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外国人トップのすごい仕事術

2007年11月14日 | レビュー
「日本人には教えなかった外国人トップのすごい仕事術」 フランソワ・デュポワ 講談社

なんかよくあるビジネス書のようなタイトルですが、中身は違います!これから就職活動をしようという学生にぴったりの一冊。仕事だけでなく、どう生きていくのかということを広く深く考えるためのきっかけになりそうです。日本で仕事をしている外国人がデュボワさんのインタビューに答える形式で、キャリアについて、自分の生き方、何に重きをおいて生きているか、ということについて述べています。共通して話されるのは、挫折を恐れるな、失敗から学べ、楽しく生きよう、ということです。

大学を卒業する時点で、正確には就職を決める時点で、自分にぴったりの仕事や自分のやりたいことが見つからない、というのは別におかしいことじゃない。でもとにかく決断のときが来たのは間違いないのだから、決断しなきゃならない。決められない、決められない、一番いいのが見つかるまで決めない、という態度じゃなく、どこかでいったん決意する。そして仕事を始めよう。その中で自分が成長し、やりたいことが見つかってくる。やりたい仕事がまかされるようになる。だから留まっていないで一歩を踏み出そう。

そういうメッセージが伝わってきます。
私も覚えがありますが、私は最初の就職で、自分の希望した研究所に配属になりませんでした。内定を得たのもたった一つ、そのポジションだけでした。感染症・免疫という領域にほとんど興味を持たなかったのに、ウイルスの仕事が与えられました。しかしあのときあのチームに配属にならなければ、たぶん今の私はなかったのです。自分の知らない新しい興味を引き出された、最初の仕事に私は今も感謝しています。自分で自分の可能性を限定しなくて本当によかった。そして最初に与えられた仕事を精一杯こなしたことで次のステップに進むことができたと思います。そのあたり、この本に登場するコラーレスさんに非常に共感を覚えました。

私の部屋の学生には強制貸し出ししようと思っています。




コメント (3)
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