↑なんにも覚えてなかった、薄情な御曹司さま。
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「ママ、今から行くからね♡(日本語)」
「……………！？……………(←言葉にならない)」
午前3時過ぎである。
↑「…え…？子２さん、あぁたたち、ストリップの素敵ホテルに泊まるんじゃなかったの…？」
画像拝借いたしました。
こちら、素敵ホテルThe Cosmopolitan of Las Vegasでございます。
「たといワクチン接種を春先に済ませていても、二重マスクでフェイスシールドして機内でも使い捨てゴム手袋。
靴底や手荷物なんかも徹底消毒しなきゃだから、Las Vegasの犬神屋総本家の両親宅まで来ても
ソーシャルディスタンス考慮して、No Kiss ＆ No Hug。
車の中から手ぇ振るだけって言ってたじゃん………？」
だったはずだがやって来た。
若衆方。
犬神屋分家テキサス州サンアントニオに、留守番組の愛犬たちのために、親友にドッグシッターを頼み
午前３時４０分過ぎ。
ほぼ2年ぶりに再会する両親宅に、ウーバー乗りつけて無言のままやって来た。
セキュリティナンバー知ってるので、勝手にドア開けてやって来た。
全身シャンプー、着衣洗濯等済むまで会話ナシ。
その間、お犬様たちただ怪しんで、ひたすら警戒吠えですわ。
………
半睡の母は思います。
おいおいおい。
素敵ホテル宿泊はどうなった？
奥さんそうなの。
ハワイ時代からの大親友のバチェラーパーティでしたのです。
そら。
不義理決め込むわけにもいかず。
だがしかし。
このコロナ災禍のもと。
老いた両親に、2年越しの逢いたさ見たさが、つのりつのる気持ちも痛いほどわかります。
もちろん、両親だって、我が子恋しさひとしおですもんね。
だからって。
素敵ホテル宿泊すっ飛ばして、もったいにゃいとは思わにゃい？
↑母親の、トレジョ好きな日本の親友に贈るためにとテキサス土産。
翌日午前。
身支度万端ばっちりキメて、歓楽街ストリップの素敵ホテルでのパーティに舞い戻ったはいいけれど
若衆方の大親友、主賓の花嫁、昨晩は博打に興じ、はしゃいで呑んで酔いどれドロドロ二日酔い。
でも、午後からのスプラッシュプールパーティや、夜のコンサートなんかもスケジュールがミッチミチ。
筆者、お昼寝してたんです。
だって昨晩、あまり眠れなかったから。
寝てたら急に、揺り起こされるどころか、なんかドスン！って重いのが乗ってくるわけです。
「…子、子２さんやめれ…ママ死ぬううう…重ひぃぃぃ…」
Déjà vuだわ。
Déjà vuです。
この感覚は、ハワイ時代の子育て期に、毎週末必ず味わった起こされ方ではないですか。
外出後、再び全身シャンプーを終えた子２さん、相方をパーティに残して、短い束の間の時間を両親と過すことにしたそうで。
まさか犬神屋本家に来るとは思ってなかったので、なんのもてなしの用意も無く。
急遽、上海プラザのJapanese Cosmetic Skin Care Shibuya LAに突撃。
ドギーマンとかチャオチュ～ルとか、日本製のペットトリーツやとにかく日本製の生活必需品を目の色変えて爆買い。
↑海南鶏飯(はいなんじぃふぁん)
奥さんアタシ、カリカリクリスピーならまだしも、鶏皮のぺにょんぺにょんわりと苦手なのだわ。
でも、鶏皮少し避ければ、美味しくいただけるのです。
ピラミッドピラフは風味絶佳だし。
↑でもその日は、入店飲食の時間も惜しまれるので全部テイクアウト。
↑父さん、好物の芥藍(カイラン)ハズさない。
↑上海プラザまで来たら、85°C Bakery Cafeさんでいろいろバカ買いするのも人情です。
翌朝早いので、満腹になったら、速攻荷造り＆早寝の子２さん方若い衆。
夜明け５時前、ウーバーさんに迎えに来てもらって、嵐のように去って行きました。
その後。
若衆方の使用した寝室を清掃＆念のための滅菌消毒しようと思いドアを開けました。
「…！？」
驚きました。
隅から隅まで、舐め清めたように綺麗に整っているではないですか。
嗚呼子２さん。
あぁたはいつのまにか、親元を離れて、しっかり大人になっていた。
てっきり、
母親似のただの犬莫迦だと思ったら。
幼少時代のように、ぐっちゃらこな感じに、部屋乱したまま飛び立ったに違いないと
そう信じて疑わなかった、こんな母さんをユルしなさい。
↑僕、知らないヒト怖いから爆吠えしちゃって、尻尾なんかもダラ下がり。
抱っこされるも、いっちょまいに、小さく唸っちゃったりなんかして。
パピのときから七カ月歳まで、子２さんに育ててもらった事実を、全く記憶に残していなかった御曹司。
子２さんに勧められるドッグトリートにも、口元引き結んで拒絶の様相。
弟分にアタリは強いが、ヒトには格別愛想いいポメ姐さんは、記憶があるのか熱烈大歓迎だったのに。
子２さん、少なからず傷心だったに違いありません。
相思相愛ぶりを見せつける、父と御曹司の濃密な信頼関係を見せつけられて、犬莫迦のココロ痛まぬはずがございません。
奥さんアタシ思ったの。
2年の月日の開きときたら、ときとして酷薄なことを、容赦なく突きつけてくるものですね。
※2年前。
若衆方が、Las Vegasからテキサス州に引っ越しの際。
仮住まいに「飼い犬三匹まで」の条項があったものですから
彼の地で本新居を構えるまで
↑こちらの二頭、当家で数か月お預かりしたのです。
猫の白珠伯爵夫人とともに。
ところが、その年末に若衆が二頭を迎えにLas Vegasを訪れた際
まさかの事態勃発。
なんと旦那さまが、別れを大仰に悲しみだしました。
結果。
ポメ姐さんとは至極折り合いの悪かった、ブラック＆タンのナラ姐さんと、猫の白珠伯爵夫人だけが、急遽新天地テキサス州へ向かったのでした。
そしてそのまま、パイボールドのMJくんは旦那さまと養子縁組いたしまして
自然な流れで当家の御曹司となった次第です。
「je reviens」とは。
仏語で「戻る」という意味なのだそうですが。
ありていに申し上げますと。
○○駅前のアーケード街にあった、クリームソーダの美味しい喫茶店の名前です。
当時、je reviensとは「再会」の意味であると教わりましたので。
当時筆者、１４歳から１５歳の頃のことでございます。
「いとしのエリー」
を、有線でリクエストしたことなど、いまだ明白に記憶してございます。
je reviensの店名とともに。
昨晩ナニ食べたかも、なかなか思い出せないのに。
