ねこ吉のよしなしごと

どうでもいい事ばかり書いていますが・・・。すっかり備忘録になってます。

「冬冬の夏休み」を見て・・・。

2020-07-16 20:48:46 | 映画 ドラマ 観劇 展覧会 読書
何か、夏休みの感想文のような題名ですが・・・。

昨日、夕食後何をするでもなくボンヤリしていた。
Amazonプライムで、映画でも見ようかと探したけど、最後まで見る気になる映画もなく・・・。
とにかく、根気がない。
悲しい話や怖い話は見れない。

キッズ向けのカテゴリーで見つけた「冬冬の夏休み」を見ることにした。

1984年の台湾映画です。
冬冬の母親が病気で入院したので、叔父さんに連れられて妹と一緒に母方の祖父の家に向かう。そこで兄妹が過ごした夏休みの話です。

台湾中部の風景は、何処か懐かしく日本の田舎のようだ。
祖父の家は、日本風な家屋で「山本山」の海苔の缶があった。

すぐに地元の男の子と仲良くなる冬冬に比べて、妹の遊び相手はいない。

色々な事件や出来事があったけど、母親の手術も成功して兄妹は台北に帰って行く。
メデタシ、メデタシである。

この映画、タイトルコールは、卒業式の場面で「仰げば尊し」を歌ってる。
エンドロールでは、「赤とんぼ」が流れる。
今では、日本の学校でも「仰げば尊し」は歌いません。



ねこ吉も、小学校2年生の夏休みに、母が手術のため入院をした。
当時、父親は名古屋に単身赴任していた。
一人っ子のねこ吉は加古川の叔母の家に預けられた。

叔母の家は商売をしていて忙しかった。
年の離れた従兄に遊んでもらったのだろうか・・・。
どうやって過ごしたのか覚えていない。

夏休みが終わっても母は退院できず、ねこ吉は新学期が始まるので尼崎に帰って来た。
隣の一人暮らしの西井のおばさんにご飯を作ってもらい世話をしてもらい、夜は鍵をかけて一人で寝ていた。怖かったけど、泣いた覚えはない。感情がマヒしてたのかも知れない。



妹のティンティン。いつも玩具の扇風機を持っている。

ティンティンが寝るシーンで、ピンク色のネグリジェを着ていた。
今、ネグリジェを着て寝てる子供などいないよねぇ。
そのネグリジェを見て、幼稚園の時のお泊り会を思い出した。

ねこ吉は、キリスト教の幼稚園に1年通った。
近所に同年代の子どももいなかったし、幼稚園では友達もいなかった。
運動も苦手、お絵かきも好きではなく・・・。
毎日、母親に連れられて幼稚園に来るけど、来た瞬間から家に帰りたい。
かといって、泣いて幼稚園に入らないというような抵抗もせず。

そんなねこ吉だから、お泊り会なんて行きたくなかった。
スイカがおやつに出たけど、ねこ吉は「種を飲み込んだら盲腸になる。」と言われていたから怖くてスイカにかぶりつけなかった。
花火も怖くて持てないし・・・。
ただ、ただ家に帰りたい。でも、泣いて先生を困らせるということも出来ない子だった。

たった一つ嬉しかった事。
お泊り会のために、ネグリジェを作ってもらった。
母は洋裁が出来ないので、誰かに頼んで縫ってもらったんだと思うけど。

当時、子どもの寝間着と言えば浴衣の古い物を着ていたと思う。
幼稚園でも、着物を寝間着に持ってきている子がほとんどだった。

ネグリジェの模様は、水色の地に紅色と白の小さなバラの蕾に葉は緑ではなく紺色。
小さな衿がついていて、胸元はヨークでフリルがついていたと思う。
袖はパフスリーブ。当時は「ちょうちん袖」と言っていた。
くるぶしぐらいまで長く、ちょっとお姫様気分。
お泊り会の思い出は何も無く、ネグリジェを着てることだけが嬉しかった。

ネグリジェは、ねこ吉のお気に入りで小学校4年生まで着ていた。
さすがにツンツルテンだったけど、風疹にかかって、学校を休んで寝ていたときそのネグリジェを着ていた記憶がある。



「冬冬の夏休み」は、ねこ吉の遠い遠い記憶を掘り起こしてくれた。
悲しかったことも、嬉しかったことも。