goo blog サービス終了のお知らせ 

癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

明けない夜はないというけれど

2011-03-07 12:19:52 | 社会・生活
不正な献金の責任を取って
前原外相が辞任というニュースが報じられた。

鳩山さんが辞任した時に
「今度総理が替わったら海外からは
日本はもう国の体をなしていないとみなされる」
と誰かがニュースで言っていた。

ギャンブル依存症の問題だけで言えば
年明けの国会でアノ業界に対する大幅な規制緩和を
行うための法案提出を目指してた民主党が
今年度予算の関連法案の成立すらおぼつかないほど
ガタガタになってきたのは喜ばしいことなのだが…

ここでまた総理が替わるとか選挙とかになったら
一体どうなるんだろう。

中東やアジアではイデオロギー的には
国民が独裁政治を批判し民主化を望んでいるために
混乱が起きているように言われているが
戦後すでに半世紀以上選挙が行われ
表面的には議会制民主主義のもとで
政治が行われているはずの日本でこの状況。

なぜこんなことになるのだろう。
2008年の福田総理以降
ずっと続いている参院と衆院のねじれ状態。
それはおそらく有権者に防衛本能みたいなものがあって
自・公にせよ民主にせよ
どっちかの好き勝手にされたらちょっと恐いという気持ちが
無意識のうちに働いているように思われる。

けれどもそれが何一つ決まらない
前に進まないという悪循環を生んで八方塞がり。
上の人たちはどう感じているのか知らないけれど
特に地方都市では
景気も雇用も何ひとつ良くなってはおらず
むしろ更に不況が進行している。
私たちは今ここで選挙をされても
一体何を選べばいいのかわからなくなっているのではないか。

取り合えず「あれもしてあげるこれもしてあげる」みたいな
甘いことばや餌でつろうとするのはとても怪しい。
それを言う人たちはそのために自分の腹が
痛むわけではなくむしろ当選すれば
自分の利益になることのほうが多いから
無責任にそういうことが言えるのだ。

そのための財源は私たちが納める税金か国債という
国の借金なんだからすでに800兆もの借金があるこの国で
そのつけは遠くない将来必ず私たちに回ってくることになる。

政治家や官僚だけでなく
私たち一人一人が自分の利益になることだけに固執して
賛成だ反対だと際限のない綱引きを続けていたら
これだけ流動的な世界の大きな動きにとてもついてはいけず
いずれすべてが破綻するという結果を招くのではないか。

濁流だ濁流だと叫び流れゆく末は泥土か夜明けか知らぬ 
                 (『魚歌』昭和15)

これは私の好きな斉藤史(さいとうふみ)という波乱の生涯
を送った女流歌人の歌。この頃はまだ日本の将来に
夜明けという希望の言葉を使えたことが羨ましかったりする。