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旅限無(りょげむ)

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中国の特色あるサッカー 其の壱

2007-08-04 08:22:26 | 日記・雑学
■8月3日の夜は、午後10時からNHKの『プライム10 ありがとう阿久悠さん』という番組で、しみじみと日本語の深みと美しさを味わった方も多かったのではないでしょうか?今は存続が危ぶまれている「紅白歌合戦」ですが、阿久悠さんが大活躍していて頃は、文字通りの国民的イベントでありましたし、1年毎の大切な締め括り行事、或いは儀式みたいなものだった事も再認識する内容でしたなあ。既に役割が終わったと言われている「紅白歌合戦」の現状は、もう10年以上も観ていない者からは何も言えませんが、阿久悠さんのような巨人を悼む特集を組む時、まさに「紅白歌合戦」は最良のデータベースなのだなあ、と感動もしました。
 
■番組終了後には、穏やかなナショナリズムが心に残響して、そのまま眠りに就いた人は「美しい国」の夢を見られたかも知れません。まあ、台風の影響で雨・風、所によって熱帯夜でしたから、ちょっと寝苦しかったのですが……。でも、そのまま頑張って眠らずに日付が変わった8月4日午前2時から、日本テレビ系の放送局が中継した「U-22 日本対中国」のサッカー試合を観てしまった人は、激しいナショナリズムが湧き上がって眠れなくなってしまったでしょうなあ。旅限無は観ませんでしたが……。


日本が「完全アウエー戦」を耐えしのいだ。U-22日本代表は中国・瀋陽で行われた4カ国トーナメント第2戦で開催国の中国と対戦。中国人審判団の露骨な母国びいきの判定にも集中力を切らさず、0-0の引き分けに持ち込んだ。直接FKは日本が14本だったのに対し、中国は実に36本。セットプレーの守備練習のような乱戦の中、精神面の成長を見せた。日本は5日の最終戦でボツワナと対戦する。

■一つの試合で、合計50本のフリー・キック?何でしょうこれは?前半と後半で90分ですから、単純に計算すると1・8分に1回ずつ試合が止まってフリー・キックが行われていますぞ!どうやら、「中国の特色あるサッカー」が披露された模様であります。


日本国歌への強烈なブーイングに続いて、中国国歌の演奏。なんと副審の1人が中国イレブンと一緒に国歌を口ずさんだ。国際試合ではありえないひと幕で始まった試合は、内容もありえないものだった。

■うーむ。この程度で記事が熱くなっていては行けませんなあ。毎朝、毎晩、反日映画用に作られたあの「国家」がチャイナ全土の学校・軍隊に鳴り響いているのですから、審判団も熱烈な愛国者のポーズであります。腹の中は誰も分かりませんが……。


攻撃、守備ともに日本の選手が中国選手に接触すると、ことごとく反則を取られた。日本だけ接触が禁じられたハンデ戦の様相。最終的に中国の直接FKは36本を数えた。審判団が中国人で構成されたことについて、反町監督は「サッカーをやって30何年たつが、こんなレフェリーの判定の中でやったのは初めて。大会自体にクエスチョンマークがつく」と話した。前半14分に警告を受けた上、後半35分に相手に蹴られながら反則を取ってもらえなかった安田は「判定は予想以上。サッカー人生でここまでの判定はなかった」と怒るよりも驚いた。

■安田君は正解です。いちいち腹を立てていたら身が持ちません。そういう国なのです。選手以上に審判が愛国的なのですから、この程度は当たり前です。本当は「中国圧勝」のシナリオが出来ていたのでしょうなあ。日本がやる事は全部悪い!チャイナがやる事は常に正義なのだ!というお国柄です。チベットを蹂躙した人民解放軍は英雄で、チベットの火縄銃や弓矢で命を落とした兵は烈士として祀られています。チベット人も御参りに行って感謝の意を捧げねばなりません。それは正しい事で、日本人が靖国神社に行くことは絶対に許されない悪い事です。従って、日本人がチャイナ側のゴールを襲うのは天も許さない悪逆非道の行為で、チャイナの選手が日本人選手を文字通り「攻撃」するのは良い事です。


日本は4人が警告を受けた。いら立ちを顔や態度に出す選手もいた。それでも最後まで集中力は切らさなかった。守備陣はPKを取られないよう極力ペナルティーエリアの外で対応。GK西川も的確な飛び出しや好セーブで支えた。指揮官は「足先でいったりせず、体でいくとか、正確な応対をしていた」と守備陣の奮闘を評価した。

■満員になった6万人の観客は、まるで、日本人が中国に畏敬の念を持ってプレーしていたように感じたことでしょうなあ。ちょっとでも歯向かえば即反則!とても分かり易い超ルールです。

辞める人と辞めない人 

2007-08-01 23:17:43 | 日記・雑学
■「朝青龍がサッカーをやっていた!」という話が大ニュースになっている時期は、茨城県の赤城農水相の絆創膏騒動の後の「二重計上」スキャンダルが噴き出した時期と重なりましたから、どっちが先に辞めるのかなあ?と無責任な想像をしていました。結局、商売優先の相撲界は、ろくな取組みも見せられない恥ずかしい不作の時代を朝青龍の一人横綱体制で乗り切ったという「恩義」が有りますから、簡単に馘首には出来ず、誰でも務まる大臣の方があっさりと「辞任」という運びとなりましたなあ。

■朝青龍のサッカー・スキャンダルは、どうやらフジテレビが同行取材していた成果?らしいのですが、親方の大ちゃんも知らなかった突然の帰国を、どうしてフジテレビは知っていたのでしょう?中田英寿のパスを受けてゴールした「感動的な場面」は放送しているのに、「自分探し」をしている中田ヒデ君を追い回すワイド・ショーが無いのは不思議です。後々、特別番組でも作るときに恨まれては困るからでしょうか?それとも、朝青龍を庇う公式信書がモンゴル政府から届いたのと同じように、モンゴル政府が無理に頼んだだけの事で、朝青龍と抱き合ったのも私設親善大使としての務めだったという解釈なのでしょうか?

■でも、タイミングが最悪でしたなあ。オシムJAPANがサウジアラビアに負け、韓国にも負けて、一部には「サッカーという競技自体が日本人に向かない?」などと言われるような始末で、ワールド・カップなどと生意気な事を、商売のためとは言っても囃したてているマスコミの姿勢にも疑念が湧いているような時ですからなあ。勿論、死闘を演じる世界の舞台となれば競技の厳しさには違いは無いでしょう。でも、純粋に競技自体を考えたら「サッカーは相撲よりも楽」という理屈も通りそうな気がします。サッカーはあまり青少年にやって欲しくないような、ボールを使った格闘技ですし、芝居やウソが重要な役目を果たす競技です。手の使用は厳禁でも「神の手」は許されますし……。

■マスコミが贔屓の引き倒しで、サッカー選手を甘やかす傾向が有るのではないか?と疑っている時に、相撲の朝青龍はもっと甘やかされているぞ!という反論が出るのも当然の時期に、本当にスゴイ選手だったのかどうか怪しくなっている中田ヒデ君と朝青龍がモンゴルのサッカー場で楽しい親善試合をやっていたのですから、ちょっと問題はややこしいですぞ。朝青龍が「病気治療」を理由にして無断で帰国していた事を、モンゴル政府も中田君も知らなかったというのは無理が有ります。どれほど貧しくとも国家には情報収集の義務が有りますし、中田君は有名なパソコンの名手でしょ?皆、すべてを知って何かの理由があって「親善試合」に参加したに違い有りません。

■朝青龍の行儀の悪さ、心根の卑しさは、ずっと前から有名で、相撲ファンの間からも苦情が出ていました。今の理事長が現役時代、「憎らしいほど強い」と言われた愛想の無い強さとはまったく違う、もっと低劣な朝青龍の強さに嫌気が差していて、それが限界に達していた時です。朝青龍を手放しで応援していたのは、「何でも知っている」細木数子センセーで、新車か中古か知りませんが、横綱に相応しい大きな外車をプレゼントしたとか……。モンゴルでもチベットでも、まったく珍しくも無い家業を手伝うための「小学校の休学」に大感動するくらいの国際感覚しか持っていない細木センセーですが、ちょっとしたタニマチ気取りで朝青龍の人気が上昇している時には便乗し、非難の声が上がったら他人のそぶり、いかにも細木流だと言われても仕方が無いでしょうなあ。

■政府では安部首相、相撲協会なら北の海理事長、どちらも「責任」は負いませんし、直接の責任を負うべき、政府のアホ閣僚も高砂部屋の大ちゃんも、中途半端な「反省」をして自分の地位を守り抜きます。それを見習って中堅・若手の議員や力士も、ますます「精進」するのでしょうなあ。

■何度も書きましたが、総理も理事長も辞めないけれど、国会は定数半減!大相撲の土俵は二割増し!これを断行しないとどちらもジリ貧でしょう。事実、自民党は人数は揃っているのに参議院の人事に手駒が無くて困っていますし、大相撲が日本人の天下に戻るのは半永久的に無理です。片や何の実績も実力も無い二世・三世議員の山、片方には病人・怪我人の山ですからなあ。どちらも客は逃げますぞ!

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選挙一日後 其の四

2007-07-31 08:45:59 | 日記・雑学
国民新党から参院選比例代表に立候補し、落選が確実となった元ペルー大統領、アルベルト・フジモリさん(69)は30日午前3時(現地時間29日午後2時)過ぎ、軟禁状態にあるチリの首都サンティアゴの自宅で「日本で選挙運動ができず残念な結果になった。これからも日本と世界のために頑張りたい」と日本語で敗戦の弁を述べた。今後の政治活動については「これからゆっくり考えたい」と語った。
7月30日 毎日新聞

■昔、ハリウッド映画で『タワーリング・インフェルノ』という超大作パニック映画がありまして、主演がポール・ニューマン、スティーブ・マックィーン、フェイ・ダナウェイで、ウィリアム・ホールデンとジェニファー・ジョーンズの『慕情』コンビまで出て来る豪華なキャスティングが話題でした。そこに、フレッド・アステアも出演していて古くからのファンを大喜びさせたものです。ハリウッドの巨人アステアは、アカデミー賞の助演男優賞にノミネートされたので、受賞会場に昔と変わらぬ恰好よい正装姿で出席していたのです。しかし、結果は「落選」!アステアの名前の大きさを知っていれば、こんな馬鹿な仕打ちは有り得ない話なので、世界中の映画ファンは激怒したとか……。

■一国の大統領を務めた人を引っ張り出して「落選」させるとは、実に失礼な話です。たとえ、ペルーの内政問題がいろいろと取り沙汰されていようと、信義の問題として言い訳は出来ません。国民新党の綿貫さんは「武士道精神」を喧伝していたくせに、これはどういうことでしょう?騒がせ屋の亀井さんが勝手にやった事なのかも知れませんが、これは酷い話です。ペルーの反フジモリ派からカネでも貰って大恥を掻かせてやる陰謀だったら辻褄は合いますが、決してそんな事ではないでしょう。どこのマスコミも問題にしていませんが、ペルーとの関係も含めてこの「落選」をあまり軽く見ない方が良いような気がしますなあ。


比例選で公明党の草川昭三副代表(78)が落選した。草川氏は衆院8期を務めた党の重鎮。2000年の衆院選(愛知6区)で落選したが、01年の参院選比例選にくら替えして当選した。青木参院議員会長ら自民党幹部と太いパイプを持ち、自公連立与党の選挙、国会運営などでの協力体制づくりに貢献してきた。公明党は内規で国会議員の定年を66歳としており、草川氏は、今回の選挙には出馬せず、引退する方向だったが、党執行部が「草川氏の経験と人脈が必要だ。集票力もある」と判断、特例扱いで出馬した。
7月30日 読売新聞

■安部首相の留任を公明党は早々と認めていますが、各地の出口調査を見ると自公の選挙協力があちこちで破綻していた事が判明しております。本来は、個人の政治信条に従って行われる秘密選挙なのですから、誰かさんの指示に従って票の束があっちに行ったりこっちに来たりするのは異様な事です。俗に「無党派層」とか「浮動票」とか、何だか悪い物のような扱いをされる自由に動き回る票の方が民主政治の基本でしょう。何があろうと特定の政党を支持するという固定票のほとんどが「組織票」と呼ばれるのですから、これは裏側では談合や怪しい献金、権力の匙加減が濫用される利権の温床になる危険が有ります。

■民主党が大勝したのですから、「浮動票」を投じた見ず知らずの人達は置いてけ堀を食わされて、労働組合からの圧力に民主党が振り回される可能性があると心配する声が出て来るのは当然の話です。単なる偶然なのでしょうが、参議院の選挙が終了するのを待っていたように小田実さんが死去しました。全盛期には左派政党や元気な労働組合の人達とも共闘した経歴が輝いていたのでしたが、北朝鮮ルポを書いたばかりに晩年は尾羽を打ち枯らして、細々と文芸評論を続けていたそうです。別に安倍首相が強行採決などしなくても、戦後レジームの一部は風化して崩れて消えて行くのでしょうなあ。時代の変化に合わなくなっているのに、既得権益を守ろうとする困った人達のお蔭で、公金が無駄遣いされている分野が問題なのですが、今回の大勝で国政調査権を手に入れた民主党の若手が張り切っていますが、どうなる事やら……。

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選挙一日後 其の参

2007-07-31 07:57:32 | 日記・雑学
参院選当選者を出身分野別に見ると、トップは地方議員の25.6%(31人)で、議員秘書10.7%(13人)、官僚9.9%(12人)などが続く。大勝した民主党は地方議員が33.3%(20人)で最多。逆に、労組幹部は前回の28.0%(14人)から15.0%(9人)に減り、同党の労組依存度が低下……。自民党も地方議員が最も多く27.0%(10人)。大きな人材供給源である中央官僚は、比例代表選で農業や医療団体などが担いだ官僚候補が落選し、前回の20.4%(10人)を下回る13.5%(5人)にとどまった。

■「地方議員」というのも要注意で、最近もテレビ朝日あたりが、公金を流用して「研修・見学」の名目で変態団体旅行を楽しんでいる田舎のスケベ爺の恥ずかしい写真や被害者の証言を集めて追及する企画を連発しているようですし、その前は「政務調査費」という怪しいカネの使い道を掘り起こして東京都内の或る区議は団体で辞職する騒ぎまで起きたようですぞ。年に2箇月弱ぐらいしか会議が開かれないし、中央からの指示に従ってバカみたいに借金を作っていれば良いだけの暇な仕事に高額な給与をお手盛りで決めている困った地方議員も多いようですからなあ。民主党には、まだ9人も労働組合からの成り上がりが紛れ込んでいるのは問題です。大小の労働組合が集めて使っている組合費というのも伏魔殿らしいですからなあ。大組織の幹部クラスになると、大いなる勘違いをして贅沢三昧に耽っている愚か者も多いとか……。


タレントやスポーツ選手出身の候補は5人が当選。元民放アナウンサーの丸川珠代氏(自民)、女子プロゴルファー横峯さくら選手の父・良郎氏(民主)、元Jリーグ選手の友近聡朗氏(無所属)らが初当選を果たした。……時事通信社

■その他にも気になった候補者の票数を集めてみました。


山東昭子さん  201,343票、西岡武夫さん 150,799票。

橋本聖子さん  220,451票、又市征治さん 217,990票。

■もう終わっている4人組。社民党の又市さんは、選挙直前に議員宿舎にややこしいマッサージを呼んだとか呼ばないとか、週刊誌に書かれて裁判沙汰になっていましたなあ。タレント議員の草分けだった山東さんは、今回は落選するだろうとのもっぱらの評判でしたが、20万票も取ったのですなあ。テレビ草創期から熱烈なファンという高齢者がまだまだ元気だということでしょうか?国民の半分以上は名前も顔も知らないでしょうからなあ。


義家弘介  221,343票

田中康夫  454,566票

横峯良郎  210,519票

■虚像が膨れ上がっている三人組。義家さんは自己陶酔型の人格らしく自分が作り出してテレビが膨らませたイメージに酔っているような印象が強いですなあ。「ヤンキー・センセイ」だそうですが、選挙戦後半では、すっかり「ヤンキー」顔になっていたのが気になります。今回の立候補が、本当に安倍首相からの強い要請だったとしたら、あの「教育再生会議」を設置したのは単なる人気取りのポーズだったことになりますし、逆にヤンキー義家さんの希望だったのなら、会議の座長を放り出しての出馬という事になります。どちらにしても、不真面目な二人には違いありません。

■田中康夫さんは、今度は「国会の内視鏡」になるのだそうです。口から入るのか肛門から入るのか、ちょっと楽しみな話です。でも、逆に内視鏡を突っ込まれて私生活スキャンダルでぼろぼろにならないように気を付けた方が良いかも?横峯さんは、自分から自民党でも民主党でもどっちでも良かったと言っているのですから、与党・野党の区別も分からない人のようです。小沢戦略では使い捨ての投票要員でしかないのに、大物ぶっているのは滑稽です。飽きるのも早そうです。


舛添要一 466,495票

中山恭子 383,145票

川口順子 258,969票

佐藤正久 250,237票

山本一太 530,114票

■自民党の気になる5人組です。舛添さんは、「100萬票」に届かなかったのは閣僚の失言と年金問題だと言い張っているようですが、自分自身が口で言うほど活躍していない現実を認めた方が良いでしょうなあ。中山さんは参議院の陣笠議員になどなってしまったら、拉致問題とは関係のない雑務に忙殺されてしまうのは目に見えているのに……。ヤンキー義家さんと同じで、安倍首相が引っ張り出したのなら、拉致問題全面解決に対する「鉄の意志」などというものは薄っぺらなものだという事です。政治評論家の三宅裕之さんから「ポン子」と呼ばれていた無能な外務大臣でしたが、何処から25万票も湧いて来るのか、実に不思議な話です。御本人が何を考えて立候補したのかもさっぱり分かりません。

■佐藤隊長が防衛とテロ特措法に集中して活動出来るかどうか、そこが問題です。かつての源田実さんのような怪しい大物になるのか、プロレスラー議員と同じような軽い存在になってしまうのか……。群馬県の山本一太さんは、安倍首相の応援団として大車輪の活躍を見せたのに、大した論功行賞の対象にはならなかった人です。その距離感が自分の身を助けたようなものでしょう。

選挙一日後 其の弐

2007-07-30 21:02:10 | 日記・雑学
丸山和也さん 269,946票

■この色黒の口の悪い男は、島田紳助さんのテレビ番組に出演して人気者になった弁護士だそうです。その番組を知らないので、どんな弁護をする人なのかは知りませんが、日本テレビの奇怪な「愛は地球を救う」というチャリティー番組で、何度も週刊誌が疑惑を書き立てられている超長距離マラソンを走ったのだそうですなあ。24時間も膨大な電力を浪費する価値が有るのかどうか?最終的に募金に回る金額と製作費との比率はどうなっているのか?現場で募金を横領しているという噂は本当か?など、子供を騙すような恐れが有る番組ですが、中でも番組のフィナーレに必ず間に合う100キロマラソンというのは、プロレス中継よりもリアリティが有るものなのか?

■丸山さんは、弁護士が笑いを取る不思議なテレビ番組で名を売り、本当なら大変な100キロマラソンに出て、その後は東京都知事選に出るとか出ないとか小さな騒ぎを起こしてスポーツ新聞の紙面を飾ったのだそうです。都知事選に立候補すれば見事にドベ落選だったでしょうが、出馬直前に訳の分からない理由で立候補を見送ったとか……。昔、アントニオ猪木さんは同じ様な騒ぎを起こして、10億円だか20億円だかの裏金を自民党から貰って出馬を見送ったなどという黒い噂が有りましたが、丸山さんならそんな大金を用意しなくても大丈夫だったでしょう。丸山(男)さんも丸川(女)さんも、恐るべき上昇志向の強い人格だと週刊誌などには書かれているようですから、名誉と権力を求める以外に参議院選挙に立候補する理由が有るのかどうかは不明です。

■報道によりますと、何だか与党の総裁選挙に出るような話をして歩いていたようですなあ。1年生議員の身分に憤慨してさっさと辞めた大橋巨泉さんや田嶋さんの後を追うような事になりはしないか?と心配です。「自民党は嫌いだけど利用する価値は有る」と公言していたそうですから、下手をすると弁護士資格もそんな物だと思っているかも知れませんぞ。司法の分野に居た丸山さんが、立法府に移って「法律の専門家」を誤解して無茶な事を言い出さないか、ちょっと心配です。でも、乱暴な島田紳助さんの仲良しだそうですから、吉本興業所属の弁護士になれば済むだけかも知れません。


川田龍平さん 683,629票

■この数字は感動ものです!前長野県知事で、マスコミを自家薬籠中のものとしてペラペラ喋る田中康夫さんが得たのが「458,211票」でやっと当選して、日本テレビのワイド・ショーで毎日立派なコメントを述べ続けていた有田芳生さんが「159,814票」で落選しているのですから、組織もマスコミも道具に使えない川田君が手作り選挙で当選したのですから立派です。もっともっと、マスコミが川田さんの第一声を放った場所が、今や国民的憎悪の的になっている厚労省の玄関先だった!という事実を大々的に報道していれば、楽々と100万票を越える圧倒的勝利を得られたのではないでしょうか?

■もっと言えば、岡山でちょっと恥ずかしい学芸会を開催して「姫の虎退治」が効いたのなら、「龍の馨退治」をマスコミがCG仕立てで囃し立てていたらどうなったでしょう?因みに、馨は元社保庁長官・元全国社会保険協会連合会副理事長・元社会保険診療報酬支払基金理事長・元医薬品被害救済研究振興調査機構理事長・元社会保険健康事業財団理事長で、現職は財団法人復光会非常勤理事長の正木馨さんです。この人が社保庁長官になっていた時に手書きの基本台帳を焼き捨てさせたのは有名な話ですが、社保庁に天下りする前は、危険な血液製剤を認可し続けた元厚生省薬務局長というエライ人だったのです。川田さん達に言わせれば、立派な大量殺人罪の容疑者という事になります。現田園調布在住の老人です。第一声が厚労省の門前での「宣戦布告」だったとしたら、最後の挨拶は是非とも田園調布の正木邸の門前は無理でも、田園調布の駅前でやって欲しかったですなあ。

■風の噂ですが、この正木容疑者と安倍首相とが姻戚関係に有るという説が有るそうです。正木馨さんの奥さんと、森永製菓の森永剛太会長の奥さんが姉妹で、その森永会長と森永製菓の元会長の松崎昭雄は義兄弟になっていて、その松崎昭雄さんの長女のアッキーこと昭恵婦人という関係だそうです。つまり、森永一族の女系で義理の兄弟になっているという事ですから、立派な親戚です。「介護の安部」で売り出そうとした理由がこの辺りに有ったのかも知れませんなあ。何だか森永製菓のエンゼル・マークが無気味に見えて来そうな話で、お菓子が薬臭く感じてしまいそうです。何はともあれ、川田議員には厚労省という化け物ドラゴンを退治して貰いたいものです!旧厚生省時代には、「殺せえ省」などと悪口を言われていましたが、現厚労省になっても「殺そう省」に聴こえて仕方がないのですから……。

選挙一日後 其の壱

2007-07-30 21:01:42 | 日記・雑学
■変な選挙でしたなあ。確かに参議院の議席は与野党が逆転してはいるのですが、安部首相は最初から辞任しないと名言していましたし、それにお墨付きを与える周辺からの発言が続出していて、その代表が小泉前首相で、「安倍さんが辞めたら自民党は大変な事になっちゃう」という彼らしい含みの有る短いフレーズでした。「自民党をぶっ壊した」人の言葉は重い!小泉さんは自民党を独裁体制に作り変えることを「ぶっ壊す」と表現して見せただけで、決して「消滅させる」という意味で叫んでいたのではありません。

■小沢さんの自由党と鳩山さんの民主党が合流するという時、「エッ?それじゃあ自由・民主党になっちゃうの?」という名言を吐いた小泉さんですから、自由民主党が大分裂して「民主党と国民新党」になってしまうビジョンが見えているのかも知れませんなあ。参議院の重鎮と呼ばれる人達が落選し、枯れ木の賑わい候補がぽつぽつと当選したのですから、実質的に参議院の自民党は無くなったようなものです。単に過半数を失っただけでなく、貧すれば鈍するで公明党との選挙協力を双方共に破ってしまった事が明らかになっているので、集票マシーンのつっかえ棒も無くなってしまったということです。

■衆議院を通過する重要法案が民主党の好き放題に参議院で止められてしまう構造が出来上がってしまったわけですが、その象徴が自民党の参議院幹事長のタイガー片山さんの落選でしたなあ。


片山虎之助 403,783  
姫井由美子 451,185

■こうして並べて見れば、「姫の虎退治」は4万8000票差で実現したことが分かります。郵政解散選挙の前、つまり、平沼さんの後援者からも票が貰える2001年の参院選では、501,383票を得ていたそうですから、10万票近い票が逃げ出したというわけです。田舎の事ですから、成人10万人分の反感と無関心を察知するのは簡単です。片山さんは幹事長の身なのに自分の選挙区から一歩の外に出られず、誰の応援にも行かなかったそうですなあ。恐ろしい事に、2005年のいわゆる郵政民営化(怨念)選挙の結果を見ると、堂々の無所属で立候補した平沼赳夫さんは、「99,931票」という無気味な数字が見えます。つまり、次期総理とまで言われていた平沼さんを素浪人に落とした怨念が強烈に残っていて、親分の平沼さんが「応援する」ポーズを取っているのに応じて、僅かに1000人ほどがタイガー片山さんに投票したとすれば、ぴたりと計算が合うわけですなあ。

■ならば、今回の歴史的惨敗は、「小泉郵政解散」が大きな原因とも言えそうです。個別に投票数を分析して見れば、それが一層明らかになるかも知れませんが、そんな暇も有りませんので、ちょっと気になっていた候補者の票数を確かめてみることにしました。


丸川珠代さん 691,367票
保坂三蔵さん 647,016票

■比較してみれば、天国?と地獄との差は4万票強というわけです。本来ならば落選間違いなしだった丸川さんが滑り込んだのは、安倍首相の熱心な応援……ではなくて、最後の最後に仁王立ちで応援演説をした石原慎太郎さんが引き出した莫大な票が有ったからでしょうなあ。それなら、石原軍団が荒唐無稽な刑事アクションものを放送していたテレビ朝日との関係も透けて見えるではありませんか。何とも大規模なバック・アップのお蔭様だったわけですなあ。可哀想なのは保坂さんで、組織票をまとめたら楽勝だと思っていたのでしょう。因みに、2001年の参議院選挙で保坂さんが集めた票を見ると、1,407,437票という莫大なものでした。まさか、アホな大臣の失言と社保庁の犯罪という自分とは何の関係も無い理由で、40万票も減ってしまうとは想像もしなかったでしょう。きっと、最初は余裕シャクシャクで丸川さんに10万票くらい分けて遣ろうか?ぐらいの事は考えていたかも知れませんなあ。

■仮に保坂さんに行くべき40万票が丸川さんに流れたとすれば、丸川さんは30万票にも満たない数で大恥を掻いて落選していた可能性が有るわけです。大東京に潜んでいた丸川さんの「知名度」が30万人くらいだったとすれば、穏当なところでしょう。それくらいのテレビ朝日マニアは存在しているでしょうからなあ。同じように、テレビが大好き!という日本人が選出した初当選と言えば……。

フォッサ・マグナの復習 其の参

2007-07-17 11:40:51 | 日記・雑学
■米国から提供された精度の高いGPS観測網を全国に配置して観測した結果、新潟から神戸にかけて帯状に「ひずみ集中帯」が発見されたという話です。それが5年前に発表されていたら、阪神淡路の悲劇は防げたかも知れません。この巨大な「ひずみ集中帯」の西端が、ぴたりと淡路島を貫通していた活断層と重なっているのですからなあ。この危険地帯は、新潟・長野・富山・福井・岐阜・愛知・滋賀・三重・奈良・京都・大阪・兵庫の各府県の一部を含んで広がっています。フォッサ・マグナ説に重ねてみると、太平洋プレートの圧力を受ける北米プレートの西端が新潟県の危険地帯で「集中帯」の北側3分の1に当たり、フォッサ・マグナの東側。西側はフィリピン海プレートの圧力を受けるユーラシア・プレートに載っているのが残りの3分の2に当たります。

■ここで「糸魚川博物館」の解説に戻ります。


しかし、このフォッサマグナを認めない立場もあります。この範囲をフォッサマグナとすると、フォッサマグナの中に古い時代の岩石でできた関東山地が残って奇妙です。しかし、関東山地を、フォッサマグナが落ち込んでできた時の落ち残りだと考えると、現在のフォッサマグナの範囲を受け入れることができそうです。さて、フォッサマグナの溝の深さはどれくらいあるのでしょうか。……深さ6000m級のボーリング調査が実施された位置……しかし、それらのボーリングは、新しい地層の下にあるはずの古い時代の岩石に到達することができませんでした。したがって、深さは6000m以上ということになります。

■海抜ゼロを基点にすれば、富士山頂が3776メートルですから、それを逆さまにしてもフォッサ・マグナの底には達しないのです。想像を逞しくすれば、古生代か中生代には本州が二つの島になっていて、しかもその間には日本海溝並の裂け目が出来ていたのでしょうなあ。長野県がそっくり消え去って、関東山地と伊豆半島が大きめの島になって浮いていたのでしょうか。


また、北アルプス(古い時代の岩石)は標高約3000mあり、越後山地(古い時代の岩石)は約2000mありますからますから、それらの標高を足すと8000m~9000m以上の深さがあることになります。ちょうど、ヒマラヤ山脈がすっぽり埋まってしまう、隠された溝があるのです。

■こんな目も眩むような断崖絶壁の突端に、刈羽原発が載っているというわけです。


16日10時13分頃。震源地は新潟県上中越沖 ( 北緯37.5°、東経138.6°、新潟の南西060km付近)で震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は6.6と推定。

16日15時37分頃。震源地は新潟県中越地方 ( 北緯37.5°、東経138.7°)で震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は5.6と推定。

16日17時24分頃。震源地は奈良県 ( 北緯34.3°、東経135.9°)で震源の深さは約50km、地震の規模(マグニチュード)は4.7と推定。

16日23時18分頃。震源地は京都府沖 ( 北緯36.8°、東経135.2°)で震源の深さは約370km、地震の規模(マグニチュード)は6.6と推定。

17日10時59分頃。震源地は能登半島沖 ( 北緯37.2°、東経136.6°)で震源の深さはごく浅い、地震の規模(マグニチュード)は3.5と推定。

■上越沖地震の余震が続いている中、「ひずみ集中帯」で玉突き状態で地震が起こっています。言われてみれば、長野・富山・岐阜の県境に聳え立っている見事な山々や日本最大の湖の琵琶湖、そして『古事記』にも書かれた淡路島、観光名所で言うならば東尋坊や天橋立など、美しい風景が存在する理由が分かりますなあ。

■リメイク版には賛否両論がある映画の『日本沈没』ですが、原作ではフォッサ・マグナが最後の最後まで裂けずに頑張ってくれましたなあ。独自に測地衛星を打ち上げた欧米諸国が、フォッサ・マグナが動いていない事を怪訝に思う場面が出て来ます。世界一のエネルギーを秘めている富士火山帯が湧き出しているフォッサ・マグナですから、こんな物が活性化したらエライことです。『日本沈没』の続編では、飛騨山脈の一部が海面に顔を出していて、それが岩礁なのか日本の国土なのか?という議論が起こる設定になっているそうですが、SF小説ばかりでなく現実の国土政策でも新しい地球物理学の知識を取り入れて欲しいものですなあ。オシマイ

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フォッサ・マグナの復習 其の弐

2007-07-17 11:03:10 | 日記・雑学
ナウマン博士は、フォッサマグナの西縁を糸魚川 -静岡構造線、東縁を直江津-平塚線と考えました。このようにフォッサマグナは 三次元の地質構造をさすものです。したがって、糸魚川-静岡構造線は、その西縁の境界面(断層面)ですから、「フォッサマグナ 」と「糸魚川-静岡構造線」は同じ意味ではないことに注意してほしいと思います。

■今の精密な地形図を見れば、素人でも糸魚川から静岡に深い谷が通っているのが分かります。鉄道ファンならば、日本海側から大糸線で南下して大町、松本、塩尻に達し、諏訪湖を越えて中央本線で小淵沢を経て甲府盆地に入り、身延線で太平洋に出られる事を知っています。また、山岳ファンならば、日本海沿岸の親不知海岸の断崖から黒姫山・白鳥山・朝日岳・乗鞍岳・白馬岳……と続く飛騨山脈が野麦峠まで続いていて、その南には木曽山脈・伊那山脈・赤石山脈が並んでいる事を知っています。別名南アルプスと呼ばれる赤石山脈が北岳(白根山)の南で二手に分かれて東側が身延山地で、そのまま静岡市と清水市に向かって下っているというわけです。


フォッサマグナのもう一つの地質学的な特徴は、フォッサマグナの真ん中に南北方向の火山列があることです。北から新潟焼山・妙高山・黒姫山・飯綱山・八ヶ岳・富士山・箱根・天城山などです。フォッサマグナの地下には、フォッサマグナの部分が落ち込んだ時にできた南北方向の断層があって、それを通ってマグマが上昇し、南北方向の火山列ができたと考えられています。

■「落ち込んだ」というよりは、「折れて割れて引き裂かれた」というイメージの方が、生きている地球を実感できます。日本列島は4枚の地殻プレートに乗っているのは有名な話ですが、ナウマン博士が発見したフォッサ・マグナの西縁境界線は、恐ろしいことにユーラシアプレートの先端に当たっています。つまり、元々、2枚の土台を並べた上に地面が載っているというわけですなあ。そして、コレラのプレートは毎年数センチずつ動いているのです。


ナウマン博士がフォッサマグナを命名(1886年)してから、120年以上もたちましたから、日本列島の地質調査も大きく進展しました。この結果、ナウマン博士が予想したようなフォッサマグナの東縁を示す明瞭な境界(直江津-平塚線)は見つかりませんでした。そこで、明瞭な地質学的な溝をさがすとすれば、西縁は糸魚川-静岡構造線、東縁は新発田-小出構造線と柏崎-千葉構造線にはさまれた地域となります。現在、この地域をフォッサマグナと呼ぶことが一般的なようです。

■この「東縁」が問題なのです。フォッサ・マグナの東側は、間違いなく北米プレートに載っているわけですから、この大地溝帯の奥底でユーラシア・プレートとの接触面が存在するはずです。それが同じ高さで並んで押し合っているのか、どちらかが相手の上にのし上がっているのか、或いは潜り込んでいるのか、余りにも深い場所の話なのでさっぱり分からないようなのです。遠い昔に二つに折れた本州の裂け目に、雨後の筍みたいに巨大な火山が並んでいるのですから、この一帯は何とも凶暴な地殻変動の名所であることは確かでしょうなあ。

■「直江津―平塚」線というのは、上越市から長野市を通って関東平野の西側に聳える関東山地の東端、八高線に沿って南下し、相模川が太平洋に流れ込む経路を通っていると想定されたものです。この線上では、1847年の「善光寺地震=M7・4」や、松代群発地震が発生していますが、この線上の南側では目立った地震は知られていないようです。そこで、仮説として提出されているのが「柏崎―千葉」構造線で、今回、奇怪な火災を起こした東京電力の刈羽原発と柏崎市街との間を通って南下し、信濃川を横断して谷川岳の山塊を貫通して群馬県に入ります。赤城山と榛名山の間を通り、JR高崎線に沿って埼玉県を南北に分けるようにして進み、さいたま市の北側、元荒川沿いから三郷、松戸を経て千葉市に抜けていると考えられています。勿論、日本最大の堆積平野の関東平野ですから、プレート境界などは地表からは見当も付きませんが、案外、川の流れが地下の変動を反映しているのかも知れませんなあ。

■この線だけでは説明できない地形が、新潟・福島の県境に存在するので、仮説を補強するために考えられたのが「新発田―小出」構造線です。これは、羽越本線に沿って新発田市に入り、そこから山沿いに南下してガス田が集中する五泉、栃尾を経て「山古志」のすぐ東側を通って六日町盆地の小出に出ます。そのまま盆地の真ん中を上越新幹線に沿って進み、湯沢当たりで「柏崎―千葉」構造線と合流すると想定されています。そして、この補助線のような「新発田―小出」構造線が脚光を浴びるようになったのが、2001年に国土地理院が「新潟―神戸構造帯」が発表された時でした。

フォッサ・マグナの復習 其の壱

2007-07-17 11:02:37 | 日記・雑学
■戦後最大の勢力で南九州を襲った台風4号は、枕崎・足摺岬・潮岬など、戦後の台風の歴史を復習するような場所を次々と暴風圏に巻き込んで、太平洋沿岸部を東進して去って行ったのでした。台風の構造上、房総半島がシールド役を果たしてくれたので、千葉県鴨川は東からの吹き寄せで甚大な被害を蒙りましたが、首都圏は台風被害をほとんど受けずに済みました。九州上陸以降の凄まじい映像を連日連夜、テレビが放送したので、東日本でも同様の災害が起こるようなイメージが生まれて、過剰反応した人達も多かったのではないでしょうか?

■ラニーニャ現象で太平洋の水温が上昇しているとは言っても、千島海流が南下して来る東日本の太平洋岸では台風にエネルギーを供給するほど水温は高くないので、温帯低気圧に変わってしまうのは時間の問題です。気象庁としては、念には念を入れて、万が一を想定して警戒を呼び掛けていたのでしょうが、後になって思えば、経済活動の自粛や様々なイベントの延期など、過剰反応をしたばかりに後悔している人も多いような気がしますなあ。これは狼少年現象を起こす危険がある話で、結果的に用心していたから被害が少なかったと、気象庁辺りが勘違いすると、本物が来た時に思わぬ油断が生じる恐れが有りますぞ。危険と安全の線引きを可能な限り厳密に行って情報を流さないと、「どうせ過剰な警告だろう」と危険な誤解をする傾向が人心に起こるのが恐ろしい!

■台風4号は、奇しくも日本が気象の上でも東西に別れている事を証明したような次第ですが、台風一過で東日本の人々が西日本の被災地を気遣い始める間も無く、今度は「新潟中越沖地震」の発生です。台風の災害では西日本が酷い目に遭うのに対して、地震となりますと東日本が常に大きな震災を経験するめぐり合わせになっております。阪神淡路の大震災は、その経験則を裏切って発生した悲劇でした。台風と地震とは、同じ天災でも空と地下との違いが有るようでいて、どちらも日本列島が弓なりに曲がっている事に一つの原因が有ります。もしも、西日本を貫く「中央構造線」に沿って、東日本も東に伸びていたら、台風は偏西風に乗って文字通り東西に縦断して行くことになります。しかし、本州は中ほどで北に向かって反り返っているので、台風は北から流れ込む寒流と出会って急速に勢力を減衰させるわけです。

■日本列島は弓なりに曲がっているのではなく、背骨を折られるようにして真っ二つに切断されているというのが、フォッサ・マグナのお話です。糸魚川博物館HPの解説を利用して、復習してみましょう。


フォッサマグナ(Fossa Magna)はラテン語で、「大きな溝」という意味です。古い時代の岩石(おもに中生代・古生代)にできた 、ほぼ南北方向の溝の中に、新しい時代の岩石(新生代)がつまっています。 この溝は、上空から見下ろしてわかるような、地形的な溝ではなく、山々をつくっている地層や岩石を知ってはじめてわかる「地質学的な溝」です。この「地質学的な溝」を、ナウマン博士は「フォッサマグナ」と呼びました。

■ナウマン博士は、明治時代に日本列島を調査したドイツの地質学者で、「ナウマン象」の発見・命名者として有名です。250年も続いた江戸時代の幕藩体制、その前は戦国時代でしたから、日本列島全体を視野に納めた科学的な調査などは誰も出来ませんでした。江戸時代後期に頑張った伊能忠敬先生にしても、海岸線を実地に測量して歩いた方なので、日本が本州の真ん中で折れている事などには気付きませんでしたなあ。でも、伊能先生の偉いのは、「蝦夷地調査」の名目で幕府からの公認を貰って、今の東北本線に沿って北上した事です。彼が知りたかったのは「地球の大きさ」だったので、北極点と南極点を結ぶ子午線の長さを実際に測量して割り出そうというので、日本列島の中で子午線に沿って最も長く南北方向の正確な測量をするなら、東北地方しかない!という事を知っていたのでした。ですから、日本列島がくの字型に曲がっている事は御存知だったわけですなあ。

今更コムスン 其の壱

2007-07-15 00:12:28 | 日記・雑学
■すっかり騒動が終息したような感のある「コムスン問題」ですが、これが始まった時から、非常に生臭いものと深い闇を感じたので、一段落つくまで様子を見ておりました。出だしから怪しかったのですが、一時期は従業員による「内部告発」と、外野からはコブラ頭の成金趣味とオンナ漁りの告げ口が盛り上っていましたが、介護保険制度そのものの欠陥に関しては、どのメディアも深く掘り下げようとはしませんでしたなあ。年金問題の大爆発に比べて、何とも唐突な始まり方と中途半端な終息ぶりに、ますます怪しいものを感じてしまいます。

■強引な推理ですが、マスコミが介護保険制度に深入りしたがらなかったのは、小さな訴訟問題と時期が重なっていたからではないでしょうか?『週刊文春』5月24日号か事件の概要を抜粋します。題名は、「週刊朝VS安倍晋三 「落ちた犬」を訴えた首相の「品格」」です。


……5月9日、安倍晋三事務所の元政策秘書と現役公設秘書2人の計3人が、朝日新聞社らを相手取り、謝罪広告の掲載と総額5059万円の損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に起こした。

■「落ちた犬」というのは朝日新聞の事を指しています。安倍晋三という政治家が最高権力を手に入れるとどうなるか?を知るには、この小さな事件が絶好のケースになったようです。一般の国民や読者にとっては小さな事件でしたが、どうやらマスコミ界にとっては結構な衝撃だったのではないでしょうか?世界に冠たる、ダラダラ三審制の日本ですから、こじれるとオウム裁判のようにいつまでも新聞ネタにされて、裁判に勝とうと負けようと、毎週発売して商売している週刊誌にとっては命取りになり兼ねませんからなあ。


訴訟の引き金になったのは、「週刊朝日意」5月4日・11日合併号に掲載された「山口組系水心会と安倍首相の『関係』を警察庁幹部が激白」という記事と広告。記事は、4月17日に起きた長崎市銃撃事件の容疑者が所属する暴力団の幹部に元秘書が脅されていた、という「警察庁幹部」の匿名証言を紹介する内容だった。「週刊朝日」が発売された4月24日、安倍首相は「記事は捏造」と断じ、激烈な言葉を連発した。「……言論によるテロ……報道ではなく、むしろ政治運動……」……朝日は震え上がった。……大慌てで、翌25日朝刊に山口編集長の「おわび」を掲載。……だが、50字程度の文言では、首相の怒りは収まらなかった。……朝日は28日、再度の「お詫び」を試みた。今度は広告欄に、山口編集長名の、より丁重な「お詫び広告」を出した上、同日の紙面で「週刊朝日がお詫び広告」という記事を掲載する念の入れようだった。山口編集長自らも謝罪の手紙を安倍事務所に送り、連休明けの「週刊朝日」5月18日号でも、勿論「おわび」。こうした「土下座」オンパレードも結局、功を奏さなかった。

■『週刊文春』としては、前週の「新聞不信」という連載コラムで、問題の週刊朝日の記事は「『読売』『週刊ポスト』『週刊新潮』を借用して」いる事を指摘していたと、ちょっと自慢げです。この記事は、NHK番組改編問題と清和会の性格とを並べて、朝日新聞と喧嘩をすれば支持率が上がる事を北朝鮮の拉致問題で学習している事も付け加えて分析しています。その正否は措くとして、旅限無が注目するのは、この騒動が起こった時期です。この「落ちた犬」叩きがどうなるかと思う間も無く、社保庁スキャンダルが噴き出して、週刊朝日は結果的に救われた様な形になります。

■しかし、安倍晋三個人に直結するスクープ記事を打つのは、ちょっとハードルが高くなったのではないでしょうか?どうも選挙対策としか思えない「朝鮮総連借金逃れ」スキャンダルが降って湧いたように報道され、ほぼ同じ時期に「コムスン問題」が飛び出します。この辺のややこしい流れを整理するのに、大いに役立ったのが『週刊ポスト』6月29日号でした。相当に込み入ったストーリーなので事前にナンバリングして置きます。①北朝鮮問題、②年金問題、③コムスンスキャンダル、④参議院選挙。

失われた資料

2007-07-09 23:51:34 | 日記・雑学
■いよいよ参議院選挙が佳境に入り始めて、安倍首相の「お約束」と「業績」と「小沢潰し」が過激になって、それに必死で同調している公明党も「実行力」と「未来」の話を叫んでいるようです。そして、7月9日に、分かったような分からないような、「消えた年金」の復活基準がぽろりと発表されましたなあ。多くの国民にとって、本当に5000万件という「消えてはいない」年金の問題さえも、本当は実感など出来ません。教育関係の方ならば、5000万枚の答案用紙、商店なら5000万枚の納品伝票、営業サラリーマンなら5000万件の注文書……、そんな物が突如として発掘されたら、どうなるのだろう?と想像するだけで寿命が確実に縮まるでしょう。たとえ1万人の職員が心を入れ替えて必死で処理するとしても、一人当たり「5000件」ですぞ!相当に強力な胃薬を処方してもらっても、真面目に対処したら一週間も立たずに胃袋にぷちぷちと穴が開きます。社保庁の職員は、胃袋と心臓が特別性なのでしょうか?

土佐山内家が県に寄贈・寄託し、県立図書館などで保管されてきた「山内文庫」の史料約2万冊のうち、64点・122冊が行方不明となっていることが7日までにわかった。山内文庫は46年の寄贈・寄託当初は海南中(現高知小津高)で管理。その後、2回の移転を経て73年から同図書館で保管、05年に土佐山内家宝物資料館に移された。

■気味が悪いほど年金制度の変遷と時期的に重なっていませんか?寄贈されたのが本格的に年金制度が始まった頃、その後、手書き台帳からコンピュータ記録への移行と地方自治体からデータを中央に集中させて……。


同資料館での史料管理が決まり、02年から同資料館が2回実施した調査で判明した。46年と72年に作成した目録と現品の史料を突き合わせた結果、所在不明史料が64点・122冊あることがわかった。移転の際に紛失したり、蔵書の中にまぎれていることも考えられるといい、同図書館は確認を急いでいる。

■一体、誰が高知県立図書館の職員を責められるでしょう?「2万冊」を寄贈されて「122冊」が行方不明なのです。危険な血液製剤を野放しにして殺人罪を疑われながらも社保庁長官に就任し、その後も田園調布の豪邸からあれこれと渡り歩いている阿呆のように、図書館の館長さんは「記録の破棄」などは命令していません。それでも、たった122冊の所在を確かめるのは難しいのです。


また、72年作成の目録には記入されていない史料が115点・768冊あることもわかった。寄贈時に、目録に追記していなかった可能性が高いという。さらに、今年4月に新しい目録が発見され、現品との突き合わせが必要な史料が約500点・3800冊あることも判明。県の管理の不十分さが浮き彫りになった。最終結果が出るには約2年かかるという。同図書館は「当時の管理責任は図書館にあり、申し訳ないというしかない。再発防止のためにも全容を解明する」としている。
7月8日 毎日新聞

■社保庁とは比べようもなく、国民の役に立っている公立図書館ですが、中には「不労所得」と「身分保障」だけを求めて貴重な文献を扱う仕事に就いている人も、居ないわけではないようです。バブル時代に民間との所得格差が多きくなってから、公務員の皆さんの使命感と責任感が緩んでしまったのは事実でしょう。特に地方都市の公務員となると、地縁・血縁を総動員して就職活動が必要だったりしますから、特に文化的な遺産に触れたいとも思わない人が図書館に就職する事も無いわけではないようです。

■今の公立図書館の問題は、少々、就職動機と勤務態度に問題が有る少しばかりの職員ではなく、利用者の中に潜んでいる本の汚し、間抜けな書き込みをし、頁を切り取る馬鹿野郎達の方です。この点は社保庁の大問題とはまったく違います。少なくとも、開架図書の多くはちょっと努力すれば再び入手できる本が多いのですから、「消えた年金記録」とはまったく違います。全国の蔵所家に呼び掛ければ桁違いの地方図書館が生まれる事を、福島県の矢祭町は実証してしまいましたから、少しばかりのバカ者が傷めた文化資料を補うのは不可能ではないでしょう。その点が年金記録の問題とはまったく違うのですなあ。

■地方の図書館で、取替え不可能な貴重な資料「122冊」が紛失しただけでも大騒ぎなのだ!この事実が大切です。「消えた記録」は数える事も推測する事も不可能です。「目録」が無いのですからなあ。そんな物を「再構築」すると軽率に「お約束」する首相に選挙の勝利は無いでしょう。図書館を話題にしたので、安倍首相を筆頭に、自民党と公明党の幹部達は、手元の辞書で「恒久」減税の、「恒久」を自分の手で引いて、しっかりとその意味を確認して欲しいものです。その努力を怠る不誠実な政府なら、国民一同、今度の選挙でその意味をしっかりと教えてる必要があるでしょうなあ。

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水俣と年金 其の弐

2007-07-06 00:11:34 | 日記・雑学
……与党プロジェクトチーム(PT座長・園田博之衆院議員)は3日、95年政治決着時の救済対象となった「手足(四肢末梢(まっしょう))のしびれなど感覚障害がある人」に一時金を支払うことを正式に決めた。発症時期によって支給額に差をつけ、最高でも政治決着時の260万円から減額する方針。8月末をめどに具体的な救済内容をまとめる。

■何の因果か尖閣諸島を実質的に北京政府にくれてやった外務大臣の御子息が、水俣病の苦しみを切って捨てるとは……。こんな所で値切ったところで、どっちに転んでも裏の特別会計はまったく傷付かないのですから、これは役人の面子だけの問題です。エライお役人の面子と天下り人生の栄光を守るためだけに、「年金は大丈夫!」と、ほんの4ヶ月前まで、総理大臣も厚労相も役人の伝書鳩をやっていたのですからなあ。


……水俣病認定申請者など計1万3404人の未認定患者に、4月からアンケートを実施。さらに約9500人の回答者から約300人を無作為に選んで医師が診察した。その結果、「手足のしびれがある」と答えた人が回答者の約94%、約9000に上った。そのうち6割は、政治決着当時から「しびれがあった」と答えた。一方、医師が診察した人のうち「手足の感覚障害がある」とされた人は43%、「(政治決着と同時期の)96年から症状があるとされた」人は36%だった。

■行政の事なかれ調査というのはこうした物です。変に我慢強かったり、自分の美学として泣き言は言わない!などと言っていると、「あっそう」とさっさと線を引かれてしまいます。これは、社会保険事務所の窓口で、この数十年間が個別に繰り返された門前払い劇とそっくりです。「何だか変だなあ」と思っている人の声が一つに結集しなかったのは、悪名高い自治労という化け物組織の存在を頼りにしていた野党にも問題が有るでしょう。ですから、野党が調子に乗って年金問題を追及していると危ないのです。


アンケートと医師の診察では差があるが、PTは「95年の政治決着で救済されず、その基準で救済すべき被害者が多数いる」と判断。(1)95年当時から手足の感覚障害があった人には、260万円から減額した額の一時金(2)その後に同様の症状が出た人には、少額の一時金――を支給する方向で検討する。

■この「260万円」という相場をよく覚えておきましょう。既に死亡してしまった政府を信じた心優しい日本人が貰い損なった年金は、もう返って来ませんし、元気な団塊の世代が一斉に第三者委員に駆け込んだりしたら、「一時金」でお茶を濁すしか手は無くなるはずです。


一方、感覚障害と視野狭窄(きょうさく)など別の症状の組み合わせが必要とした現行の公害健康被害補償法(公健法)に基づく認定基準は変更しない。また原因企業のチッソに一時金の負担を要請するが、多額の負債を抱える同社への支援策も検討する。園田座長は「公健法の基準を満たさない人でも、水俣病の被害者として救済を図りたい」と話している
7月3日 毎日新聞

■「チッソ」と社保庁が重なって見えて来ませんかな?裏には400兆円の積立金を隠しているという噂も有るのですが、○○ピア・シリーズの建設と赤字経営で拠出した年金、社保庁職員の福利厚生と天下り人生を充実させるために浪費された年金、もっと恐ろしいのは素人のくせに株に投資して焦げ付いた年金に、合い見互いの天下り法人に貸し付けた莫大な補助金などを合算したら、帳簿上に存在するはずの余剰金が吹き飛んでしまうという話もあります。尾羽を打ち枯らして「逃げ遅れた」間抜けで不運な役人が、またまた、ハゲ頭を三つか四つ並べて謝罪するしかなくなる日が近いかも知れませんなあ。「遣ってしまったのだからカネは無い」と開き直られる前に、「解体」ではなくて「御破算」の消滅処分にして、刑事罰相当のバカ者は一括して監獄に放り込み、旧国鉄と同じく自治労の幹部は「精算事業団」を作って放り込むしかないのではないでしょうか?


■水俣病で苦しみ、政府のアホな対応で更に苦しむ人達が、きっと来年には始まる年金地獄がどんなものになるかを教えてくれているような気がしますなあ。テレビの時代劇が好きな向きには、丸投げを受ける「第三者委員会」が水戸黄門の助さん格さんか、暴れん坊将軍の手下か何かと勘違いしている場合もあるかも知れませんが、役人を叱り飛ばしてコントロールできるような立場の組織ではないことだけは知っておくべきでしょうなあ。
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水俣と年金 其の壱

2007-07-06 00:10:30 | 日記・雑学
■自民党政府が年金問題をどんな風に解決するか、軽々しく「お約束」を大安売りし始めた安倍首相のそらぞらしい演説などより、もっと分かり易い事実が有ります。
 
水俣病問題の与党プロジェクトチーム(PT)が3日示した新救済策の中間取りまとめでは、95年の政治決着前後で患者を線引きする方針を打ち出し、救済内容も政治決着当時の水準(260万円)から減額するとの考え方が示された。患者団体からは「水俣病とは何かという根本的な問題を放置したままだ」との批判や「線引きは無理ではないか」と戸惑いの声が出た。

■小学生の教科書にも掲載され、皇太子妃の祖父が病原企業に関わりが有ったと問題にもなった世界に名高い公害病のチャンピオンが、こうして日本では「政治的に」もめています。素人目にも分かる有機水銀の苦しみを訴える人達のど真ん中に「線引き」し、勝手に水俣病の「定義」を押し付けるのが政府です。元々、水俣湾を真っ赤に染めて垂れ流された肥料工場の廃液が、地元の奇病の原因だ!と言い出したのは民間人でした。それを真っ向から否定したのは政府嘱託の御用学者でした。当時の資料に並べられている馬鹿馬鹿しい「言い逃れ」を集めて、「奇病」の部分を「年金」に差し替えると、きっと面白い読み物になるはずです。


新救済策策定への動きを批判してきた「水俣病被害者互助会」の谷洋一事務局長(58)は「政治決着そのものが、水俣病の病像や国、県の責任を巡って(04年の)水俣病関西訴訟最高裁判決で否定されている。被害者は政治決着後も広がっており、PTは水俣病を巡り何が起きているのかが分かっていない」と切り捨てた。

■40年も争って、まだ日本政府は「水俣病が分かっていない」のですから、半年前にやっとバレた「年金問題」など、蕎麦屋のお坊っちゃん晋三君に分かるはずはありません。分かっていれば、博報堂か電通か知りませんが、本当に「美しく」製作された自民党選挙キャンペーン用CMで、「成長を実感に!」の枕に「信頼できる年金制度の構築」などと正気で言えるはずはありません。何でも丸投げしてしまう第三者委員会は、何処かから「定義」を提供してもらって、きっと残虐な「線引き」をやります。水俣湾沿岸の人口と、日本中で年金保険料をチョロマカされた人口をぼんやりと比較してみれば、これは「100年安心」どころか、「100年訴訟」を覚悟しなければならない事態なのだと分かります。


裁判での解決を求め、国、県、チッソを相手取り損害賠償請求訴訟を起こしている「水俣病不知火患者会」の大石利生会長(67)は「周囲の偏見を恐れて政治決着で手を挙げられなかったり、当時は水俣病と知らなかった患者が多くいる。95年の前と後で線引きするのはおかしい」とし「患者は人に見えない症状を背負っており、今回のPT案では救済されない」と言い切った。

■強制加入・強制徴収が建前の年金制度が、いざ給付となると悪名高い「申請主義」になっている事実が、やっと日本中に知れ渡りました。これは水俣訴訟のケースとよく似ているのです。絶対に行政側から年金記録の欠落や間違いを教えてはくれませんし、毎日の仕事の合間を縫って足を運んで、お上品に「疑問」を呈しても役人マニュアルに従って門前払いか「後で連絡します」の一言でお仕舞いです。下手をしたら、今話題のハガケンジ君のように、世界チャンピオンと日本最大のヤクザ組織の助っ人を頼んで社会保険事務所と喧嘩しなければならないかも知れません。相手は、既に数十年も横領・流用・天下りのために存分に年金保険料を食い荒らしながら、定時出勤・定時帰宅・始業は遅めに終業は早めに、オマケに小休止は数知れず、有給休暇は全消化!オコヅカイが足りなければ……。そして、痛い所を突いて来るうるさい加入者を追い払うマニュアルを磨き上げて代々伝えて来た組織です。真正面から裁判で挑むのなら、水俣病未認定で苦しむ人達を手本にすべきでしょうなあ。


現行の認定制度に代わる司法救済制度の確立を目指すノーモア・ミナマタ国賠訴訟の園田昭人・原告弁護団長は「最高裁判決で病像、責任の所在、補償など政治解決の前提は全部変わっている。裁判で救済を求める人と、そうでない人が分裂する水俣病の悪い歴史が繰り返される」と表情を曇らせた。

■今年中にも動き始める第三者委員会で、「運良く認められた人」と「不運にもハズレた人」とが、きっと分裂します。水俣病患者が団結して集中力を蓄えられないのと同様に、第三者委員会のお蔭さまで規定通りかちょっと多目の支給を認められた人は何事も無かったように静かな老後を送り、理不尽に蹴られた人達は怒り狂うことになるでしょう。


一方、新救済策策定に協力してきた水俣病出水の会の尾上利夫会長(69)は「救済拡充を求めたこれまでの道のりは長くて苦しかっただけに、救済対象が広がったことは大いに評価したい」と話した。一方で、新たに支給される一時金について「どれくらいの額になるかがまだ分からない」と心配そうに語り「8月いっぱいまで、具体的な詰めの作業を見守りたい」と期待を寄せた。
7月4日 毎日新聞

■「少しでも認められる人が増える事を喜ぼう」、この血を吐くような言葉を忘れては行けません。年金が半世紀以上もの間、一体、どんなメチャクチャな扱いを受けて来たのかを誰も知らないのに比べれば、水俣病に関しては多くの研究書、ドキュメンタリー、映画、ドラマ、文学などが残されているのですから、御蕎麦屋晋三君が連呼している「年金制度構築」が、どれほど無責任な絵に描いた餅なのかは明らかです。選挙対策用に、慌てて「時効廃止」の法案が通ったのですから、水俣の皆様とは違って、こちらは親子二代どころか、三代四代をかけた裁判闘争を覚悟しなければならない人が必ず出て来ます。中には、裁判費用の方が大きくなって、国が「くれてやる」姿勢で恵んでくれる年金を遥かに上回るような悲喜劇も起こるでしょう。でも、「国の責任」をどこまでも追及するぞ!という英雄がきっと現われるでしょう。

■その時、この選挙用に御蕎麦屋晋三君が花咲か爺さんのようにぶん撒いている「お約束」の映像と活字記録は重要になるでしょうし、その前に公明党が喧伝した「100年安心プラン」も裁判の重要な証拠になるでしょう。あの水俣でさえも、これだけの苦労を強いられるのですぞ!人類史上前例の無い、原告100万人などという馬鹿馬鹿しい裁判をやるのか、何度でも納得が出来るまで政権交代を強いるのか、これは思案のしどころですなあ。

軍隊ダイエット 其の弐

2007-06-26 00:15:26 | 日記・雑学
「ビリーズブートキャンプ」(ビリーの訓練所)で有名なビリー・ブランクス氏(51)が来日し、テレビの情報バラエティー番組をにぎわしている。ツルツル頭でキック、パンチ、手をグルグルと激しく回すたくましいアフリカ系米国人男性の姿を、深夜のテレビ通信販売番組で見た方も多いのでは。ビリーズブートキャンプは7日間の短期集中ダイエットプログラムのDVD。世界での販売数は1000万セットといわれ、ビリー氏はその“訓練所”の隊長だ。

■違法な残業代踏み倒しの犠牲者と長距離通勤を強いられる人達が、「深夜のテレビ通販番組」を観ているのではないでしょうか?そんな番組を観ている事自体が、残念ながら不健康と言われても仕方が有りません。日付が変わる頃には安眠態勢に入っていたいものですなあ。まさか、テレビ通販で買った過激な兵隊体操を、日付が変わった狭苦しい居住空間で実演しているのではありますまいな?!


4枚組のDVDは「ビリーバンド」と呼ばれるエクササイズに使用するゴム製のバンドがセットになって価格は1万4700円。日本の販売元になっているオークローンマーケティング(名古屋市)は国内での販売枚数を明らかにしていない。ただ、単純に1万4700円を全世界で1000万セット売ったとするとその額は1470億円にのぼる。今回の来日では、多数のテレビ番組に出演するほか、24日には東京ドームで“合同演習”をこなす予定だ。

■「隊長」「演習」とマスコミは大はしゃぎですが、同じ言葉を自衛官が使うと変に文句を言われてしまうのは何故でしょう?「こんな血生臭い物を買っては行けません!」と憲法擁護派から声が上がるかと思ったら、そんな事も無いようです。確認はしていませんが、筑紫哲也さんの番組の後や、ニュース・ステーションの数時間後には、この米国兵隊体操のテレビ通販番組が放送されているのではないでしょうか?深夜や早朝の押し売り洗脳通販番組は「宣伝番組」の枠ではなくて、「情報提供番組」だから許されるという建前なのですから、ニュースで憲法9条・平和・沖縄……を深刻な顔で「報道」していながら、この種の商売に加担するのは如何なものでしょう?

■まあ、オウム真理教もコムスンも、テレビ媒体を利用して急成長したのでしたのですから、放送する側にあれこれと求める前に、視聴側が警戒すべき事なのでしょうなあ。


米陸軍専属トレーナーを経て、ハリウッドスターやアスリートのトレーナーとして活躍しているというビリー氏。1週間という短期間で5キロ以上のダイエットを強いられるハリウッドスターにも彼の信奉者は多い。米国ではヨガと並ぶ人気エクササイズの一つ。厳しい軍隊的な口調で激しいエクササイズを指導するプログラムは日本でもヒット。女優の米倉涼子さんや、お笑いタレントの劇団ひとりさんら芸能人、著名人も愛用しているとか。深夜の通販番組で人気となったビリーズブートキャンプ。約1週間と日本の滞在も短期だが、一気にファンのすそ野を広げDVD爆発的ヒットにつながりそうだ。
6月22日 産経ウェブ

■毎年、一つや二つのブームが起こる「痩せる」話ですから、これも来年を待たずに忘れられる事は誰もが知っているのに……。文科省が苦し紛れに言っているのは間違っていないようですぞ。「早寝・早起き・朝御飯」。日本中の人々が、これを遵守できるような政策はまったく出て来ませんが、朝日を迎える散歩に始まって、しっかり朝食、普通に昼食、極軽い夕食を摂って午後10時前には就寝。週末の一日くらいは仲間と一緒に体を動かしてさえいれば、外人部隊の特訓映像を借りなくても、肥満に苦しむ事はないそうですぞ。

■食材・料理・評判の店をがんがん放送しながら、手を変え品を変えてテレビの前から視聴者を逃がさない努力を怠らないテレビ局が、どうして早朝と深夜の不健康な時間帯に、健康食品やらダイエット体操の「情報提供」をしているのか、過激な体操ではなく、気楽な散歩をしながらじっくりと考えてみよう。

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軍隊ダイエット 其の壱

2007-06-26 00:14:54 | 日記・雑学
■またマスコミが裏で怪しげな取きをして、数ヶ月で消える変なアメリカ踊りを囃し立てているようです。マイケル・ムーアの『華氏911』を観れば、米国の新兵さんは、昔の昭和の兵隊さんと同じで、経済的な理由で一種の有利な迂回ルートに軍隊を使おうと思って、偶々、在籍中にうっかり本物の戦争に遭遇してしまった若者(この点ブッシュ大統領は上手でしたなあ)と、定員割れを補うために設けられたボーナスを目当てに、大体の事は覚悟の上でイラクに送られる者との雑居状態だと分かります。エライ人と大金持ちの一族からは、誰も兵隊さんになる若者は出て来ないのです。
 
■そんな、ちょっと物悲しい米軍の、新兵の訓練用に考案された体操を、人殺しテクニックに直結する動作を削って「痩せる体操」に仕立てた黒人俳優が居るそうで、その「あまり痩せていない」人が来日したと、何故か日本中が大騒ぎ!遠慮しないで日本の自衛隊、フランス外人部隊、米国籍か市民権を取って、本物の「体操」をした方が、ずっと効果的ではないかと意地悪く思ってしまうのでした。。


世界的な動画投稿サイト「You Tube(ユーチューブ)」に陸上自衛隊第1空挺(くうてい)団(千葉県習志野市)などの教育訓練用とみられる映像が流出していることが分かり、陸上幕僚監部が事実関係の調査に乗り出した。映像は部外秘指定の内容ではないが、ナイフで相手を倒す方法などを具体的に解説した内容が含まれ、青少年への影響や犯罪への悪用を懸念する声が出ている。流出したのは、陸自部隊が対抗形式の訓練を行う際の状況想定などを説明した動画とみられ、「対抗部隊の構成、武器」「敵遊撃隊の前進速度・潜伏要領」「捕虜の取り扱い」「昼間射撃」「遭遇時の至近距離射撃」などを説明。

■民間自衛官のような制度も有りますし、体験入隊も大歓迎らしいですから、一般の自衛隊を利用する方法はいろいろと有りそうです。とは言っても、コムスン騒動で高校から大学まで自衛隊予算を利用してから、あっさり任官を拒否して旧軍人の親玉みたいな長生きな人が頑張っている大手商社に就職して、「バブル踊り」から人買い「人材派遣」業、そして絶対に取りっぱぐれのない国を顧客にした「介護事業」で大儲けしたコブラ男の出現で、ますます肩身が狭くなってしまった自衛隊ですなあ。でも、自衛隊のエリート部隊の実力はスゴイ!

■昔、角川・麻薬・映画で『野生の証明』という、自衛隊の特殊工作部隊を扱ったトボケた映画が製作された事が有りましたなあ。見直してみると、主人公の高倉健さんはその寡黙さで特殊部隊の存在感を出すのですが、アクション場面の演出が取材不足で、健さんの動きは最後まで特殊部隊を思わせるものではないのが残念でした。あの映画の見物は、芸能界一の高所恐怖症として有名な松方弘樹さんが、米国ロケで無理やりヘリコプターに乗せられて、急旋回しながら森林に逃げ込んだ健さんを空中から固定式銃機関銃で銃撃するシーンだけです。いつも以上に目を剥いた必死の形相で機関銃をぶっ放していたのは、恐怖の余りに正気を失ってパンツを小便でびしょびしょにして演技していたからだそうです。

■特殊部隊は、簡単に演技で真似できるものではないようです。因みに、『皇帝のいない8月』で三国連太郎さんが演じた、自衛隊の奥の院、諜報関係のベテランは怖かったなあ。本当に怖い!早口で自分が会得している拷問技術のレパートリーの豊富さを誇る場面は、ぞっとしますぞ。


「近接戦闘」の部分では、上半身裸で急所にバツ印が書かれた隊員などが登場し、ナイフなどで相手を倒すためのさまざまな方法が具体的に解説されている。陸自によると「内部で作成した教育訓練用ビデオの可能性があり、古いものと推測できる」という。調査で流出を確認した場合は、ユーチューブに削除を求めるという。……
2007年5月15日 産経新聞

■積極的に「自衛隊ダイエット」に打って出るべきでしょうなあ。警察畑の特殊部隊は、先日、愛知県の小心者破門ヤクザに射殺されてしまって世界を唖然とさせてしまいましたが、あれは、殉職した警官を始め、現場で命を張った英雄達が無能なのではなく、恩給・年金・天下りだけを考えている不健康な菌類のような上層部の間抜けさが原因でした。憲法問題が解決されて、ああいう警察の手に負えない凶悪事件が発生したら、さっさと「専門家」が鎮圧に向かって貰えば、ものの10分で事件は解決して、あとは葬儀屋さんの担当になります。仮に「民間住宅地だから発砲を禁ず」と事前に命令されれば、自衛隊の精鋭はちょっと切れ味の鋭い道具で任務を遂行してくれるでしょう。もともと気の弱い日本の住民は、一度でもそのお手並みを見れば、拳銃を持ってアパートに立て籠もるような危ない事はしなくなると思うのですが……。勿論、鎮圧後は勲章と感謝状とワイド・ショーの特別出演が続きます。

■別に米国からたるんだ肉体の体操兄ちゃんを呼んで来なくても、素晴らしい肉体は自衛隊にも警察にもごろごろしております。


泥棒も追いかけられない肥満の警察官を減らそうと、昨年5月に千葉県警が始めたキャンペーン「歩け歩け千葉県警」(通称・あるちば)から丸1年。県警厚生課が全部署を対象に実施したアンケートによると、「体重・ウエスト・体脂肪のいずれかが減った」との回答は全体の約2割で、「運動・健康管理の意識付けになった」との回答が約7割を占めた。それなりの成果があったようだ。県警厚生課は昨年5月、県警職員約1万2500人全員に歩数計を配布。歩いた歩数を毎日記録するための用紙も合わせて配り、少しでも多く歩き、運動する習慣をつけるよう奨励した。

■こんな事をやっているから、市川市でノバ講師の英国人女性殺害犯人を、一度は素手で捕まえながらも取り逃がすような、世界中の警官から笑われるような大失態を演じるのでしょうなあ。後悔された映像では、逃走中の若い犯人はスリムで足が速そうでしたなあ。引退した若いボクサーを警官にスカウトする話も有りましたが、もっと数の多い、埋もれているスプリンターに手錠と拳銃を持たせた方が、日本の治安を回復させるのには効果的でしょうなあ。


これに合わせて健康増進のための独自プランを練った部署もあった。船橋署は、通勤時に電車や自転車を使わず、パトロールを兼ねて歩く「めざせ!うぉーキング・イン・船橋」を実施。鎌ケ谷署では、市の健康管理課の職員を招いて「やせる食事セミナー」を開いた。また、たばこの自動販売機を撤去した署もあったという。
 警察官は不規則な勤務時間のため、食生活が乱れがちで、県警職員の約4割が肥満体型とされている。同課は9月に集計される健康診断の分析結果でBMI(肥満指数)値が下がっていることを期待している。
6月24日 産経新聞

■お巡りさんのご健康も大切ですが、国民としては「肥満指数」よりも「逮捕率」の向上を願っておりますよ。