地球上の生物は宇宙の物質進化の結果生まれたものであり、物質がそうであるように複雑化しつつ進化してきた。
物質以前に何があったのか、つまり、ビッグバン以前の宇宙(?)、あるいは空間には何があったかはまだ謎である。
しかし、物質の誕生後の世界の複雑化と有機高分子物質の発生に至る経過は分かっている。
とにかく、宇宙は物質とエネルギーと情報によって構成される巨大な有機体なのであって、それは「生命の大いなる連鎖」を形成しているのである。
この連鎖は物質と精神の二元論的対立を超えたものであり、人間と動物(畜生)の区別も超えている。
我々人間はとかく犬、猫、豚などの動物を見下す傾向をもっている。
特にスビリチュアリズムにはまった人はそうである。
しかし、動物の親子に見られる愛情関係は人間といささかも変わらず、生命が伝達によって交代されつつ一つの大いなる連鎖を形成していることを示唆する。
ネコ科の親に見られる子を咥えて運ぶ姿はそれを象徴する特徴的な一例である。
この姿を見て、猫ロジカルな心の哲学を構築したくなるのは私だけではなかろう。