A-KI-TA？

薄雲広い。
銀波に、飼い主も仔犬も目が眩む。
防潮の、護岸岩に打ち砕ける白い波飛沫。
清冽な、生きた潮のミスト。
飼い主に仔犬に、細かく降りかかる。
こころ伸び伸び、深呼吸が、ことのほか気持ち良い。
このときは、きっと潮が高かった。

まだ、抱っこちゃん散歩の仔犬のポリーちゃん。
こちらではいつも、さまざまな方々と、立ち話しも和やかに弾むのです。
ですがその中の御一方に
「ジャパニーズアキタのパピー？」
と、尋ねられました。
「ポ…」
デカ　ポメラニアンですと応えるつもりが、ふと言葉途切れる。
そういわれれば。
わさおだか、わさ子だかに、似ていないこともない。
ポリーちゃん。
これからママは、君を秋田犬だと思って育てるけど覚悟はいいね？
ちっちゃい秋田犬。
ジャパニーズミニアキタ。
これから、う～んと大きくなってくれ。
とにかく。
そういうことで、覚悟はいいね？

このわちゃ子ちゃん。
飼い主が、カラメルフランと、ベトナミーズフレンチチキンサンドイッチ、香菜特別大盛りを注文しているあいだ。
車内のペットケージの中で、泣かないで待っていられるようになりました。
車内ペットケージに入るとき、すっごい抵抗するけども。
人も犬も安全第一。
妥協はしない。
考えるな感じろ。
早く慣れるんだペットケージに。
そんな休日のお散歩帰り。
凍らせたビアグラスに注ぐ🍺が、たいへん喉越し良くなりました。



打って変わって本日雨降り。
犬を、まとめて三匹洗います
洗って拭いて乾かして×３。
それから。
トマトソースを煮込むあいだ、胡桃入り全粒粉マフィンを焼きました。
アガベネクターを少なめに、昨今人気のココナツオイルを、ふんだんに練り込んで焼きますの。
そこで、一日の労力、すべて使い果たしてしまいました。
雨降りですと、飼い主も犬も外に出るのが億劫で
🍺も、美味しくいただけません。

あ。
〆が、普通に日記ですわ。
アタマのほう、わりと堅実にカドカドしく始めてみたのに。(←「カドカドしい」って日本語で言います？)
「不発」
わたくしのペットブログには、よく、こういうことが起こります。

春なのに

人生の最期に食したいもの。
それは、おむすび。
特上銀しゃり、初摘み焼き海苔、天然塩。
厳選具材、鮭に梅干し、いくらに辛子明太子などもはずせない。
終焉のひとときに、握り飯両手に鷲掴み、いいだけ頬張れるくらいなら
往生際の悪いこと、生き意地全開
凄まじい形相で、今世にしがみつくのかもしれません。
風前の灯火、最後の最後に大炎上の態。
いまどき、部活帰りの中坊男子すら、そんな喰いざまは晒さないとも思われます。

そんなわけで。
とにかく米好き、白飯love♡♡♡
ですけれど、ゆえあってゴハン断ちをしてました。
いやもうね。
炭水化物全般。
ぱっつん、ぱっつん
のっぴきならない、事情が事情でありまして。

そんな暮らしの中。
若い衆にあい混じり、ピクニックがてらに集まろうということになりました。
こちら南の島、wのつく観光繁華街には、おむすびカフェなど、大層繁盛している様相です。
筆者。
何かがハジけて吹っ飛んだ。
鮭、辛子明太子、ツナマヨ、青紫蘇スパム、各種ニケづつその他etc…

ダイヤモンドヘッドを眺めながら、芝生の公園、穏やかな時間が過ぎていく。
筆者。
ほっぺたにご飯粒くっつけながら、充足感と満腹感に満たされていました。
だって、豚汁なんかも、付いてくるのよ。



翌日。
愕然。
夢なら覚めて欲しかった。
重量。
いきなり一気に、悪い冗談のようにリバウンド。
今までの努力、水泡に帰す。
今までの心がけ、崩落瓦解。
今までの精進、あって無きが如し。
厭な予感はあったけど、まさかここまでとは。
戻すのに、４、５日平気でかかるだろう…

そういうわけで、蒸しブロッコリーやもずく酢、高野豆腐に椎茸にソイミルク。
春なのに。
ここ数日。
食生活に、セクシーのセの字もございません。
セの字もない上、甘いもの断ちもしてるから
姉妹の会話も唐突に
「ねぃねぃ。ここ最近、苺のショートケーキいつ食べた～？」
から始まります。

おむすび両手に持って
部活帰りの中坊男子喰いした筆者が、考えなしっちゃ～考えなしでした。

春なのに。
世の中全般
春なのに。



※お写真は、仔犬の頃のラニたんです。

ＧＵＲＵＲＩ

海。
眺望美しく、吹き過ぎていく風暖かく。
波音、心地良い。
椰子の葉擦れ、ゆったりそよぐ。
犬たちを従えて、緑の丘の上、筆者は一息ついていた。

ふと気がつけば。
ぐるり。
囲まれているではないか。
グレーの細足、白い羽根、黄色いくちばし。
体高５０㎝ほどの、キャトルイグレット。(小鷺)
至近距離である。
目算、数十羽。
鷺の視線、微動だにせず、筆者を射る。
「麦の穂ひとつ、すいっちょんの一匹、私は今、持ち合わせがございません…」
至近距離で、ぐるり囲まれては、身動きひとつままならず、無駄に敬語である。

犬たち。
この状況を打開せよ。
なんとか事なきを得て愛車に戻る。

駐車場。
ゲートに向かえば。
ぐるり。
囲まれているではないか。
赤虎、鯖柄、錆び毛、三毛。
八割れ、白黒、斑柄、鈍く輝く蛇縄もよう。
進行方向目の前に、悠然と寝そべったり、端然と座ったり。
老いも若きも、太いも細いも、群れなしてミャウとも動かない。
ざっと２３匹。(←カウントしてみた)
地域猫軍団。
ボランティアの方々が手を差し伸べて、避妊手術を施していたりいなかったり。
「煮干し一匹、鰹節の一片、またたびの屑葉すら、私は今、持ち合わせがございません…」
至近距離で、ぐるり囲まれては、身動きひとつままならず、無駄に敬語である。

犬たち。
車内のケージに居るため、この状況を打開するためには、ジッグザッグ運転で切り抜けるほかはない。

銀行ATM。
手持ちが、悲しいありさまだったので寄る。
車内に戻り、水分補給。
虚を突かれてハッとした。
アワアワと、ボトルウォーターのフタ、なかなか上手く閉められない。
ぐるり。
囲まれているではないか。

身震いするほど鋭い眼光、金茶色の羽毛、鶏冠振り立て、尾羽てらてら黒碧の濡れ羽。
それは邪道だ。
ピヨピヨ♪と、あどけない雛子連れ。
懇請なのか威嚇なのか、母鶏、バッサバッサと羽ばたいた。
雄鶏は、時間外に、耳をつんざく大音声大絶叫。
野性、野良可した、闘鶏の一族である。
「トウモロコシの一粒、稗や粟のたぐい、干ッからびたミミズの破片(ちぎれっぽ)すら、私は今、持ち合わせがございません…」

筆者。
ここでも無駄に敬語である。

しかも、ほとんど涙目。

そんな休日。
テイクアウトのラージピッツァは、げん直しのため
トリプルチーズスタッフィングクラストを頼んでみた。

涙よ乾け。
ＧＵＲＵＲＩ相手に好戦した、勇者ではないか私は。

「K」

knorr soupe.
クノールスープですよ奥さん。

筆者、幼少時、日本在住の頃からコーンポタージュスープとか大好きでした。
御存じでした？
ガイジンさんは押しなべて
クノールスープのことを
「ノールスープ」
と、呼ばわるのですよ。
どこへやったの？
「ク」

いつ化けても不思議はないほど長生きしてるのに。
知らないことって、じつに多いものですね。
ノールのスープ。
筆者にとっては、新商品な響きです。

そういえば。
Knock Knock！
「コン、コン！」
ですわよ。
アレですわね。
ノックノック！
ですわよ。
どこへやったの？
ガン無視でいいの？
「K」

発音せずにはぶかれる「K」
よいの？
それでもよいの？
立つ瀬無い。寄る辺ない。行き場ない。
立ち位置最前、だというのにこの扱い。
在っても無きことと見なされる、文楽の黒衣みたいな不憫な「K」
Knifeもそうよ。
Knightもそうよ。



そんなこと、つらつら思う終末　週末です。
二日酔いだといえば、二日酔いかもしれません。
麒麟一番搾りと梅の香焼酎。
記憶もおぼろ。
けっこう、定かではありません。





※お写真の旧題は「一望」でした。
こちらはハナウマベイ。
プチ外輪山みたいなとこのトレイル。
ここからの景色が好きなのです。

Flower will Bloom

２０１１年秋。
南の島に、飛び立って戻る直前。
仙台空港上空。

毎年。
三月。
どこに居ても、心ここに在らず。
魂、騒いで、身の置き所なく。
筆者の半分、この空の下へ飛んで行っている。

叶う叶わずに関わらず。
この空の下のすべて。
全身全霊。
抱きしめたい。

賢者と莫迦

セントレア空港のユニクロで入手した夏の部屋着。
オレンジ色。
その上から、日本の実母のおさがりエプロン。
色褪せた茶色。
けっこうほつれている。
その上から、長袖ヨレヨレダンガリーシャツ。
インディゴカラーが、繰り返した洗濯の果てマダラ色。
そして、日本のしまむらで入手した靴下。
オレンジ色。足首まわりのゴムきつい。ずっと履いてるとゴム痕痒くなる。

すっぴんで。
髪はほつれめにひっつめて。
びっくりだもの。
鏡見て。
ジャパニーズインディオ？
希少種族の生き残り？
気温下がって寒いからって、そこらにあるもの全部重ねて着てみただけで
なんかもう、立派な賢者みたいなんだもの。

賢者は、莫迦に勝てない。
莫迦は、賢者に負けない。
………
むむむ。
よくわかんない。
とにかく、この世のおばちゃん族は、すべてにおいて全戦全勝だけれども。

おばちゃん族、向かうところ敵なし。
ただ、気温が上昇するまでこの出で立ちだから、ことごとく勝負かけらんないだけ。
そうよ。
希少種族なんだから、特別保護区かなんかで、手篤く崇めていただきたい。



ほれ見ぃ。
文章だって、支離滅裂感がぬぐえんぞコラ。



※お写真は、茶色のうさぎロザリンドちゃん。
筆者の、今掛けている　エプロンの色と似ている。

もうすぐdébutante

なんなん？
アンタなんなん？
ちょっと前まで、ウチの半分くらい、ちっさかったやんかいさ。
どゆことなん？
なめとったらアカンで。
毎日毎日、ミシミシ音たてるみたいに、大きゅうなってしもてから。
ひょっとして、犬ちゃいますのん？
狐ですのん？熊ですのん？
でもって。
シャリシャリシャリシャリ、林檎かじるんが大好きってどゆことなん？
ところで。
アンタ。
やっぱ、なんなん？

チワワのベラちゃん、思わず知らず
再び、西の魂に火がともる瞬間です。



仔犬のポリーちゃん。
もすぐ三か月歳。
二回目の予防注射のときも、ギャン泣きしました。
爪切りされてもギャン泣きです。
獣医さんが、触診しただけでギャン泣きです。
獣医さんに「ドラマクウィーン」の称号を賜りました。
さすが。
飼い犬は、飼い主に似ると申します。
常に、迫真の演技力で、つらつらと世渡りしていくのが、女族という生き物なのですから。

気がつけば、筆者の手足、引っ掻き傷もだいぶ癒えました。
気がつけば、誘導せずとも、トイレットシートで用を足すことも覚えたようでございます。
気がつけば、「スワレ」と「マテ」も完璧です。
そう言えば。安眠妨害のキュン泣きも、覚悟していたより遥かにマイルドだったわね。
ああ仔犬。
ああ仔犬。
育ってくれて、ありがとう。
でも。
母の、買い替えたばかりのキッチンスリッパが、小さい歯型だらけなのは何故かしら？

うちに来た初日。
耳の大きさ、パウの大きさ、マズルの逞しさから
これは、でっかい子ちゃんに育つであろうと思われました。
安心サイズということであれば、それもよろしいことではないかと。
案の定。
ミシミシ、ギチギチ、超人ハルクの変身かというくらい
あれよあれよと、育っておりますポリーちゃん。
いっそのこと、スピッツ超えのサモエド級に。
いっそのこと、チャウチャウ超えのオオカミ級に。
そうなるなら、それも面白いかもしれません。
中身は、細っこいウィーゼルみたいなのですが。
凄まじい、仔犬の毛吹きで、チワワも怪しむコケおどし。

四月。
ラストの予防接種が、仔犬の体に馴染んだら
晴れて、社交界デビューということにあいなります。
私たちの鹿鳴館。
それは海辺の公園だったり、何の変哲もない、ただの野ッ原だったりするワケです。
母心。
立派に育てオオカミ犬。
ついでに返せ。
片方、どこに持ってった？
履こうとすると、無いんだ、キッチンスリッパが。

diary

だいぶ以前。
猫好きバカ一代の子１さんが、炎のアニマルレスキュー隊長である子２さんとタッグを組み、保護してきちゃった仔猫の「山椒」ちゃん。
ちっちゃいでちゅね～。



え～とぉ。
一文が浮かばないので、普通に日記にします。
ゆっくり朝寝をキメ込んでいたら
子等と父親、teeter hang upsで(←日本でＣＭしてるという、なんちゃらワンダーコア～♪的な、頭からそっくり返るようなヤツ)
戯れながらエクスサイズをしていた。
母。
あまりの騒々しさに、一回軽くキレる。

怒り顔にメイクを施しても般若に仕上がるだけなので
ブルーベリーとか林檎とか、いろいろ入っている灰泥紫のオドロミドロなスムージーを飲み干して
ここは潔くドすっぴんのまま、仕事休みの旦那さまを蹴ッ飛ばして　熟年夫婦の対応で
まだ、散歩には出られない仔犬を抱っこしながらラグーンへ行く。
一昨日は、クリスタルクリアの透明度の海だったのに
天候のせいか、本日は少し濁っていた。
虹の色は濃く。
カラフルな南国の魚たちは泳ぎ、蟹はワサワサ横に這っていく。
潮風になぶられていると、少し身体も冷えてくる。
でも太陽が背中に暖かい。
仔犬を抱いていると、ふわんと気持ちも温まる。
「釣り道具、持ってくれば良かったね～(英)」
妻。
寝不足鉄仮面の魔人から、笑顔の真人間に再生する。

腹が減る。
仔犬を自宅に戻し、食事処へ向かう。
夫婦の好みが合致しない。
妻。
スパイシーアヒといくらと青菜の玄米丼＆お味噌汁。
旦那さま。
妻の食事を真向いから見守り続ける。
妻の食後。
隣接する、アジアが混然一体となっている、カオスな和風韓流中華屋さんへ移動。
旦那さま。
雲呑麺的なものと、焼き豚サラダ。
妻。
焼き豚サラダを、味見といって盗み喰う。
夫妻の食後。
さらに隣接するベーカリーへ移動。
チーズケーキかアップルパイかで意見がもの別れ。
熟年夫婦、互いに妥協してカスタードプリンを購買。

帰途。
べらぼうに寒い。
ストールぐるぐる巻き、カーシートのヒーターをオンにして、尻を温めていたら眠気が襲う。

そんな一日。

冷える。
南の島の面目丸つぶれなくらい冷えている。
靴下が。
手頃な靴下が
手元にない。

仔犬を、足の甲にのせて暖をとっている私は今。

good luck charm

あらあらあら。
玄米の、ひじきと人参と枝豆のフライドライスが、稀有壮大的に、激マズな出来。
鶏肉と大葉の餃子もハズレたわ。
おまけに、大根の煮物も焦がし気味。
どうしたの？
何がいったいどうしたの？
お料理には、生半可な自信があるというのに。
この結果たるや、何かの予兆としか思えない。
ここは真摯に祈りましょう。
凶、転じて、必ず吉となりますように。

コンコン♪(木製のものを軽く拳で叩く)
コン♪コン♪コン♪(顎、鼻、額などを続けざま、軽く拳で叩く)
↑
厄除けのおまじない。我が子等がよくやるので。
母、ためらうことなく真似てみた。


夫「夕べ観たブルーレイ最高だったね。あれ？なんだっけタイトル(英)」
妻「なんでしょ～。夕べ観たばっかりじゃないの。ダダ、いよいよヤバくない？ウィッシュラップでしょ～に！(英)」
子１「母さん違う。Whiplash(ウィップラッシュ)だ。(英)」
………
昨夜の車中。
家族の会話。
いよいよヤバいのは、ひょっとして筆者のほうですか？

英語とか日本語とか、そういう言語の問題ではなく。
ただひたすらに、おばちゃん道を極めていく筆者。

コンコン♪
コン♪コン♪コン♪
(↑おまじない。効果絶大。)

ＪＫシモンズがオスカーを獲得した映画「Whiplash」
邦題は、確か「セッション」というはずですが。
whish wrapだと、違う映画になっちゃうな。
きっと、ストールかなんか創る、ファッションデザイナーの半生とかのストーリーだと思う。
主演に、シャーロット・ケイト・フォックス大抜擢。

コンコン♪
コン♪コン♪コン♪
(↑主演女優賞獲得祈願)



※お写真は、バセンジーのエィミーさん。