goo blog サービス終了のお知らせ 

超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

火曜日/空室

2009-10-20 23:44:31 | Ghost Apple全曲レビュー

火曜日なので空室に籠もります。
という訳で「Ghost Apple」毎日レビュー企画、「火曜日/空室」。



タイトルに通じる音。
歌詞もサウンドも声もどこか空虚で、空しさが漂っている。
ちょっと自暴自棄な感じ。
 しかし今作の特徴としての「歌とメロがポップ」というコンセプトからは全く外れてはいない。
むしろビートが性急で、ドラムも特徴的なのでライブで盛り上がりそうな予感すらする。という不思議な曲。
特に終わり際のバンドサウンドが爆発する部分とか。
いきなり来るので驚くけどね。

歌詞にしてもそうだけど、
何かが爆発したような曲だな、と思った。
感情が爆発してるというか。
それも酷く冷静に。


何かに対する、どうしようも出来ない思いをぶつけているような一曲。
とはいえ、この曲は単体で聴くよりもアルバムの流れで聴いた方がいいかも。
水曜日へのインタールード的な役割も持っていると思うしね。


歌詞は脈絡のないような、でも、ないとも言い切れないような言葉がひたすらに並んでいる。
しかし最後の、


「ある朝消えた
 彼女は消えた」


という部分が正にこの曲がどういう曲なのかを象徴してくれてると思う。




月曜日/無菌室

2009-10-19 21:29:02 | Ghost Apple全曲レビュー

今日は月曜日ですね。
月曜日といえば無菌室ですね。
それではPeople In The Box「Ghost Apple」の毎日レビュー企画スタートです。

ちなみに月曜日といえば消失も忘れてはいけませんね。前回の「Bird Hotel」に入っていた。


では「月曜日/無菌室」の感想を。


恐らく、People史上、最もポップな曲かもしれません。
サビのメロディもちょっと王道っぽい感じがするし、キラキラと輝いている感じもする。
それでいて内に籠もった感覚も相変わらずにあるのが何とも素晴らしい一曲。


始まりは何かの不協和音か、閉鎖された空間から光が差し込むような音でスタートし、
抜けの良いリフが鳴り響いた後、
「太陽の中で愛されたら 君はもう生きれないかもしれない」という、
一回聴いただけでは中々理解できないフレーズから歌は始まります。
これが良い具合にフックになっているのかも。


Peopleはファンの私でも即効性や、先天性には欠け、分かりやすいノリもないとは思うんですが
逆に一度ハマってしまうと、そこからはずぶずぶと中毒状態になってしまうバンドだと思っています。
そんなPeopleの中でもこの曲は割と一見さんを掴みやすい、
キャッチーさを内包した曲なんじゃないか、と感じました。


また曲間のアカペラパートも相当に存在感があります。
そこだけ切り離された感じというか、
音の隔離っていう印象。
個人的にビルの屋上で歌っているイメージだったり。


3回目のサビで「僕も行きたいよ」と歌う波多野のボーカルが
やたら切実に響いてきて、なんだか感傷的な気分にもなったり。
シリアスを上手くポップに料理してるなあ、と。

最後の「ずぶずぶずぶ 蝕んで 蝕んでいく」の所も不気味でありつつ、
キュートな感じもあって妙な気持ちよさが。


んで、この歌詞についてですが
個人的解釈だと主人公の恋人が何らかの事故にあったか、障害でも起こしたのかと。
それで亡くなってしまったのではないか・・・と推測してます。
「次の世界」=「死後の世界」なのかなあ、と。
冒頭のフレーズ周辺はなんとなく病院のイメージを彷彿とさせます。


あくまで個人的な解釈なので、あまりお気になさらずにね。



という訳で、「月曜日/無菌室」でした。
明日は火曜日です。空室にてお逢いしましょう。