どこ吹く風

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ビザ

2006年03月11日 15時53分21秒 | 懐かしい旅の記録
 一昔前は台湾へ行くのにビザが必要だった。
市内のビルの一角にあった中琉友好協会へ出かけてビザを発行してもらった。その日に発行されず必ず二度足を運ぶのである。
ビザはパスポートに直接スタンプで押すのではなくてB5用紙1枚の証明書のようなスタイルだった。

 ある時マニラ空港で中華航空カウンターのフィリピン人スタッフが台湾のビザを見せるようにいうので那覇で取ったビザを見せた。ところがそのスタッフが言うには、ビザとはパスポートにスタンプで押されている、この紙切れでは乗れないという。
オキナワで申請するとビザはこのスタイルで発行されるのだ、と説明しても聞いてくれない。私も説明したい事を英語で言えるほどの力が無い、なんやかんややり合って台湾に入国できなくていいからと強引に捻じ込んだことがあった。

 またマニラで台湾のビザを申請したことがある、大勢のフィリピン人がロビーで待っているので私も順番を待っていたら、係員風のオバチャンが近づいてきて「ジャパニーズ?」と聞くので"yes”と答えた。
付いて来いという仕草をするので後から付いていった、窓口の一番前に連れて行かれて割り込みさせてもらった。
素直に喜んでいいのかと複雑な気持ちになった。フィリピン人は出稼ぎなので審査に時間が掛かるから観光か通過客を優先したのだろう。


 その頃仕事で数回フィリピンへ出かけたことがある。フィリピンへ行くにはノースウェスト航空の直行便があったが路線廃止になり、台北か香港経由で行くしかなかった。
当時は台湾からの団体観光客が多くて毎便満席状態で、キャンセル待ちをしても団体客からキャンセル組みがでることは殆んど無いので席の確保に苦労した。行きは取れても帰りが取れずに帰りはオープンで出発することもまま在った。

 マニラでの滞在延長手続きをイントラムルスの入管でやったことがある。旅行者に任そうと思ったが、残りの滞在日数が短過ぎて旅行社経由では間に合わないので自分で申請した。
訳も分からず窓口で申請用紙を貰い書き込もうとしたが要領を得ずマゴマゴしていると受け付けた係官がオレに任せろと言い、ブローカーらしい人を紹介した。
ブローカーは私の滞在先を尋ねて手数料は申請量が幾らで謝礼が幾ら、翌日の何時に滞在先に届けると言いパスポートを持って行った。

 さて私は彼が何処の誰かも知れない、係官は「のープレブロム」とだけ。
ホントに大丈夫だろうかと心配したが後の祭り、指定された時間に待っているとブローカーらしき男が来た、所定の費用を支払いパスポートを受け取った、ちゃんと滞在延長のスタンプがあった。
交通費とかチップを要求されたが金が切れ掛かっていたので断った。

 もしパスポートを持ち逃げされても、[アホなことをして・・」を言われてもしょうがないやり方だった。
しかしフィリピンで騙された事は無い。言われているほど悪い所ではないですよ。たぶんヨコシマな考えを持って何かしでかそうと考えたら騙されるのだろう。

写真はイントラムルス サンチャゴ要塞の堀の蓮

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