どこ吹く風

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鳴沙山

2010年10月20日 07時02分23秒 | 西安・敦煌遊学
 鳴沙山は敦煌の町外れにある砂山である、毎年ある時期に敦煌の人がそこに登り駆け下りる日があるそうだ。大勢の人が駆け下りる時踏んだ砂の音が町まで聞こえ、そのことから鳴沙山と名付けられたとはガイドの話。

 私たちが鳴沙山へ行った前日に何十年ぶりかで大雨が降ったそうだ。水が流れた跡が見られた。また砂山に上るときさらさらと崩れ落ちるはずなのに足場はしっかりしていた。砂漠でも雨が降るのだ。

 私が仕事につき数ヶ月遅れで入ってきた女の子がいた。彼女とはそのときから数十年酒飲み友だちだった。服装やアクセサリーに気を配る素敵な女性でヘップバーンを思わせる人だった、オードリーではなくキャサリンの方です。
ある時その彼女が中国へ行ったと言う。まさか中国だなんて、ヨーロッパなら納得できるが「お前が中国?」とビックリした。本人も”そう中国なの"と自分でも意外そうに天安門や故宮の話をした。

それから数年後今度は敦煌へ行った話をした。私の中国の旅は彼女の跡を追いかけている感じがする。西安の西門から夕日を見てシルクロードに想いを馳せ、敦煌の砂山に登った話などの彼女のことが思いだされた。

 雨のおかげで歩きやすくなったとはいえズルズル滑りながら砂山に上がった。彼女は板を敷いた有料の道を歩いたと話していたが私はケチった。稜線に出て果てしなく続く砂山を眺め、また緑が濃い町を眺めながらとうとう敦煌まで来たというある種の感慨が湧きあがってきた。
私の敦煌を聞かせる事はできない、彼女の後を追いかけているつもりは無い、しかし彼女が目にしたであろう景色を見ていることに満足している。

 鳴沙山へ行くと入口からラクダに乗って砂山のほうへ散策するコースが一般的だろう。ラクダに乗るのもいいがお歩きで鳴沙山へ登るのもいいと思う。ラクダに乗って後鳴沙山に登るものと勘違いして砂山になってしまった。ラクダに乗るのもいい経験だけど健脚コースで頂上まで行き、帰りは駆け下りるのもおもしろいと思われる。

 また我々が帰る頃から到着する観光客も多い、夕日観光だそうだ。知っていたなら時間をずらして夕日を眺めただろう。ラクダに乗りそして山の頂に上り夕日を見るのがベストコースでしょう。
ラクダ、夕日それに砂山から駆け下れるというフルコースで楽しめるので、敦煌を計画されている方はご一考の程を。


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