日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

NHKスペシャル「10 Years After 未来への分岐点」(2020.1.1)&BS1スペシャル「大水害 メガシティを襲う洪水・高潮の脅威2019」(2020.1.4)まとめ

2020年01月11日 | イタリア語
NHKスペシャル「10 Years After 未来への分岐点」(2020.1.1)&BS1スペシャル「大水害 メガシティを襲う洪水・高潮の脅威2019」(2020.1.4)まとめ


2020年元旦と1月4日に放送されたNHKスペシャル「10 Years After 未来への分岐点」そして BS1スペシャル「大水害 メガシティを襲う洪水・高潮の脅威2019」のキーワードをまとめておきます:


今からのこの10年後 2030年が 地球の気候変動(cambiamenti climatici)が後戻り(tornare indietro)できない地点に行くかどうかの分岐点(biforcazione)になるという
 
「地球は限界に近づいている(sta avvicinando al limite) 
この10年を 行動と変革(l'azione e l'innovazione)の時代にしなければならない」 (アントニオ・グテレス/António Guterres国連事務総長)

産業革命(Rivolzione Industriale)前から比べて 今の地球の平均気温(la temperatura media)は+1℃ これが2030年+1,5℃を迎えるかどうかで 未来は大きく変わるという

南極の氷河(ghiacciaio di Polo Sud)は 大規模に溶けることはないとされていたが その定説(teoria ufficiale)が 覆されつつある(sta ribalutando)

大規模融解(sgelo in massa) つまり棚氷の下の海水温度が 氷が溶けてしまう温度になっている(temperatura aumenta, con cui sgele il ghiacciaio)ことが明らかとなった 思っていたよりも融解の進み方が早いと専門家

バングラデシュ(Bangladesh)では サイクロン(ciclone)のたびに海岸(riva del mare)が削られ(rasciare) 住む場所が減り 何度も家を引っ越す(trasferirsi spesso)住民たち

日本も 2019年の台風19号(il tifone Hagibis)で大きな被害(danno)があったばかり (日本が2019年で被害を被った国の第2位とのこと)

ではもしも 1.5℃増加したらどうなるか? それは「ホットハウス・アース(Hothaus Earth)理論」(ポツダム気候影響研究所)として発表された

暴走(perdita di controllo)のシナリオ: 北極(Polo Nord)を覆う氷の大量融解(sgelo in masssa di ghiacciaio) 海水が熱せられて 温暖化が加速し(accelerare riscaldamento globale) アマゾンの熱帯雨林(Foresta pluviale tropicale)が 立ち枯れる(disseccare) 熱帯雨林に蓄えられていた(serbato) CO2 (Anidride carbonica)が 大気中に放出(emettere)される

シベリア(Siberia)やアラスカ(Alaska)では永久凍土(permagelo)が溶けて その下のメタンガス(gas metano)が爆発(esplodere)して巨大なクレーター(cratere)が出現 メタンガスは二酸化炭素(CO2)の25倍温室効果(effetto sera)をもたらす

今世紀末(fine del secolo)に 平均気温が4℃近く上昇し 灼熱地球(globale infuocato)と化す




  ↑
 4℃上昇のシュミレーショングラフ(diagramma)

その時 日本は? 100年に1度と言われていた災害(calamità)が 毎年のように(quasi ogni anno)起きるという

今世紀末に1メートル以上の海面上昇(aumento del livello del mare)が予想されるという 海面上昇は日本で均一に(uniformemente)起きるため対策(provvedimento)が必要

未来のシュミレーション(simulazione): 満潮(alta marea)の東京湾(Baia di Tokio)を 台風19号を超える台風が直撃すると(colpire) 高潮(acqua alta)は最大約5メートル(5 metri)に到達 堤防(diga)等が決壊し(cedere) 深刻な浸水(inondazione)被害がもたらされる

今まで毎年お正月等に 南極の氷が溶けるニュース映像等を見続けてきました... そして もう時間があまり残されていません 

常識の変化(cambiamento di senso comune)」が最も大切で 今の常識のままでは生き延びられない(non sopravvivere)とのこと 


このあとの目標(l'obiettivo) 二酸化炭素半減(dimezzamento)の目標の達成(compimento)についての議論が続きました 

ビジネス界も 台風の被害が身に染みているところは変わりつつあること 
「やれることはすべてやる(Facciamo tutto quello che possiamo fare.)」との言葉が心強い
そして RE100の例が挙げられた 洋上風力発電(eolico offshore)等で 2050年までに脱炭素(ゼロ・エミッション/Emissioni zero)を目指したいとのこと

海のプラスチックごみ(i rifiuti plastici)を回収(raccogliere)する若者 自分にもできることがあると 集まる寄付金(donazione)
河口で回収するシステム等が紹介された

インパクト投資(investimento impatto)で 環境対策をしている企業への投資をする 選挙(elezione)の争点(punto controverso)にする等 SDGs (Sustainable Development Goals/英) (持続可能な開発目標)の17の目標  格差(divario)をなくさないと 安全な水(acqua pulita)も手に入らない国が多くある
経済のグローバル化(globalizzazione)も格差の理由のひとつ 水不足(caresità d'acqua)が内戦(guerra civile)にもつながる

バーチャルウォーター(l'acqua virtuale)の話 淡水(l'acqua dolce)は足りているが 偏っており(unilaterale)いきわたらない 牛肉(carne bovina)1Kgを作るのに浴槽(vasca da bagno)103杯分の水が使われる




次に 「新たなテクノロジー(nuova tecnologia)が 人類の脅威(minaccia all'umanità)に?」とのテーマに移り AI(人工知能/l'intelligenza artificiale)2030年に軍事利用(uso militare)される話 カミカゼ・ドローン(drone)の衝撃的な映像 
また キル・リストに ジャーナリスト(giornalisti)等が誤って(sbagliate)入ってしまうリスクもあるとのこと

2030年にはまた 遺伝子操作(manipolazione genetica)技術も 分岐点(biforcazione)を迎えるという 

神の領域(territorio di Dio)に入り込むという遺伝子情報操作 ゲノム編集(edizione di genoma)によって生まれた子どもの話 酵母(lievito)2.0という新たな生物(organismo)を生み出す動きもあると聞く

AI 遺伝子操作も 時間がたってみなければわからないことが多いので 普及には最新の注意や法整備(allestimento di legge)が必要とのこと

NHKスペシャル「10 Years After 未来への分岐点」は こちら

気候変動のニュースは こちら

    *      *      *

また 2020年1月4日放送の BS1スペシャル「大水害 メガシティを襲う洪水・高潮の脅威2019」も見ました

記憶に新しい2019年10月の 台風19号の映像...

ニューヨーク市(Nueva York) を洪水(inondazione)から守る Big-Uプロジェクト 

多くのダム建設(costruzione di dige)が かえって地盤沈下(sprofondamento del terreno)を招くこと 
地盤沈下に加えて 温暖化による海面上昇で水没(l'inondazione)の危機がさらに増すこと 

また 水とともに生きるドイツ・ハンブルク(Amburgo)の例 オランダ(Olanda) そして東京(Tokio) ニューヨーク(Nueva York) それぞれの工夫が紹介されました 

東京では 通称地下神殿と呼ばれる「首都圏外郭放水路(The Metropolitan Area Outer Underground Discharge Channel/英)」が 首都圏の浸水をぎりぎりで防ぎましたね

これは直接響きました あの10月の台風に一家で覚悟した不安な夜を 忘れることはできません...


番組「大水害 メガシティを襲う洪水・高潮の脅威2019」は こちら ← 2020年1月16日(木) 19:00~再放送

1月13日(月)23:00~ 「気候クライシス~IPCC特別報告書からの警告~」」では 水に浸かるヴェネツィアの映像等も出ています

参考: 「環境問題にまつわるイタリア語15選」

オーストラリア (Australia)の森林火災(incendio boscivo) ではコアラ(koala)が犠牲となり 北海道一つ分の面積が消失 これも気候変動によるとの報道がありました  

温暖化については様々な議論があり私も両方読んでいますが 判断がつきかねます 番組の記録として 語彙も含めてまとめさせていただきました


追加: 「気候クライシス~IPCC特別報告書からの警告~」(2020.1.13)のまとめ:

グリーンランドでは1日に125憶トンの氷が解ける IPCCへの信頼(グレタ)
特別報告書 20~90%消失 対策を講じなければ2億人が干ばつ等の影響

ブレーメンのIPCCの科学者 ノーベル平和賞受賞 2030年にも1,5℃に到達する可能性 2050年までに実質ゼロが目標だが...

海水温は2倍の速度で上昇と警告 台風等を悪化 2019年の台風ドリアン バハマ そして台風19号ではピークが3日間続いた
2050年までに毎年のように起きる可能性 海面上昇は今世紀末最大1.1m グリーンランドや南極の氷が溶け出しているため

高潮の被害 沿岸湿地9割が消失の恐れ アラスカ州も深刻 ニュートック村は全員で移転を決意

2億8千万人が住む場所を失うという 予測を上回る可能性 コースタルメガシティ ニューヨーク 東京(海抜0メートル地帯) ジャカルタ他

4℃上昇のシュミレーション 東京は8メートル上昇 被害は墨田区周辺 日本の排出量は世界第5位
2億人以上が干ばつの影響 土地の劣化と砂漠化 乾燥化 アフリカのサヘル地域が特に問題 インドの村では借金のため農家の自殺が急増
貧しい国が排出量が少ないのに最も苦しむ構図 2050年までに再生可能エネルギーを50~80%に 石炭火力をほぼゼロに

食生活を変える 37%が食糧システムによるため 肉中心による食生活を変えるべき 穀物中心の食生活年間70~88億トンの排出量を削減 「アバター」のキャメロン監督も実践 ブルーカーボンを増やすと光合成による酸素を増やせる 海藻を増やすこと 横浜の海公園が実施 
COP25開催 日本に2度目の化石賞 失望の声

1.5℃を越えたらティッピングポイント(後戻りができないポイント)を超える 南極は地球の氷の9割を占める 
灼熱地球(Hothouse Earth)になってしまう 人間の手には負えなくなるかもしれない 一人ひとりの行動が世界につながる



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