れるような『流れ』があって
気がついたら、最高にオーディエンスが盛り上がっていると…

ちゃんと聴かせ所もあって、インパクトもあって
エンターテイメントは、やはり『おもろうて やがて悲しき』
ということが最高な訳だから…」と甲斐さん

そのシミュレーション通り…というか
「アルバムを聴き込んで来ても大丈夫
ライブでは全く違う感じになってるから」という言葉に
ライブでの手応えを感じておられるご様子が窺えますよね?

ただ、我が家にいるオーディエンスは
ベストアルバムとは異なる「スペシャルなセット」での曲を始め
ライブならではのアレンジに高まり過ぎるせいか?
ライブが終わった後、フィードバックするためにアルバムを聴くと
「さっき聴いたのと違う…」と感じてしまうみたいですけど…(苦笑)

明日もまた「おもろうて やがて悲しき」
素晴らしいライブになりますように♪
参戦される皆さま、楽しんでくださいね
コメント (1)
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