日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「はじめての江戸東京野菜講座」に行ってきました(2016.6.25)@新宿御苑

2016年07月06日 | スローフード・食育
「はじめての江戸東京野菜講座」に行ってきました(2016.6.25)@新宿御苑



NPO法人 江戸東京野菜コンシェルジュ協会主催の「はじめての江戸東京野菜講座」を受けに新宿御苑に行ってきました ここへ来るのはかなり久しぶりです 広いですね~



講座を受けるメリットはやはり いただいたパンフレットを読むだけではアタマに残らないことが 話を聞くとしっかりわかること そして参加された方たちも 江戸東京野菜に関心のある方や やってみたいという方 農産関係の方もいらっしゃいました 

また当サークルの登録先の東都生協でも 江戸東京野菜の生産地を親子で訪ねる という催しが初めて出ているのを見つけて嬉しかった!!

   *  *  *

まず最初は 講演「江戸東京野菜には物語がある」 スライドを使いながらの説明でした

江戸東京野菜とは?
江戸時代から昭和40年代頃まで 東京都内の農地で栽培されてきた「固定種」の野菜のことです
とても個性があり まさに東京の伝統野菜で 2011年に商品登録され 現在は42種類が認定されています

 リスト(JA東京中央会)は こちら

固定種は 種を通して今も作り続けられているそうです 


なぜ江戸東京野菜がだんだんにすたれていったのか それは流通に乗りにくいから (そろいが悪い 大小さまざま 曲がっている等) 箱にきっちり入らない 作るのに場所を取る 育てるのに手間がかかる 収穫時期が限定的等で たとえば大根でも 昔はたくさん種類があったのに 今はF1種など 作りやすいものに統一されてしまい 個性がなくなった...

それを聞きながら 当サークルで2008年に開催した「スローフードのお話を聞く会」で 「江戸時代~明治12年時点では 4,000種類ものお米があったが 今は栽培可能な品種が400 実際に栽培されているのが60で おもにササニシキ・コシヒカリが多く 一度病害虫が発生すると大きな被害が広がる恐れがある」 というお話を思い出しました


江戸東京野菜の大根について

粋な江戸っ子は白首大根」と言われ たとえば 練馬大根(1メートルあるのもある!漬け物向き) 伝統大蔵大根(今の杉並あたりで作られ始めた寸胴型の大根で 水分が少なく煮崩れしにくい) 亀戸大根(唯一の茎が白い大根、葉の形から「おかめ大根」「お多福大根」とも呼ばれ 亀戸香取神社周辺で栽培され 神社でお祭りに配布されているそうです) 等があります

今出回っている青首大根で 江戸の大根の料理を再現しようとしても すりおろしても水ばかり出る青首大根では再現もなかなか難しいそうです 


そして 伝統小松菜(茎が細い)が 今は「チンゲン菜との交配種」で 茎の太い小松菜になってしまったという話を聞き そういえば子供の頃に飼っていた小鳥によくあげていた小松菜は 今のように茎が太くなかったような...と はるか昔の記憶を辿ってしまいました(^^ゞ

小松菜」の名前の由来も聞きました 八代将軍吉宗公が 鷹狩で休息を取った小松川村で食べた青菜に感激し そこの地名を取って名付けたという由来があるそうです 

また 同じ野菜であっても それぞれの産地の名前を取ってつけられたそうです
お話を聞いてからパンフレットを見ると だいぶ分かるようになっており嬉しかった!

講師のブログは こちら

     *  *  *


次に「食材としての江戸東京野菜」の説明を受けてから 「レストランゆりのき」に移動して 寺島ナス三河島枝豆の食べ比べと試食をしました

寺島ナスは たまごくらいの大きさのかわいいナスで 香りが強く油を使った料理に向いています
(右が寺島ナス)

三河島枝豆は こくと香りがある懐かしい味の枝豆ですが 収穫時期を間違えると大豆のようになってしまうそうです 

新宿御苑のルーツは 内藤新宿試験場(明治5年/1872)で 高遠藩 内藤家の下屋敷のあったところです
西欧から近代農業技術を取り入れながら近代農業の研究が行われ やがて皇室庭園へと発展してゆきました 

さてその「内藤かぼちゃ」ですが 西洋かぼちゃのほくほくした甘味はないものの かぼちゃプリンや茶わん蒸し そばつゆにすり流しで入れる等に向くそうです

江戸時代はまくわうりが唯一の「甘味」で 砂糖が作り始められたのは八代将軍吉宗の頃(1700年代)と100年もあとだったそうで 地元の小学校が栽培した まくわうり(鳴子うり)を試食した子供たちにその話をしたところ 食べ物の歴史に興味を持ってくれたそうです

2013年6月6日フランス大統領が来日された折の昼食会でも 三國シェフがプロデュースされた江戸東京野菜を使った料理がふるまわれ それが「家庭画報」の国際版(年2回発行)にも紹介されたそうです 
三國シェフはご自身のお店でも江戸東京野菜を取り入れたり 食育のレッスンで子供たちに教えられたそうです

試食のラストにはレストラン「ゆりのき」のシェフ自らが 「馬込半白キュウリの漬け物」(生で食べるとにがい)や 「内藤カボチャのピクルス 内藤唐辛子添え」をふるまってくださいました ここでは江戸東京野菜を使ったメニューも楽しめるそうです♪


 最後は復習用の江戸東京野菜お土産(なすと枝豆)もついてました 帰り道は広い新宿御苑を散策しながらのんびり帰ってきました♪

新宿門の入り口には 江戸東京野菜や苗や種などの販売所もありました~


詳しくは こちら


今後のスケジュールは こちら

「内藤唐辛子 江戸で評判 特産復活へ」(2016.9.19毎日新聞ぐるっと首都圏)は こちら

* 貴重な講座を開催してくださいました 江戸東京野菜コンシェルジュ協会様に 心よりお礼申し上げます




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