今ならお金になりますと言われたら・・・どうしますか。

2010年05月24日 | 信州の木材
3日もビールに手が出なかったなんて、周囲が「本当に具合が悪いんだ」の認識度があがるのね。健康のバロメーターみたい。その代わりといってはなんだけど、コンビニに飛び込んで「缶入お汁粉」を探してしまったわ。

 季節外れなんだよね・・・・なかったからプリンの類をドサリと買い込んで帰宅。食べて食べれないことは無いけれど、胃腸も弱っている時は休ませるにこしたことがないから・・・甘い葛湯と探したらあったのね「茹で小豆」の缶詰が我が家に。

 普段なら間違っても口にしない代物だけど、それに絶対量の制限はすばらしい、プチダイエットにもなったしね。まあ世の中にはリバウンドと言う言葉もあるから(笑)

  山仕事は本業で無いけれど、山仕事を知っている最後の年代かなと言うYさんが、私が目を剥くような話をしてくれました。

 木材が何に一番使われているかと言えば、合板です。昔でしたら東南アジアのラワンベニヤ、そして最近は針葉樹合板といってロシア材が多く使われていました。ロシアも経済的にも無理に資源を売らなくてもよくなったのか、出材が悪くなったのか、中国という市場もあったりとか、とっても複雑な事情もからんでいるのでしょうが、日本に対して関税の値上げの宣告をしました。

 それ以来日本の山の事情がガラリと変わったのです。確かに日本の山は戦後の植林が本格的な伐期を迎えてきていますから、本来ならそれは歓迎されるべきものかもしれません。

 しかし・・・・現実はそんな甘い物ではありません。日本のコストは低くありませんから。

 安い外材に対応しながら、日本の山を守る為に「間伐」という方式をとってきたのです。間伐は植林した木をいいものを残して間引いていくことです。40年位の間に3回・・そして主伐というのか皆伐をして・・・その後にはまた植林をして下草を刈ってと山を再生してくることが前提なのですが、その再生の費用が木を全部売った代金でまかなえないから、何年たっても間伐ということにして、とにかく山の荒廃だけは避けてきたのだと思うのです。

 もう何十年も間伐した木材の80%は切捨てにされ自然に朽ちるにまかされました。20%しか市場にはでませんでした。それがどんなにくやしいことであっても、外国から持って来たもののほうが安いということだけでたちゆかなかったからです。

 合板工場が今、山土場から直接木を集めています。その量は半端な量ではありません。
それが今まで切り捨てておかれた80%なら、それは日本の山の救世主です。

 そうではない山が現実に見られるようになったのだといいます。そうなんです「山全部を伐ってしまう」のです。かっての用に番線を張ってなんて生易しい手法ではありません。ブルトーザーで山頂まで行って、帰りは真っ直ぐに下りてくるのだそうです。
 
 当然植林をするなんてことは考えられていないことでしょう。雨が降るたびに地肌は荒れていくでしょう。

 千曲川の水が雨の後赤土で2日も濁っているよ・・・・その人はそうも教えてくれました。

 10年後にはそれが心配と思っていた私に、もうはやばやとその杞憂がぶっつけられました。

 地肌を剥いた山が次にはどんな災害をおこすのでしょうか。その災害を止めるためにはどの位のエルルギーが必要となるのでしょうか。

 長いこと安いということだけで、他国の山をこうしていた私たち日本人に、今国産材を使うということの現実もそして他国の痛みも知ってほしいと思うのです。

 自分の山なんて見たこともない、不在地主のあなたに、今ならお金になりますという魅力的な言葉がかかったら・・・・あなたならどうしますか?
依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


【 中島木材のホームページは こちら


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