どこ吹く風

旅のことを主に書く。

翠崋山 帰路

2010年10月16日 07時23分49秒 | 西安・敦煌遊学
 食堂の横から徒歩で下るルートがある。整備されているし下りて行けば滝があるというので歩き始めた。疲れているけど下りだし、所々に階段があるもののほとんどが坂道なので膝への負担が少ない。

 大雨があったのか沢は荒れて大きな石が転がってきた跡がある。周りに栗の木があり青いイガが付いている。沢に水をすくうと冷たく気持ちがいい。対岸の壁も気で覆われた部分が多くなった。ダムがあり堰堤の脇からザーザーと水が流れ落ちている。自然の滝なのかダムからの放水なのか分からない。冷気漂う滝壺の近くまで行く。

 ほどなく山門に来た、今日のピクニックはこれで終わった。記念撮影して駐車場へ向かった。そこには三輪タクシーや客を乗せる軽車両のタクシーが停まっている。料金交渉は彼女たちに任せた。20元と25元から15元に下がった、しかし彼女たちはこの料金に不満らしく戻ってきた。

 私たちはこの料金でいいから乗ろうと言うても、来るときは一人1元だったと譲らない。もう5時近くなっているので渋る彼女たちを無理矢理乗せた、5名で15元一人当たりにすると3元にしかならない、この金額ならいいじゃないかという気分だった。
考えてみると西安から4元しか掛からないのに、麓まで降りるのに3元は確かに高い。こういう風に観光客が物価を押し上げる要因になるのだろう。地元の皆さんゴメンなさい。
 軽タクは彼女たちの学校、西安翻訳学院の門で停まった。せっかくだから見学して行けと言う。門は公安がチェックして外部の者はダメだという。交大は公安が立っているけど出入りする人のチェックはしない、この学校は厳しい、田舎だからかな。

 私は交大の学生証を出すと信用したのか許可してくれた。学生証は名所旧跡の入場やこういう場合の身分証として役立つものなので手離せない。彼女たちの学校はマンモス校で全寮制なので宿舎が建ち並び食堂も数箇所ある。創立20数年の新しい学校なので建物のデザインも近代的だ。山の麓に位置するのでキャンパスは全体的に緩い斜面に配置され、敷地の中を大きな川が流れている。田舎の村に3万人の学生が居住するようになったので通りは学生相手の街となっている。小さな店が並び商品の価格も安いのが多い。

 帰りのバス停を何処かと聞くと、連れて行くという。一直線に伸びる道の遙か向うに交差点が見えて、其処がバス停のようだ。けっこうな距離があるのに送ってくれた、本音を言うとタクシーに乗りたかったのに。
我々をバスに乗せたら彼女たちは又てくてく歩いて戻って行った。距離感や金銭感覚がニッポンとは違う。

 バスの窓から見える太陽は真っ赤だった、楽しく過ごした一日が暮れようとしている。翠崋山の風景も素晴らしかったけど彼女たちに出会えて本当に良かった。
家に戻ったらメールが届いていた、漢語で返事書くのに時間が掛かったけど勉強も兼ねてメールのやり取りを続けたい。


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