どこ吹く風

旅のことを主に書く。

ピスコ

2007年08月22日 10時41分29秒 | 懐かしい旅の記録
 先日ペルーで地震が発生して大きな被害が出た。
ニュースの中でイカという地名が出てきたので聞き覚えのある地名だと思った。「イカって通らなかった? ナスカの地上絵を見に行くとき通ったはずだ。」と妻に言うて調べると確かに地上絵を見るために飛び立った飛行場はイカにあった。

 世界の出来事も自分と何か関わりがあれば、それがただ通っただけの場所であっても知っていると言うだけで事件が身近に感じる。今回は地震による被害という不幸な出来事だが他の地域の地震よりも関心を持ってみた。
暫らくするとピスコでも被害が出ているとの報道もなされた、ピスコは葡萄の産地でそこで作られるブランデー風の酒が有名だ。ホテルのウェルカムドリンク”ピスコサワー”は口当たりが爽やかなのでオミヤゲと自分で飲むために4本持ち帰った。

 大災害で略奪も起きた地震なのに酒を思い出すなんて不謹慎な気もするけど、自分との関わりがその接点しかないのでご了承の程を、と言うしかない。イカはともかくピスコなんて土地を知らない人が普通だろうから、覚えている人がいるだけもマシと受け取ってもらえばありがたい。何処かでピスコを売っていたら買って飲みます。そして酔い心地を楽しみながら復興を祈ります。

 ナスカの地上絵を見にイカに向かうアメリカン・ハイウェイを南に下って行くと右手は太平洋、左手は乾いた大地が続く。灰色の砂山が続き所々に大規模な養鶏場がポツンとある。集落も時々出てくる、海は寒流のため霧が発生しやすく霞んでいる。陸上も乾いている割りにはスッキリせず見通しは良くない。晴れていて太陽は照り付けているのに気だるさを感じる、時には陰鬱ささえも感じる妙な風景だった。

 表面は乾いているように見えるがアンデスの水が伏流水となっているので水はあるようだ、ブドウ園も多い。チリからの技術導入で良質なワインが作られているとの説明があった。ピスコはその結果なのか或いは独自の酒として定着したのか個性のある酒だ。

 ピスコはけっこう強い酒だから飲めば自分自身が地震の発生源となりうる、心して飲むべし。

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