ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

シビレる言葉2

2015-12-20 11:25:57 | 日記
今回は、朝日新聞に掲載されている鷲田清一さん監修の「折々のことば」から
シビレる言葉をご紹介します♪

まずは、甲斐さんが敬愛なさっている金子光晴さんの詩…
「ちり際よしとおだてられて、
女のほこり、女のよろこびを、
かなぐりすてることなかれ」

これは、戦時中に婦人団体が「華美な服装は慎みましょう」という警告カードを持って
化粧や装飾の目立つ女性を摘発して回り
飾るどころか、身の疲れ、やつれへと追い込まれる女性たちの「あきらめ」を
哀しみ、憤り、「汚いもんぺをはくなかれ」と詠ったものみたいだけど

この当時に発するには勇気がいる言葉だったんじゃないかと…?
世の中の風潮にはそぐわなかったでしょうし
この詩を読んで実行する女性がどれだけいらしたかも判りません

別の日に掲載されたデモ初参加の福田和香子さんの言葉…
この国では意見を持つ行為そのものが
空気が読めないってことになってしまうらしいんです

でも、雨宮処凛さんは「社会に何の違和感も抱かずに、それこそ空気を読みながら
表面的には明るく過ごせていることが本当は危ない
つまづきは人生の初期にした方がいいですよね」と…

10代の内につまづきの中で、人生の初期設定は書き直せる
もっと別の生き方があり得るということを
きちんと思い知っておいた方がいい…って

確かに、10代の最後に脱サラ(笑)なさって
デビュー曲でつまづかれた(失礼!)方を知ってます(笑)

国といえば…村上龍さんが、ご自身の小説の中心人物に言わせたセリフ…
この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。だが、希望だけがない

未来のビジョンを語れずに、惰性と優柔不断の中で、付け焼き刃の策を打つしかない時代
豊かさの中で閉塞だけが深まりゆく時代を
村上さんは「ゆっくり死んでいる」と表現なさったそうだ(汗)

ぐっとボディブローが効いてきたトコで(苦笑)
海を渡って活躍されたアノ方について
山藤章二さんがおっしゃった言葉…ムッツリ投げてムッツリ去る

野茂英雄さんは、マウンドでは黙々と投げられ
勝とうが負けようが、記者の問いにもボソッと生返事をなさるだけ
投手は投球が全てであり、叱責も黙って自分のみに投げつけておられたという

「自慢や教訓は垂れず、説明もしない
こういう不器用な男にシビレる」と山藤さん(笑)
甲斐さんもきっとそうだったんでしょうね?(笑)

「不器用」という言葉が「イイ意味」で使われ始めたのは
高倉健さんのおかげじゃないかと思ってたら

アメリカのフォード元大統領も
「歩きながらガムが噛めない(笑)」と言われるほど不器用な人だったようで
同時に二つのことが出来ないとの揶揄の中に
「飾らない正直者」という意味も含まれていた
らしい

ただ、フランスの思想家・アランによると「身体は賢い」(笑)
車の運転中に音楽を聞いたり、同乗者と喋ったり出来るのは
習慣が、活動を最小限の筋肉の働きにまとめてくれるからだとし
「習慣は考えずに行動するすべ
しかも考えてやるよりもっと上手く行動するすべ」という言葉を残してますが…(笑)

小関智弘さんの「どっこい大田の工匠たち」からは「下町の匠」さんの言葉…
ぶきっちょってのは、その代わりに覚えたらスゴいんですよ

器用な人なら省けるところが、不器用な人だとそうはいかない
なかなか思い通りにならないから、道具や材料に聞くしかない
が、その分、物との対話が疎かでなくなり
文字通り「物わかり」が良くなるんだとか…
そういえば、昨夜は「下町ロケット」の最終回でしたね(笑)

東京六大学野球で94連敗中だった東大野球部
その不名誉な記録更新を止めたコーチ
元中日ドラゴンズの谷沢健一さんも
「野球というのは不思議なもので
道具を大切にする気持ちが、技術を向上させるんです」とおっしゃってます

無安打を前提に(苦笑)得点法を考え、道具は道具と割り切る部員たちに
戸惑われながらも、まずは道具の取り扱いから伝え始められたそうだ

平戸藩主・松浦静山の「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」という言葉は
時を経て、時代を越えても色褪せないみたいで

野村克也さんも期待されながら大輪を咲かせられなかった選手や
悪知恵を働かせる老投手、それに負け癖やケガなど
監督時代を振り返られ、この言葉に打ち震えたと話されてます

広島県のある石工職人の方は…
「褒められなくても自分の気の済むような仕事はしたいものだ」と…

他の誰にも判らなくても、自分に嘘はつけないし
たとえ人が認めてくれようと、納得のいかないものはイヤだというのは
「破れたハート…」を何度も録り直された甲斐さん状態ですよね(笑)

ただ、これは「雑な仕事をすれば、次に来た職人もそれを見て雑な仕事をする
だから、いい仕事をしておきたい」と未来の職人たちに宛てられた言葉だったようだけど…

女子バレーボールの名セッター・竹下佳江さんは
「育てるためには、やはり任せきることが一番の方法です」と地域の祭をたとえに挙げられ

何故ずっと続けるのかと訊かれても答えに困る
祭では高齢者から幼児まで、それぞれの人にそれぞれの役が割り当てられる

任された役をきちんと務め上げることで
自分が手を抜けば祭が台無しになってしまうことや
自分がここにあることの意味を体感することが出来る…とおっしゃってます

高校生の頃に「赤手拭いを手渡され
いつの日か一人前の男として認められる日が来ることを願っていた」という甲斐さん
もし今も博多に住んでいらしたら
山笠でどんな役についておられたんでしょうね?

最後は17世紀のフランス公爵の言葉…
世には、欠点を上手く身につけている人もあれば、長所を持てあましている人もいる

長所も欠点も自分にはよく見えない上
長所は時にイヤミに、欠点は愛嬌に裏返る
短気は決断の速さに、優柔不断は熟慮へと…
ならば、長所は他人に差を見せつけるのではなく分け与えるもの
欠点は見せまいとするのではなく「個性」として育むもの…と考えた方が良いという

中には、長所も欠点も「可愛い♪」と思われる方もおられるんじゃないかと…(笑)


コメント
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