NOHEA 'ILIO

僭越ながら、屋号犬神屋を名乗らさせていただいております。
19年春、ホノルルからラスベガスに転居してまいりました。

たらこは、外側カリカリに焼いたのがスキ

2009年10月29日 | Weblog
数年前、我が家で生誕しました、赤ちゃんうちゃぎたんでち。
なんてまたプリティ!アプチクアプチク♪

鬼子母神の眷属にして、偉大な母うさぎ茶々さんと、うさぎ界の貴公子「黒豆」さんとの間に生まれましたでしゅ。

茶々さんが、胸の毛を抜いて巣作り始めたなと思ったら、するりするするの超安産。
生まれたての赤ちゃんは、ウ~ジョウジョ~の、モ~ニョモニョ~。
「なんじゃこりゃ、た~ら~こ~!?」

そんなもんです。
ヒトの赤子も、犬の赤子も猫の赤子も、うさぎの赤子だって
ま、そんなもんです。

でも、茶々さんの特濃栄養うさぎミルクで、もうあっちゅ~まにほんのり可愛くなりますの。
アプチクアプチク♪
片手に乗せれば、ちんまり座ってお昼寝でちゅ。
アプチクアプチク、アップチク~♪

栗毛色の仔は、子ちびのお友達んちに貰われて
黒毛の二羽は、ペットショップ経由で、新しいお宅へ引き取られて行きました。

ほんとうは、もっと産まれたての頃の、秘蔵写真も手元にあるのですが。
ブログアップは、自粛することといたします。
なぜってそれは
なんといっても
見た目
「た~ら~こ~」
で、ございますからね。







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母子相伝

2009年10月28日 | Weblog
こちらの猫さん、最近よく遊びにいらっしゃる。
一見、エジプシャンマウみたいな、ワイルド柄の猫さんです。
子ちびなどは
「マウさん」
と、勝手に呼んで、慣れ親しんでいるようですが。

かわいそうなことに、腱が伸びきってしまったのか
左の後ろ足を、軽く引きずるように歩くのです。

たぶん、このマウさんの後ろ足も、子ちびが「気」吹き込んで癒すんじゃないかと思います。
ええ。
子ちびなら、やってのけることでしょう。
母さんは、エプロン姿におタマ持って、それをそっと見守るつもりです。

子ちびは、我が子ながら、不思議な技を持つ子供。
道行けば、いきなり目の前に、印度孔雀舞い降りてくるし
海際で、水遊びしてれば、ハワイアンモンクシール、いきなり目の前の砂浜に上がってきます。
日本では、実家の庭で、真っ黒なからす十羽近くに囲まれて、そのうちの一羽撫でながら、カーカー鳴いて、ひとしきり会話してましたから。

母さんは
今夜に限って、何も創ってはいませんよ。
実話です実話。
もう、いやになるくらい本当です。
坊主とアメリカインディアンとお母さん、こりゃまた絶対嘘つかない。

さっき眠ってるときに、「xxxさんは、何が好~き~?」
と、小声で話しかけると、眠ってるくせして
「…ねこ…」
と、幸せそうに応えましたので、母親ながら、びっくりです。

思えば、幼き日のこの母は
白いいるかルカーの背に乗って、遠い海からやって来た。
陸では、小鹿のバンビや、アライグマラスカルを友として
足柄山に、遠足に行ったついでに、そこの熊さんと相撲とってはっけよい。
ラッシーや、黄金の犬リュウとともに日々を過ごし、帰巣本能ということを良く学んだものでした。
そういえば、ジャングル大帝レオは従兄弟にあたり、野生のエルザから、貰い乳して大きく育ったと聞いています。

後半部。
正直母さんが嘘ついた。
長い人生、やむにやまれぬということもある。





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裂く猫

2009年10月26日 | Weblog
手前の、黒々とした雄猫、「武蔵さん」
後方の、白っぽい雌猫、「雛子さん」

数年前の、仲睦まじい2ショット。
飼い主が、とても気に入っている一枚です。

※※※
なのに。
武蔵さんったら、一昨日の晩からまた脱走。
こうやって、PCのキーボート打ってても
窓の外から聞こえくる
迷子鈴のチャリチャリ音。

むきぃぃぃ~っ!

鈍重な私には、どんなに無理しても、捕獲できない。
巨大な雄猫、シャンプーするのも一苦労。
武蔵さん。
罪悪感の、ザの字も感じず
気分しだいで巨躯跳躍。
窓辺のスクリーンドアに(網戸ね網戸)
全体重乗せて、渾身の体当たり。
真剣に、どこかの組織の「襲撃」かと驚きます。

これぞ、猫本来の姿といえばそうですが
勝手気ままに外歩き、力いっぱい自由満喫。
そして、空腹になった頃
「うううなぁぁぁ~ん!」
と、網戸に爪立てて、豪快にそのまんま、バリ引っ掻くのは止めてくれ。
スクリーンドア、破れるだけじゃなく、今まで何度、フレームごとひしゃげたことか。
そのたびに、おやっさんが、文句たれながら修理してきているけれど。

むきぃぃぃ~~~っ!

キャット ザ リッパー。
和訳するなら、「かっ裂く猫(かっちゃく猫)」
「シャム猫」じゃなくて
「裂く猫(ちゃく猫)」です。

むきぃぃぃぃ~~~っ!

迷子鈴のチャリチャリ音が気になって
文章に、わずかの花も、咲きゃしないっ。



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熊より貪欲

2009年10月25日 | Weblog
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灰色熊。
よく知られる名称として、「グリズリーベア」
鮭、鱒、ブラックバスなどの川魚。
ヘラジカや、アメリカ赤鹿や、トナカイなどの大型草食獣。
森の果実や松の実や、その上、昆虫類なども捕食する、とにかく雑食性の高い野生の猛獣。
同類種の、アメリカクロクマを襲撃することも、けっして稀ではありません。
狼の群れからすら、獲物を強奪せしめる、貪欲なうえにも貪欲な巨獣です。

その、恐るべきグリズリーですら
フレディ兄さんの牙には、到底、敵わなかった様子です。
あまつさえ、片目も鼻も、毟りとられ
あっけなく無残に、はらわたすらも、引きずり出される始末。
ワイルドライフの掟は、無情なまでに厳しく、かつまた美しく崇高です。

フレディ兄さんは、この凶悪なグリズリーが、いたくお気に入り。
まふっとくわえて、見せびらかすように持ってきたかと思うと
「ママにグリちゃん貸してくれるの?遊ぶの?遊ぶの?」
と、露骨に明るく振舞えば
まふっとくわえて、反対の方向へ、嬉しそうに持って行きます。

飼い主と
獲物はシェアして欲しいもの。
それが、冬季を前にして、たっぷり肉をたくわえた旨そうなグリズリーならなおのこと。
こってり脂(あぶら)の滋養食。
飼い主は、熊汁喰いたし、鍋はナシ。
熊肉の、トンポウロウ風煮込み、スパイス効かせて濃厚に。
藁で炙って氷水でしめて、薬味たっぷり、熊肉のたたきなんかもなおよろし。
お酒もすすんだそのあとは、軽くサラサラ、熊茶漬け。

あ?
何のお話でしたっけ?
そうそう熊ですグリズリー。
この際「縫いぐるみ」とか、そゆ単語は、差し挟まないでいただきたい。

ああグリズリー。
からっとジューシィ唐揚げも、ミディアムレアでステーキも、そこはかとなくイイよなぁ。







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よしみ観音

2009年10月25日 | Weblog
重篤の状態から、奇跡の復活を果たした
「不死鳥」、いや「不死猫」の小白珠姫。

ずいぶん痩せてしまったけれど、体温も一定に落ち着いて、呼吸不全もすっかり安定した様子です。
子ちびの決死の看護に、獣医さんも脱帽。
半分以上失ってしまった尻尾の傷が、今一歩癒えてくれれば、「完治」と呼んでも差し障りはないようです。

凄いぞ、子ちび。
偉いぞ、子ちび。
子ちびの努力もさることながら、つらい山場を乗り越えた小白珠姫も、よくぞここまで頑張った。

母さんは、今回も学ばせていただきました。
何事も、諦めてしもたらアカンのや。
何事も、投げてしもたらアカンのや。
フラれたぐらいで、泣くのは阿呆や。
呑んで忘れろ、雨の夜は。
負けたらアカン。
負けたらアカンで東京に。
…っかぁ~~~~~っ!

感極まって母さんは
天童よしみを伏し拝む。

よしみはん。
うちの猫姫はん
おかげさんで、やってくれよりましたで~。
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黒いかぐや姫

2009年10月22日 | Weblog
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「仏の御石の鉢」に、「蓬莱の玉の枝」でしょ
それに、「火鼠のかわごろも」と、「龍の頸の珠」
ああそうそう
忘れちゃいけない、「燕の子安貝」
とにかく全部、ダディに言いつけられた珍宝は
男子てきとうに転がして、一切合財、とことん貢がせ終わったも~ん。

あ、きたきた。
「月からの使者」の船。
ちょっと~。
遅かったじゃな~い。
あんたたちきっと、火星かなんかに寄り道して、朝マックとかしてきたんでしょ?
かんべんしてよ~。
珍宝ってさ、こう見えて結構ガサ張るの。
持ち重りするんだから、さっさと早いとこ、船に積み込んじゃってちょうだいよ。

え~。
いいのいいの挨拶なんて。
皇子だろうが右大臣だろうが
大納言でも中納言でも、アタシそんなの関係な~い。
だって。
獲ってきてって言ったら、マジ獲ってきてくれたんだもん。
いまどき、くれるっていうもの、無碍に突っ返したりしたら
逆恨みとかされて、ストーカーされるかもしんないじゃ~ん?
だ、か、ら。

あ。
竹取りのオキナとオウナには、よ~くお礼言っといて。
でもね。
あの人たちね。
今だから言うけど、あんとき筍バッサリやるとき、すんでのとこでアタシ超ヤバだったんだから~。
もうね。
あと数ミリのとこで、おだしと一緒に煮られて、あやうく「朝掘り筍の土佐煮仕立て、彩りワカメにたらの芽添え」にされちゃうとこだったの。
そうよ~。
あの人たち、山歩きして足腰もピンシャンしてるし、まだまだ歯もすっごく丈夫なんだから~。

ちょっと~。
そろそろ、そのハイビームやめてくんない?
ん~も~。
ったく、まぶしいったら、あ、りゃ、し、な、い!
え~?
な~に~そ~れ~?
何か文句でもあるワケ?
それってな~に~?
まさかアタシが、犬に見えるとでも、言いたいってこと~?
………
ふんっ!
とにかく、ゴチャゴチャ言ってないで、とっとと船に積み込んで!
珍宝に、ちょっとでもキズつけたら、ただじゃおかないんだからっ。

なにさあの使者。
月に還ったら、さっそくダディに言いつけて、お役目降格させてやる。
単身赴任で、冥王星あたりに、ぜったい左遷させてやるっ。







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琵琶女房

2009年10月21日 | Weblog
姫御前。
珠子さま。

静と涼をもとめられて
清涼殿の内は、秋の萩壷で、御休息中にてござります。
姫御前珠子さまにおかれましては、こちらの、すべらかな陶器の枕が、いたくお好みの御様子。

あれあちらに、鈴虫のすだく音も聞こえてまいりましょう。
月も、むら雲のあちらから、おぼろをまとって、じきに顔を出すでしょうほどに。

姫御前珠子さまが、御気色よく目覚められるまで
あちらの離れにて、この九十九髪(つくもがみ)の女房が、琵琶でもかき鳴らして、公達(きんだち)殿のお相手つかまつりますぞ。
さ。
尻込みなさらず。
ずず、ずいと。



べよ~んべよんべよんべよ~ん。
(↑琵琶)



※(飼い主、琵琶の音のこと、よくわかってませんでした。
べよんべよん弾いたら、飛び起きちゃうぜ姫御前。
びっくりしてフギャ~ッ!&尻尾もボンッ!)
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逃げるな武蔵

2009年10月21日 | Weblog
ボス猫。
むーちゃんこと武蔵さん。
懲りない脱走常習犯。
雄猫として円熟の時を迎え
ますます頑固一徹に。

ちょっとした間隙をついて、それは嬉しそうに、脱走なされます。
悔しいのは、私が追うと、首の迷子鈴チャリチャリ鳴らしながら、喜色満面さらに遠くへ逃げること。

なのに。
子1&子2には、無条件に従順。
今回もまた、幸せそうに、子2に抱っこされての御帰還です。
しかも、脱走の間隙を作ったカドで
ねちねちと執拗に尋問され、陰険に責められるのはこの母です。

けっ
けけけっ
けしからんっ!
むぅ~さぁ~しぃ~…。
貴様、そんなに三味線になりたいかぁ~…。

両手につかんだ猫缶を、無意味にブンブン大車輪。
肩の関節に、思った以上の負荷かかる。
理不尽な仕打ちにプチ憤る母。
肩こりに
憂さ晴らしの猫缶大車輪。

頃は万聖節まじか
ぽっかり黒い穴の底から、かぼちゃがこっち見て笑ってる。
母の道、それは厳しい菩薩行。
ろんろんろんろん
ロンリネ~ス♪








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テレグラム

2009年10月19日 | Weblog
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お散歩ラクチン愛玩犬コンビ。
でも。
お手入れには、根気と持続力が必要です。

トリミングは、「魔法のトリマー」こと、相方ダディちゃんが励んでくれますので、二匹はいつも大胆なザンギリカットながら、フェルト状毛玉などに悩まされることもなく、日々平穏に過ごしています。

だがしかし。
薄金茶+白のラニさんは、アレルギー体質。
犬用シャンプーのソープ成分や保湿成分が合わないと、カイカイ地獄に陥ります。
目元は充血涙ヤケ、耳毛もこまめに抜かないと、外耳炎起こしてカイカイに。
そこはいっちょ
獣医さんとこで、ソープフリーシャンプーを処方してもらってしのいでおります。
目と耳のお手入れ、爪切り、歯ブラシ
地肌を刺激しない、ローズマリー&レモンピールの香り
コーミングスプレイで、縺れ予防のグルーミングが日課です。

一方。
ダークシルバーちゅ~か、黒+白のマカさんは、元気印の優良児。
日常生活に、なんら差し障り無いとはいえ
そこは、保護した時点で、右眼球を失っていた障害犬。
やはり、左眼球のお手入れは、入念に看ることに越したことはありません。
飼い主との絆を強めるために、ラベンダー&ミントの香り、アロママッサージなどしてみたり。

あと。
毛長な愛玩犬は、食後にお顔を、必ずフキフキしてあげないといけませんのです。

愛玩犬、お散歩はとてもイージー。
愛玩犬、お世話と手間は、エンドレス。

日本の、古くからの友人よ。
日本の、血縁身内の方々よ。
久しぶりに、普通の犬ブログを書きました。
これにて
安堵していただけるのなら幸いです。



※追伸
キキュウ ニホンゴショセキ マタ オクレ
レキシモノ トクニ カンゲイ
カイガイモノ ニホンゴ ホンヤクモノ イラヌ ヨマヌ
ヨムモノ タリナイ ネタ キレタ 
ホッサ オコル セカイノチズチョウ ミテシマウ
タシケテ クダサイ タシケテ クダサイ







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和洋どっちも

2009年10月17日 | Weblog
あの。
こちらの方々。
ミルクティ色で黒目の男子が、「ミスターベーコン」という紳士。
そして
後方に、控えめな佇まいを見せている
白と金茶オレンジ色で、つぶらな赤目の女子が「エッグちゃん」という淑女。

子1の御学友さまが、急遽フィリピンに一時帰国ということで
我が家にて、約三週間、食欲旺盛モルモット御夫妻のお預かり。
お預かりしているあいだに、かの地は、台風水害の被害甚大とCNNで見聴きして
なかなか、現地と連絡もとれずに、ベーコンエッグともども、かなり案じておりました。

そして、子1の御学友さま一家、先週アタマに無事ホノルルに戻られましたので
ベーコンエッグペア
飼い主さまのもとへ、首尾よくお帰りになりました。



そして私は
ちょっと寂しい。
真夜中に、相方ダディちゃんと、ベーコンエッグに語りかけながら、干し草あげるのが、わりと愉しかったので。

子1の御学友さまがおっしゃることには
ベーコンエッグが二世をもうけたら
一匹、養子にくださると。

ベーコンエッグの二世ときたら
命名はやはり
朝食系でまとめなければなりません。
今から、思案すること限りなし。

「苺ジャムのっけバタートースト」とか。
「玄米シリアル&アサイベリー&ソイミルク」とか。
「粗挽きウィンナソーセージ&ディジョンマスタード」とかね。



呼ぶの、長ぁ~い。
それならいっそ
「炊きたてごはんにお味噌汁、卵焼きに鮭に焼き海苔」
と、いうのもアリかなと。






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雅(みやび)

2009年10月16日 | Weblog
こちらのやんごとない姫君は、「珠子(たまこ)さま」にあらせられます。
一の宮である「雛子(ひなこ)さま」の
妹宮さまにあたられる、高雅なる姫君さま。

仔猫の頃には、目の瞬膜が目立ち、容色に障りがあってはと、乳母は大層気を揉んだものでした。

乳母が、日々の勤めに疲弊して、冷え冷えとした広い御殿の中
公家に仕える者にあるまじく、不覚にもふと目が潤み、気がくじけてしまいそうなとき
珠子さまは、それをいち早く察して、乳母のもとへ飛ぶように駆けつけてくれたものでした。
それはそれは、心お優しい、二の姫さまであらせられます。

珠子さまは、姉君さまの雛子さまと連れ立って
筝曲を合奏なされたり
五色の綾布のひれひれさんを、乳母がさし振ってさしあげますと、飽くことなく飛びついて、姉妹でおジャレになるのでおじゃります。

公家のたしなみとして、詩歌管弦、歌詠みなどもちろん、貝合わせや投扇、双六遊びなども好まれました。
香道は、お焚き物にもっぱらマタタビを、ことのほか愛しておられたようにございます。
春は桜、花見の宴。
秋は、月見に紅葉狩り。
こちらは土地柄、ベビゲコ狩りも、盛んに催されておりました。

今は大内裏に、皇后として入内なされ、立派に次期の東宮さまも、お挙げになったそうにございます。
(生後八ヵ月目、里親さまに引きとられ、先様で仔猫産んで母猫になりましたそうです。)

二の姫宮、冷泉鷹司飛鳥井の珠子さま。(姓長い)
乳母は、御下命くだされば
いつでも、いかようにも
五色の綾布のひれひれさんを、お振り振りさせていただきとう存じます。



※※※
ひれひれさんのことを、東のほうでは、「猫じゃらし」と呼び習わすそうですね。
乳母は、猫じゃらしという呼び方は、あまりにも朴訥、おイヤイヤさんと思われますます。







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大名行列

2009年10月16日 | Weblog
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エィミーさんの
「神妙に、ひたっと平伏」

沿道の脇にひれ伏して、徳川御一行さまのお行列が行き過ぎるまで
顔を上げてはなりませぬ。

いくら、オリジンがアフリカ出身のコンゴ娘
現在は、米国布哇州に居住する、移民っ子のフォーリナーだからって
生麦事件のときみたいに
「無礼討ち」に遭ったら、かなわないですもん。

あ。
左上の隅っこに、北町猫奉行所の、遊び人の猫さんこと遠山猫奉行さまが、目を光らせていらっしゃる。

「へへへへへへ~~~っ…!」
飼い主も
へっぴり腰のまま、地べたに這って、ひらに平伏。

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手練手管

2009年10月15日 | Weblog
あ~い~。
わっちこそ、売り出し中の花形花魁(おいらん)
桃華楼の、雛子太夫でありんすえ。

ぬしさんは、じれっとおすなぁ。
そのように呆けて見つめられては、わっちの貌(かお)に穴が開きやんす。
そんな御仁には、飽いたわえ。
ほほほほほ。
ええ、飽きんした飽きんした。

あらぬしさん。
目ぇを逸らさんと、わっちの貌を、も一度まっすぐ見てくだしゃんせ。
ほほ。
ようおすようおす、ほの調子。
どうかどうか、そのまんままっすぐ見続けておくんなまし。
さりとてぬしさん。
その顔はさしずめ、わっちの髪に、簪(かんざし)が足りぬと言いたいのですかえ?
それとも、紅の色が、紅すぎるのでありんすか?
ま。
それはほんまかえ?
あら嬉し。
新規のもん、買うてくださるなんし。
憎いでありんす。
よ!
御大尽~。

あ~い~。
酒(ささ)も過ぎてはいけませぬ。
急いては、ことも仕損じまする。
さぁさ。
お床いきは後回し後回し。
膝枕で、耳掻きでもさしていただくでありんす。
ぬしさんの、寿命が千年、延びますわいな~。


※※※
月齢5か月から6ヵ月の頃の、雛子太夫でありゃしゃんす。
見惚れるような、おしゃれキャットの雛子花魁。
吉原遊郭も猫の世界も
廓(くるわ)の中は、器量と度胸と愛嬌が、栄達を極めさせるものでありんすな。

と、遣り手婆
廓日誌に、そう記す。

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畜生塚哀し

2009年10月14日 | Weblog
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ハロウィンシーズン百鬼夜行「黒伝説」シリーズ第十弾

この柵の向こうの三条河原で
一族妻妾、余すところなく嬲り殺して、ほんなこと嘘どっしゃろ?
へぇ。
嘘と、違いますのんか?
ほんなむごたらしいこと、ほんまに執り行われるもんなんですやろか?
はぁ。
あちらに引っ立てて行かはるのが、摂政関白秀次公の御妻妾(ごさいしょう)の方々ですやろ。
はれまぁ、むごいことしはりますわ。
お子さまがたの姿も、仰山見えたはりまっせ。
なんとまぁ、太閤殿下のなされようも、無慈悲この上ないことでありますやんかいさ。

そろそろ刻限やと
御正室さまが、辞世の句ぅ詠まはられるようでっせ。

「つまゆえに 曇らぬ空に雨降りて 白川草の 露と消えけり」

あのようにまだ若く、儚げでか弱き女性(にょしょう)でありますのんに。
怯えたはるんか、あない紙みたいに白い顔色なさらはって、涙流さはる余裕もないのと違いますやろか。
まったく、我が目疑うとは、こないなことをいいますねん。
はれあのように、頑是無くいとけない幼子まで、どうやって冥土に送るいいますのん?

こないな仕儀に、なって果ててしもて
血ぃの匂い嗅ぎつけて
あっこにもここにも、飢えた野良犬が、寄ってきとるやないかいさ。
焼け始めた空には、あないに仰山の黒からすが、意地汚い声で鳴きながら飛び交っているやないのん。
香華ひとつ、手向けたはるも、どうやらかなわんらしですな。
ついこないだまでは、飛ぶ鳥落とす勢いの方々だったいいますのんに
今の今は急転直下、極悪非道の罪人扱いどっしゃろ?
せめてせめて
そなたはんも、こなたはんも、瞑目したって合掌なさってくだはりまっか。
なんや血ぃの匂いが、ここらあたりまで、漂ってまいりますわなぁ。

※※※
へぇ。
お子方や、妻妾はんなどの遺骸は、みぃんな、三条河原に掘ったった大穴へ、ただ投げ込まれてしもたんどす。
埋めた跡には、のちに供養塚を建てたちゅうことですがなぁ。
供養塚の上に、秀次公の頸を納めた石櫃を置かはって
三条橋を渡る人々へ、見せしめにされたと、こない伝わったはるんですわ。
しかしまあ、なんでっしゃろな。
なんとも身震いするような、未曾有なできごといいますのんか。
今頃は皆はんが、あの世で成仏したはってること、祈ることしかできひんのですさかい。
弥勒菩薩はん。
弥勒菩薩はん。
どうぞどうぞ、あの高貴だった方々を、浄土で護ったってくだはりなさいますように。
手前、拙い(つたない)犬畜生の分際ではありますが
なにとぞ、お願い申し上げまする。
なにとぞ、お願い申し上げまする。

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かまいたち

2009年10月13日 | Weblog
ハロウィンシーズン百鬼夜行「黒伝説」シリーズ第九弾

それは、旋風(つむじかぜ)に乗って現われる。
鎌先のような、薄く鋭い爪で、人の肌に掻き傷を残していく。
痛みの淡い、その細い傷からも、血は確かに滲み出す。
かまいたち。
それは、辻に吹きすさぶ怪異である。
………。


「かまいたち」
って打って変換したら
「釜井達」
って、最初出て。
What should I do?
What can I do?
釜井達
釜井達
I don't know you guys totally.~♪
一瞬
そんな気分になりました。

釜井タチアナ。
釜井太刀ノ介。
二人は、白系露西亜人の血を引く、姉と弟の二卵性双生児。
時代は、鹿鳴館華やかなりし頃。
白亜の洋館に、その二人は愛猫とともに棲む。
だがしかし
姉のタチアナは、目も覆うばかりに淫蕩でサディストで。
弟の太刀ノ介は、救いようのない男色のペドフィリア。
この二人
それは質(たち)の悪い、それでいて美しく富裕なひとでなし。
ケダモノの血脈は、双子のあいだで、どろりと匂いたつばかりに濃密です。

釜井達!
キサマら双子のせいで、話しが「かまいたち」から、大胆に逸れてしまったではないか!

※※※
そして
釜井家の邸から、保護されてきたのが、このおチビさん。
我が家で、看護育児を引き受けたときには
目も開いて、歯も生え始めていたけれどまだ赤ちゃん。
この仔は、食も細くて下血もあって、特に保温が難しかったという思い出が。

釜井達!
このおチビちゃんは、確かに私が預かった!
無事にお世話して、里親さんも見つけてやろう!
だから、この仔のことだけは、きっぱりと諦めるがいい!
この仔は、キサマら双子の、毒牙にかけるわけにはいかんのだ!

※※※
こんな落とし方でいいですか?
そして
今夜の、飼い主の役どころは何ですか?
演じきるには、いまいちキャラが、把握しきれていないのです。




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