愛の証し

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飼い主は、もう一度、着るだけなら着てみたい。
清楚可憐な花嫁衣裳。
純白などと贅沢言わない。
多少、いろんな色ついていたって、この際ちっともかまわない。
婿も、新しい人がいいとか、そんな四の五の申しません。
華やかな総レース。
真珠の光沢。
なめらかな絹。
白薔薇のブーケを抱いて、愛する人と、永遠の愛を
神の御前にていざ誓い合う。

それでもやっぱり
誓い合ったが最後
とどのつまりが、婿の魂と肉、骨と皮に痩せ衰えるまで、生き血も生命も搾り取ることになるのです。
お弔いではさめざめ泣いて
友人知人の同情をあますところなく引き
でもちゃっかり埋葬の以前には、活かせる臓器は、角膜の類まで高値で売って、残りの生き胆は、薄塩で〆てから一夜干し。
遺産相続の名義変更、そこも事前に、当然抜かりなく狡猾に。
婿の奥歯は純金製。
納棺する前に、ヤットコで引っこ抜いて、溶かし練り直したら、豪勢な金の指輪のできあがり。

そうしてまた、次の恋には、たちまち堕ちて
初々しさを装って、華やかな花嫁衣裳で身を飾ったら
再びみたび、おんなじことの繰り返し繰り返し。
愛しい愛しい婿さまたち
私のことを、こよなく愛してくれてありがとう…。

ここまでは物語。
ここからが真実。

飼い主以前。
主人にことさら、言い募ったものでした。
「ついのお別れのときには、あなたさまの奥歯の純金、寡婦の心得として、しかと貰い受けます。
そして黄金の指輪に鋳直して、未来永劫、私たちの愛の証しとするためこの指に…！」
なのにまだ
主人の口から
色よい返事が聞けていません。
ダーリンなんでだ？
ヤットコなら、婚約時代のとき、日本のホーマックで、すでに購入済みなのに。

古城の黒猫

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ふ、ふ、ふ…不吉な！
魔界の悪しき黒猫め！

黒猫を、身を逆立てながら威嚇する黒猫。
白いいかずちが天空にとどろく。
閃光が、朽ちかけた城壁を、瞬きの間照らし出す。
城内に、高く低く、亡霊のすすり泣きが湧いている。
チェンバロの鍵は血糊に濡れて、奏でる者もいないのに、荘厳な調べを振りまいていた。
おおおおお…。
果てなくおぞけ立つような、ゴシックノアールの世界がここに。

妻の正体

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こんな、季節もののクッキー焼いたりしました。
犬用じゃなくって人用に。

ちなみに私、去年は「蛇女」の被り物してました。
そんな妻の、変化した姿を見て
夫は、目を剥いておりました。

シャベルが必要

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ちっちゃい♪ちっちゃい♪
魔法使いのグリフォンちゃん。
願い事、みっつまでなら叶えてくれるかな♪

※祈願
１家内安全。
２無病息災。
３栄耀栄華。

私の未来。
これでもう勝ったも同然。
ホホホホホ。
と、いいますか圧勝？

魔法使いのグリフォンちゃん♪
まさかの「神社かなんかの御神体」扱い。
西から北へ30度。
それは戌（いぬ）の方角。
西北西に、お宝アリ。

私さっそく、これから行って、ちょっと掘ってきますから。

定時制の夜間部でいい。入学希望本気でな。

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去年のラニ子さんは
「ホグワーツ魔法魔術学校の生徒さん」
でした。
今年は卒論
「世の男性ことごとくを、サクッと骨抜き、簡単虜（とりこ）にする、媚態と愛の呪術。新世紀における傾向とその対策、及び完全攻略必勝法」
が、教授陣に絶賛を受け
新卒ながらも、魔女科の助教授に、大抜擢されましたそうなんです。

飼い主は、おそまきながら、ぜひ教えを乞いたく思います。
サクッと骨抜きってどうやんだ？
肉叩きかなんかで、まんべんなく打ちのめしてから塩胡椒？
ほんでもって、強火でジャ～ッ？
入学したい学びたい。
シャランラシャランラ♪アダブカダブラ。
マハリクマハリタ♪エロイムエッサイム。
ラミパスラミパス、ルルルルル～♪
なんでだ？
なかなか何にも、まったく変身できないずぉ～！？
ラヴポーションに必須の、隠し味ってナンなんだ？
乾燥毒サソリかなんかの粉末か？
小さじ、すり切り、一杯くらいでいいのくぁ～？
おうおうおう。
大鍋煮えた。
ぐつぐつぐつぐつ煮え立った。
こんな匙加減で、誰が虜にできるかぬぁ～？
ひっ。
ひひひひひひひ…。
（↑飼い主、生涯学習実行中）

怒れる大王

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ボス猫の武蔵さんは
「恐怖のかぼちゃ大王」
猫としては、はなはだ不本意な被り物だったらしく
このあと
「シャ～～～ッ！！！」
って。
かぼちゃ大王。
怒気もあらわに。

永久にスノウホワイト＆永久に妖魔

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ハ～イホ～～～♪
Heigh-ho♪ Heigh-ho♪
It's home ♪from work we go♪
七人の小人の唄なぞ、思わずくちづさんでしまいます。

フレディ兄さんは、とにかくもう、フォーエバー白雪姫。
似合う。
似合いすぎる。
ガタイのいい雄犬だけど。
その心性は、白雪のように無垢だから。

継母であり、鬼畜な妖魔でもあった、ルシール・ラ・バーン（Lucille La Verne）の役どころなら、やはりここは飼い主が。
もちろん持ってますから、鬼畜な妖魔のコスチューム。
毒林檎も、つくれと言われたら、右に出る者がいないほど、上手につくれる自信アリ。
あんのか自信。
やはり、鬼畜な妖魔だけに傲慢な。

白雪姫はさておき、この鬼畜な妖魔めは、見目麗しい王子様ならまだ随時受付中。
受け付ける気でいるのかまだ今さら。
しかも随時。
やはり、鬼畜な妖魔だけに老獪な。
まあアレだ。
遠慮するな王子様。
王位継承者なら、蛮勇というものを見せてみろ。
さあ。
わらわとともに、この真っ赤な毒林檎を一口、しゃっくり喰ろうてもみらん。
（↑文末。チカラ入っちゃって、つい母国語乱れる。妖魔だけにやっぱり。）

しゃりませ～？

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初代シーズー、ホクちゃん。
ホクちゃんは、「禿山の一夜」をBGMにして
この季節には、「地獄の炎熱大魔王」でした。
ホクちゃんの意向に逆らったりしたら、それこそインフェルノまっさかさまですよ。
劫火に焼かれて真っ黒コゲ。
おお怖ろしや怖ろしや。
どなたさまも、こなたさまも。
火の用心。
怠りなきよう
さっしゃりませ～！
………
あ？
しゃっさりませ～！
ん？
………
どっちが正しいのやら、どっちも正しくないのやら？
せめて正解がわかるまで
なし崩しに焼かれてしまうのは、さすがにイヤだなと思う。

魔女さま

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数年前のハロウィン。
ココマリーナ、ドッグコスチュームコンテスト。
こちら、「魔女」なチワワパピーちゃん。
か～！
かけてくれ。
私に、魔法をかけてくれ～！
魂と引き換えでけっこうです。
どうぞ私を、ぜひとも麗しの億万長者にしてください。
広大な私設ドッグランなど、造成してみたいと思います。
私の魂で足りぬなら、我が夫の魂も、もちろんもれなく付け足します。
「魔女」さま。
No.とか、I can not.とか。
コレは言ってる場合じゃないですよ。

ぶんぶんぶ～ん！

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二年前は、「蜜蜂」でした。
一年前は、「女フランケンシュタイン」でした。
予定は、あくまでも未定ながら
ひょっとすると今年は、「ペンギン」になるかもしれません。

愛飲中

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ほらほらほら。
うかうかしてる場合じゃない。
今年もやっぱりこの季節。
「魔女」ならば、べつに扮装凝らしてみなくても、まんまでイケるぞ飼い主は。

今日と明日のあわいの刻、墳墓の口がぽっかり開き、亡霊どもが冥府の底より這い出してくるのです。
魔女は、地獄色の玉座にしどけなく横臥して、その周囲に魔獣たちを侍らせ（はべらせ）
今宵もまた、舌なめずりしながら、血の杯を啜りましょう。
ふっ…。
ふふふふふふふ…。

もちろん「血の杯」の本性は
ぐいっと飲める充実野菜ゴーヤミックス。沖縄限定発売。
なぜだかこの島でも、日系スーパーマーケットにて販売中。
不思議なことに、思ったよりけっこうニガくない。
この頃は、いかに魔女といえども
健康と美容の双方。
賞味期限ギリのとこを、いかにして、鮮度を保ち得ることができるのか。
防腐剤抜きで（←ボトックスとか…。）
いかにして、小出し小出しにでも、花の命を延命させ得ることができるのか。
ソコらへん、えらく熱心に気を使う。
至福千年永らえて、冥界も地上界も天界も、一緒くたに掌握しなくちゃならぬので。
ふっ…。
ふふふふふふふ…。

今、五合目くらい？

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ママちゃんにも、「フレッシュな留学生」だった頃があったのです。
木造コテージに一人、人生初めての借り住まいなどしてました。
あああの頃は。
今より１０㎏ほど、身も心も責任も負い目も軽かった。（む？）

この仔猫ちゃんは、その当時、木造コテージによく遊びに来てた仔猫ちゃん。
ロングスドラッグストアで、猫缶がセールのときなどに買いだめし
こっそり餌とかもあげていた。

ついでに、この木造コテージで、今の相方ダディちゃんにも、こっそりコーヒーなど振る舞ってしまったからさあ大変。
あの一杯のコーヒーがきっかけで、今現在、こんな１０㎏ぶんの重責を、ズッシリと身にまとうことになろうとは。
初々しき留学生。
当時は予想だにせず。
この状態で、坂道でも登ってごらん。
暑いわ疲れるわ、動悸バクバクあら大変。
なんじゃこりゃ。
ワンダーフォーゲル部員の合宿かっちゅう話しです。

思えばあの時のコーヒー豆も、ロングスドラッグストアでセールのときに買いだめしておいたもの。
仔猫に伴侶に、ご縁を結んでくれた、ママちゃんの婚活縁起の御社（おやしろ）。
それはセール中の、ロングスドラッグストアでありました。かしこみかしこみ申す～。



坂道は、気の遠くなるような登り坂。
危ういザイル、なんとか断ち切れることもなく、結婚生活二十周年にしみじみ思う。
せめて、もういっちょ、ピッケルかなんかくれ。

ペットカーゴに入ってよ

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大型犬用のバリケンやペットカーゴに入るのは、断じて嫌がるフレディ兄さん。
準備した、ケンネルハウスなども×。
暗くて大きくて得体の知れないモンの中に、寝そべって寛ぐなどもってのほか。
つか、怖い。
暗いとこ＆狭いとこ。尋常でなく怖がります。
パピー時代から、「犬小屋」で生活したことがなく、でっかい座敷犬だったという兄さん。

唯一、自ら喜び勇んで飛び乗るのは、この愛車の後部スペースだけ。
暗くなければ怖くない。
閉所でも、「密閉感」が軽ければこのように。

なるべくなるべく、抜け毛が車内に飛んで欲しくないので、大型犬用のカバーシャツなど着用。
このカバーシャツがまた、古着をつぎはぎした、脱着しやすい、飼い主の創意工夫の珠玉の大作。
超大作過ぎて、人さまのお目には披露でき得ないという、それこそとんでもない出来栄え。
敢えて言うなら
「アメリカの病院で、患者さんが羽織るような、ポンチョスタイルの診察衣」
それを手本にして、大胆な型紙をおこしてみたのです。
機能重視なため、見た目はかなりみすぼらしい。
つか、変。
いや。
ものすごく、変。

涎や犬鼻が、車窓にペッチョリ！もできれば回避したい。
ゆえに、大判犬タオルで車窓下側を防御。
さんざん洗い晒して、ヨレヨレ＆クタクタ＆糸くずほつれ放題の大判犬タオル。
これらをくまなく装備した場合、車内の見た目は、哀しくなるほどビンボくさい。
つか、いわゆるアレよ。
キャラバン部隊とでもいうの？（あら質問形？）

犬のアロマスプレー＆犬の防虫オイル＆お徳用コロコロちゃんも忘れずに。
そんな、三種の神器常時携帯の飼い主。
備えあれば憂いなし。
つか、アレよ。
たまには、蚊取り線香と団扇とかも持ってくよ。
そうよ世界の金鳥の。
ちなみに冬だって持ってくよ。
ポケムヒだって、一年中持ってくんだ。
ついでに日焼け止めもさ。



そして本日のブログタイトルは、なんと、なんのヒネリもなくそのまんま。
飼い主の心情を、あからさまに吐露してみたという次第。
つか、腹立たしいくらい一年中、蚊に喰われる自分のこの業がイヤ。

アフリカーナ＆ジャパネーゼ 互いの身体能力

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今年の夏。猛暑でしたね～。
こちらの島も、例年に比べても、より暑い夏だったと思います。

なんといっても、アフリカ犬すら暑さにヘバって、日影を見つけるたび、自ら進んで小休止してましたから。
心肺機能の高いハウンド系。
ドッグパークなんかで全力疾走しても、普段は息切れひとつしない赤毛犬。
お写真↑みたいに、舌垂らして、ハァハァしてるとこなんかも、滅多に見たことないんです。
飼い主、ここで驚きを隠せずに。
「あああアナタは、暑さへの対処法、本能的に知っているのですか？
ＤＮＡってことですか？
こまめな給水、こまめな休息。
涼を求めて、土掘っくり返した穴に横たわる。
これこそまさに、コンゴでの、生活の知恵ってやつですか？
浅知恵の飼い主に、どうか教えてください。
おおアフリカーナ！」
飼い主が、真顔で飼い犬に、こう問いかけずにいられないのは、暑さだけがもたらしたものではないような気がしますけど。
この際それは、横っちょにでも置いといて。
どこ？って、ここ、ここ、ソレはここに置いとくの。
だいたいここらへんの横っちょに、無造作に置いとけば、とにかくしばらく、何でもかんでも大丈夫なんだから。
だからしばらくっていうのは、ひと季節くらいのもんなのよ。
まあアレね、梅酒くらいなら漬かるわね～。
（↑ダラ書きしている。女って、あるライン超えるとこうなるの。）
………
………
………
梅酒くらいなら漬かるのはわかるけど、おおアフリカーナて。
梅酒くらいなら漬かるのはわかるけど、おおアフリカーナて。（二回）
どの口で、言うてしもたかジャパネーゼ。
どの口で、言うてしもたかジャパネーゼ。（敢えてここも二回）


後ろの愛玩犬コンビも、ヘバりやすい外見ではありますが、なかなかどうしてタフドッグ。
飼い主は、バスルームのフロアタイルにコロコロちゃんかけながら、髪の毛とか拾って掃除してみただけで、この世の終わりかと思うほど、あっという間にヘバりますけれど。
ライン越えてからこっち、やっぱサフラン湯でも飲まねばね。

主従の絆

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うさぎのエラさん。
もうじき四歳。
本気出したら、めちゃくちゃ跳びます。
流血沙汰になるので、爪切りなんかはできません。
抱っこは当然大嫌い。
珍しく、甘えて寄ってきたかと思えば、ふいに「蹴り」など入れられます。
ええ。
この母が、身の程知らずにも、お世話の手を出した場合には。
生後八ヶ月で家に迎えましたせいか、母にはいまだに、きっちり馴れてくれません。
ただ何故か、子ちびさんにだけは、最初から悔しいほどに従順。

うさぎケージ越しに、デコから鼻面にかけて、指で掻き掻きさせてもらうくらいが精一杯。
それは、フレッシュベジタブルの、給餌のときに限って。
たったそれだけのことで。
喜びに打ち震え、感動してしまう母がいる。
そんなときは、「下僕」の心象が、少しだけ理解できたりもする。
エラさん。
母はときどき、「女王様」と、アナタを呼んでしまいたい。