天皇の願いは「生前退位」ではなく、「旧皇族の皇籍復帰」である。

　天皇陛下のお言葉で生前退位の是非が論じられているがこれはあまり大きな問題ではない。天皇は政治的な権能を持たないとなっているから本来「生前退位をしたい」ということすら問題である。天皇の気がかりは皇位継承者が僅か３人しか居ないことだろう。今のままでは必ず皇位継承者が途絶えることがあるのは確実だ。そのときのために宮家を増やすことであろうが「宮家を増やしてくれ」とは天皇は言えないであろう。宮家を増やせば皇室関係費が増える。これは税金から賄われる。贅沢だという連中が出てくるだろうが皇室関係費は在日に提供している税金にくらべて極端に少ない。皇室関係費を１００倍に増やしても誰も文句を言えない程だ。天皇は本心はなんとか皇位継承者を確保することであろう。そのためには宮家を増やさなければならない。これを天皇自ら政府に要請することは出来ないであろう。周りが気を使って皇位継承者の確保の方策を考えて差し上げるのが筋だ。先に小泉内閣の時に有識者会議が開かれ、皇太子の長女愛子さんが天皇になれるように女系天皇も認める報告書をだした。この報告書を出すのに有識者会議は天皇や皇族の意向を聞くことなく、これまでの伝統にない、第一子相続の答申を出している。寛仁親王は個人の見解と断って女系天皇に明確に反対し、旧皇族の皇籍復帰を求めたが吉川会長は全く歯牙にもかけなかった。

この一連の顛末は天皇陛下の御心にはそぐわなかったのではないだろうか。寛仁親王が述べられた意見は今上天皇の考えに沿っているはずで、それを全く無視したのだ。

　天皇陛下は皇位継承者を女系天皇を認める形ではなく、万世一系の日本の伝統に添った形で確保したいとお望みであろうと拝察する。そのためには旧皇族の皇籍復帰が必要だ。陛下の目の黒いうちにそれを確認したい。そういう陛下のお考えが生前退位をしたいという発言になったのではなかろうか。陛下は昭和天皇が退位を何度も望み乍らも退位されなかったことをご存知である。

　生前退位の議論が天皇制の全般の議論に移り、皇位継承者の少なさに関心がいき、宮家を増やす方向へ世論が移って行くことをお望みと拝察する。間違っているであろうか。

 

 

 

物価目標２％はこのままでは当分実現出来ない。何故大規模な財政出動をしない。

　物価目標２％が実現出来るのかが問題になっている。日銀黒田総裁の任期中には２％は実現出来ないということで２％の目標がそもそも不可能なのではないかという疑念が湧いていると言う。その原因として想定外の消費低迷と説明がしてあるがそんなことはあり得ない。増税をすれば消費が低迷すると言う予想は沢山あった。消費低迷は予想通りであると言うべきである。政府の予算はまだ１００兆円以下である。これは馬鹿民主党時代の９６兆円の予算額と同じである。ここ５年程政府予算は増えていない。これで消費だけが増えるのを期待する方がおかしい。政府の予算案はデフレ脱却を達成したくない予算と言える。そうなると何故予算を増やさないかというと日本には膨大な借金が有るから財政出動と増税が必要という牢乎として迷信がある。これがデフレに原因つまり政府ののデフレ心理である。デフレ脱却にはアクセル（財政出動と減税）が必要だが政府は真虐のブレーキ（増税と歳出削減）ばかりである。これが失われた20年の原因である。安倍首相になった日銀に大量にお札を刷らせたのは正解だがそれを政府が使おうとしない。これがアベノミクスがうまく行かない原因である。日本は世界最大の借金国ではなく世界最大の債権国であるというのは何処にでも書いてあることである。世界最大の債権国であればもっとお金を使えるはずだ。年間１００兆円の予算ではなく年間１３０兆円以上の予算を組んでいれば物価上昇率２％は実現出来る。幸福実現党が消費税を５％に戻すことを提案しているがこれもやるべきである。そうすれば日本経済はV字回復し２％の目標も達成出来る。

　日本は金があるということの実例として日銀が年に８０兆円増刷している日銀券がある。これは財源として使えばいくらでもお金は有ると言える。もう一言付け加えればこれは返さないでいいお金である。これは国債の日銀直接引き受けになるから禁じ手である。禁じ手というのはインフレを避けるために禁じ手になっているだけでインフレにしたい現在では推奨手にかわる。現在日銀に円を刷らせて市場に流しているが政府に流してもいいはずだ。

　こういうものは官僚はやりたがらない。安倍さんが刷らせたお金を政府が使えと言うべきである。