NOHEA 'ILIO

僭越ながら、屋号犬神屋を名乗らさせていただいております。
19年春、ホノルルからラスベガスに転居してまいりました。

黒い宴

2009年10月08日 | Weblog
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(数年前、子供たちの友人を招いての、ハロウィンパーティやった日の、古い日記です。
そのまま、抜粋して掲載ちゃうんだもんね。)

※※※

「プレハロウィン&小悪魔どもの惨忍な宴 」

パンプキンオレンジ&ピッチブラック。
とにかく全てが、ハッピーハロウィンな配色と図柄。
お部屋の飾り付けはもちろんのこと
テーブルクロスに、ペーパープレートに、ペーパーカップにナプキンに。
張り切って、目につくものすべて、パンプキンオレンジ&ピッチブラックで統一してみたんです。

たっぷりの、ブードゥオレンジソーダ。
しゃれこうべポテトチップスに、呪術のチェダーチーズディップ。
うねうねぐねぐね、ウォームグミキャンディ這わせた
ココア風味の、蟲デヴィルズケーキ。
戦慄のパンプキンシナモンアイスクリームは、遺骸安置保冷室(冷凍庫)で出番を待っている。
パンプキンオレンジ色の、シュガースプリンクル振りかかった
絞首刑ジャカランタンチョコディップクッキーも、しっかりしっかり買って来た。

寝不足で、生きる屍(しかばね)、ゾンビママは頑張った。
早暁、真っ赤な眼をカッと見開くと、棺桶ベッドからむっくりと起き上がって頑張った。

血の池苺ソースつけて齧る、串刺しの刑フルーツサラダスティック。
怨念の、チキンコーンクリームシチュウは、大鍋にぐつぐつと煮えている。
茹でブロッコリーは、鮮血トマトソースと、恨みメルティチーズで、怨嗟の熱々グラタン風。
子悪魔2のリクエストに応えて、黒海苔地獄ひとくちミニベーコンスパムむすびも、せっせせっせと大量にこしらえた。
そしてとどめに、青葱おかかエノキダケたっぷり、ここだけ和風な、七代祟る焼きうどん。

本日は、我が家にて、お子様中心のプレハロウィン仮装パーティ。
鬼子母神ママ、早暁からクッキングにおおわらわ。
………
「…カーリーマー…!!!」(←突如、鬼子母神、呪詛を叫ぶ)

太陽の沈まぬ明るいうちから
ちっちゃいフランケンシュタイン
ちっちゃい吸血鬼
ちっちゃい妖精悪魔
ちっちゃい魔法使い
ちっちゃい囚われのラプンツェルなどが集結です。
ちなみに地獄ママは、でっかい恐怖の大鬼魔女でした。

頸には、髑髏(どくろ)の首飾り。
耳には、黒猫の耳飾り。
髪にも、オレンジと黒の、不吉模様の髪飾り。
相方ダディちゃん、フザけた雰囲気の、「人喰い人狼(じんろう)ライケン」
ちなみにシーズー犬のホクちゃんも、黄金のツノが禍々しい
「マスターオブヘル 地獄の炎熱大魔王」に、大変装。

怪かしの者どもは、庭から家の中まで、ぎゃあぎゃあ駆けずり回って大騒ぎ。
近所の爺様も婆様も、一足早いプレハロウィンの騒がしい小鬼どもを、家から出て来て微笑ましげに眺めているんです。
爺様&婆様。
その気があるなら、ちっと早いけど菓子をくれ。
トリック オア トリート。
小鬼ども、しっかりちゃっかり、抜け目なくキャンディなんかせしめて来ている。
なんだかほとんど、盗賊の奇襲みたいか小鬼ども。

そして、食べたり飲んだりしながら、怖い映画、「サイレントヒル」を皆で観たのです。
しかし、ちっちゃい怪かしの者どもには、「サイレントヒル」は、まじコワだったようでした。
ゲロゲロなシーンでは、ちっちゃい怪かしの者ども、たまぎる悲鳴をあげている。
それは
「もし怖かったら、今日はみんなで、思いっきり絶叫しようぜ!(英)」
と、鬼ママが、提案したからだけではなかったことでしょう。
あいや。
すまんね。
やっぱり、お子様ハロウィンパーティときたら、ティムバートンの、可愛い系ファンタスティックもの観せるべきだったかね?
………
「…カーリーマー…!(突然の呪詛)」

大鬼魔女は、引き攣るお子様の顔を見て
耳まで裂けた、真っ赤な口を大きく開き、血走った目を剥いた。
そして無残にも
「うきょきょきょきょ~!」
と、哄笑するのであった。

小悪魔ども、喜んでもらって、鬼魔女アンティは嬉しい。
キミたちを脅しつけて、なんだかとても楽しかったし。
早暁から、黒魔術の儀式に(パーティの準備に)
血を吐きながら、頑張った甲斐があった。
相方ダディちゃん。
人喰い人狼ライケンのくせに、ライケンなまま、お迎えにいらした親御様方とじっこんに話し込んでいて笑える。
帰り際、お子様たちに、目玉チョコボールの入った、ハロウィンフェイバーの悪霊オミヤゲをつかわした。

うきょきょきょきょ~!

懲りずに、また来年の黒い宴にも集うがいい。
その時も、グディバッグキャンディは、キミたちの魂と引き換えだ。
来年。
鬼魔女アンティは、大きな大きな吸血コウモリいっぱい飛ばす。
それに、巨大な、毒蜘蛛タランチュラも飼っておく。



「…カーリーマー…!!!(呪詛絶叫)」
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鬼子母神

2009年10月08日 | Weblog
ハロウィンシーズン百鬼夜行「黒伝説」シリーズ第七弾

ザクロの果実は、血の味に肉の味。
人の子供の若肉に、ようく似ている、味わいでござろ?
これ以上
悪逆非道を、重ねるものではなかろうに。
これ以上
無慈悲殺生、重ねるものではなかろうに。

次から次と、人の幼子かどわかし、その頑是無い生命切り裂いて、渇いた舌を癒すはむごすぎる。
ザクロの露は、甘いか酸いか。
果肉に詰った、滋養の種々は
一粒一粒
そなたの喰ろうた、幼子たちの、小さなむくろ。
血の淵で、痩せさらばえて
闇の底で、泣き暮らす。

さぞ、母御の乳が恋しかろ。
さぞ、母御の子守唄が恋しかろ。
恐ろしさと痛みに震え、寒さと飢えに耐えながら、母御慕うて忍ぶ煉獄。(れんごく)

※※※
今は昔。
カーリティは、人の子を盗って、人肉を喰らう悪鬼でした。
人々は、これを恐れ、憎悪します。
そこでお釈迦様は、カーリティの、千人いる子の一人を、お隠しになったのです。
我が胎(はら)痛めて産んだ、愛し子を失って、カーリティは嘆き狂います。
「千人のうちの一子を失うもかくの如し。いわんや、人の一子を喰ろうとき、その父母の嘆きやいかん」
と、お釈迦様は峻厳に、悪鬼の行いを戒められました。
そこでカーリティは、過ちを悔い、悟り、お釈迦様に帰依することにしたのです。
そして、安産子安の護り神として、鬼子母神になりました。

※※※
その。
鬼子母神の眷属が
こちらの偉大な母うさぎ。
薄茶色フォーンな、ドワーフバニーの「茶々さま」
それは沢山の、新しい命をば、お産み落としなされました。
子うさぎの口を乳で養い、立派にはぐくみ、みごとな母性を発揮してくださいましたのです。
この。
あどけないほどの可愛らしさ。
まさか、血塗られた過去があったとは、到底思いもつきません。

じつを言うと飼い主も
ローストビーフもステーキも、好みの焼き加減はヴェリィレア。
生肉の、ユッケもタルタルステーキも大好きよ。
レバ刺しだって、馬刺しだって、カラダにいいと思うから食べちゃうもん。
赤身のお刺身には目が無いし、焼き魚の血合いのトコもイケるしね。
酔った勢いなら、まだ鼓動している、すっぽんの心臓の生き血割りも呑み干すわ。
ザクロも。
美容にいいと信じて、毎日ジュースで、飲んでるの。

「…!!?…」

まさか。
嘘よ。
そんなはずないわ。
私、飼い主本人も
鬼子母神の眷属だったなんて…。
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