最近ではネットでも「スマホ依存」に関するニュースを
見かけることが、かなり増えました。
特にスマホや携帯を所有する中高生をお持ちのお宅では
「スマホをやる時間が長い」「勉強時間や睡眠時間が減ってる」
「おかしな動画サイトを見ているのではないか」など
心配の種が山積みで、ついつい子供に小言を言って
親子間のスマホをめぐるトラブルが相当増えているのではないかと思います。
最近見かけるスマホ依存に関する記事では
「長い時間やっているからといって
即依存症というわけではない」という点が
強調されているものもあります。
そう言われても具体的な区切りが示されなければ
ますますどうすればいいのか分からなくなります。
そもそも依存症については
どの依存症も、病気かどうかの線引きがとても難しいのです。
前にも書きましたが、実生活に支障がでているもの
つまり、生活のリズムが乱れて学校へ行けなくなったとか
引きこもりの状態になって、家族とのコミュニケーションが取れない
という場合には、おそらく病気の領域に入っており
スマホやPCを無理に取り上げたり
家族の力だけでなんとかしようとすると
むしろ事態を悪化させてしまうことがあるので
本人が受診を拒むような場合は
まずは親御さんが専門の医療機関や相談機関で
望ましい対応の仕方を学んでいく必要があると思います。
ネット依存の目安については
昨年総務省が高校生のスマホ依存について
かなり詳しいサンプル調査を行いました。
詳細は「総務省、ネット依存」で検索すると見ることができます。
それによれば、一日4時間以上スマホやネットを利用している
依存度が「高」に該当する生徒の割合は約15%弱なのですが
特徴的なのは、この割合が
友人関係や、親や、学校生活への満足度とほぼリンクしていることです。
どういうことかと言うと、
ネットへの依存傾向が高い生徒の意識調査では、不満を感じている割合が
友人関係で18.9% 親子関係で26.5% 学校生活で42.3%です。
これがネット依存傾向が低い生徒では
友人関係で4.8% 親子関係で9.8% 学校生活で15.1%とかなり違います。
さらに依存傾向の高い生徒ではSNSでよくやりとりをする友達が93.1人と
圧倒的に多いにも関わらず、実生活での友達は
「やや少ない」「とても少ない」が50.7%と過半数を超えています。
ここから見えてくる、依存傾向の高い生徒像をまとめると
現実の生活(学校の友達や学校生活、家庭生活)に対して満足感がなく
現実の友達が少なく、ネットでSNSやオンラインゲームなどを通じての
知り合いが多いタイプということになります。
この依存傾向が「高」の生徒の場合は
当然依存症に移行する可能性も大きくなりますが
こういう場合は、依存する本当の原因、動機に目を向ける必要があります。
とはいっても、親は専門家ではありませんから
現実の生活に適応できず、生き辛さを抱える子供に
カウンセリングして、我が子の問題を解決するなんてことはできません。
「生兵法は大ケガのもと」ということわざもあります。
それでは、親は何もできないのか
ただ手をこまねいて傍観するのかと怒られそうですが
親にだってできることはあります。
思春期の子供は、何が何でも親に逆らいたい、言うことを聞きたくないと
思っている反面、親に愛されていないと感じるとすぐに傷つきます。
一方親だって、お釈迦様じゃないんだから
いつも優しく微笑んでいるというわけにもいきません。
人間同士なのだから、当然衝突もするし、喧嘩もある。
その距離感の取り方はすごく難しいのだけれど
けれど最後の最後は、我が子を無条件に受け入れることができる
その度量の深さが必要なのだろうと思います。
勉強やスポーツで、それなりの成果を出せて
クラスでもリーダーシップを取れるような子どもの場合は
思春期を乗り切るのは、それほど難しくないのかもしれません。
けれど、そういうタイプの子供は大体1割くらいで
それ以外の多くの子どもたちは
理想と現実のギャップに悩みます。
勉強だけではなく、可愛いとか可愛くないとか
かっこいいとか、そうじゃないとか
友だちがいるとかいないとか
モテるとかモテないとか
ありとあらゆることが悩みの種になります。
それに加えて、人類のブラックボックスとも言うべき、性の問題もあります。
たとえ親子でもこのあたりはさっぱり分りません。
このように、依存の原因になるものも経過も多種多様なので
親のがんばりだけで全て解決できるようなものではありません。
そして現実の生活に適応できず、ネットに逃避し、依存していて
依存度が高い子どもの場合は、禁止されるほど依存が強くなることもあります。
子どもにいろいろ聞いても思春期の子供は
親に本当のことを話したりはしません。
それをしつこく問い詰めたり叱責すれば
子どもは逃げ場がなくなるので、ますます心を閉ざしてしまいます。
そういう場合は、子どもの表情やしゃべり方や動作で
子どもの気持ちを推察して、追い詰めないことが大事です。
親が子供に自然な笑顔を見せることで
優しい言葉をかけてあげることで
子どもにとって家庭が居心地のいい場所になり
子どもの気持ちのあり様も
少しづつ違ってくることもあるかもしれません。
それはただの甘やかしになるのではないかと
思われる方もあるかもしれませんが
後藤惠先生の「動機づけ」のお話の時に
「人間は依存するものだ。依存は悪いことではない」という前提で
「それでも人間同士はお互い様という関係が理想」なのだと言われました。
親子でも、親だけが一方的に子どもに献身する
子どもはそれに依存するという関係性
あるいはその逆というのではなく
最終的には、お互いが相手に望んでいることをなるべく実現できるように
根気よく話し合い、努力し合って
最終的にはハーフハーフの関係を構築することが
親子のみならずすべての人間関係の理想ではあるのだろうと思います。
「親になる」「親である」ということには
とても多くのものが求められているなと、改めて思います。
と相変わらず最後は具体性に乏しい話ですみません。
見かけることが、かなり増えました。
特にスマホや携帯を所有する中高生をお持ちのお宅では
「スマホをやる時間が長い」「勉強時間や睡眠時間が減ってる」
「おかしな動画サイトを見ているのではないか」など
心配の種が山積みで、ついつい子供に小言を言って
親子間のスマホをめぐるトラブルが相当増えているのではないかと思います。
最近見かけるスマホ依存に関する記事では
「長い時間やっているからといって
即依存症というわけではない」という点が
強調されているものもあります。
そう言われても具体的な区切りが示されなければ
ますますどうすればいいのか分からなくなります。
そもそも依存症については
どの依存症も、病気かどうかの線引きがとても難しいのです。
前にも書きましたが、実生活に支障がでているもの
つまり、生活のリズムが乱れて学校へ行けなくなったとか
引きこもりの状態になって、家族とのコミュニケーションが取れない
という場合には、おそらく病気の領域に入っており
スマホやPCを無理に取り上げたり
家族の力だけでなんとかしようとすると
むしろ事態を悪化させてしまうことがあるので
本人が受診を拒むような場合は
まずは親御さんが専門の医療機関や相談機関で
望ましい対応の仕方を学んでいく必要があると思います。
ネット依存の目安については
昨年総務省が高校生のスマホ依存について
かなり詳しいサンプル調査を行いました。
詳細は「総務省、ネット依存」で検索すると見ることができます。
それによれば、一日4時間以上スマホやネットを利用している
依存度が「高」に該当する生徒の割合は約15%弱なのですが
特徴的なのは、この割合が
友人関係や、親や、学校生活への満足度とほぼリンクしていることです。
どういうことかと言うと、
ネットへの依存傾向が高い生徒の意識調査では、不満を感じている割合が
友人関係で18.9% 親子関係で26.5% 学校生活で42.3%です。
これがネット依存傾向が低い生徒では
友人関係で4.8% 親子関係で9.8% 学校生活で15.1%とかなり違います。
さらに依存傾向の高い生徒ではSNSでよくやりとりをする友達が93.1人と
圧倒的に多いにも関わらず、実生活での友達は
「やや少ない」「とても少ない」が50.7%と過半数を超えています。
ここから見えてくる、依存傾向の高い生徒像をまとめると
現実の生活(学校の友達や学校生活、家庭生活)に対して満足感がなく
現実の友達が少なく、ネットでSNSやオンラインゲームなどを通じての
知り合いが多いタイプということになります。
この依存傾向が「高」の生徒の場合は
当然依存症に移行する可能性も大きくなりますが
こういう場合は、依存する本当の原因、動機に目を向ける必要があります。
とはいっても、親は専門家ではありませんから
現実の生活に適応できず、生き辛さを抱える子供に
カウンセリングして、我が子の問題を解決するなんてことはできません。
「生兵法は大ケガのもと」ということわざもあります。
それでは、親は何もできないのか
ただ手をこまねいて傍観するのかと怒られそうですが
親にだってできることはあります。
思春期の子供は、何が何でも親に逆らいたい、言うことを聞きたくないと
思っている反面、親に愛されていないと感じるとすぐに傷つきます。
一方親だって、お釈迦様じゃないんだから
いつも優しく微笑んでいるというわけにもいきません。
人間同士なのだから、当然衝突もするし、喧嘩もある。
その距離感の取り方はすごく難しいのだけれど
けれど最後の最後は、我が子を無条件に受け入れることができる
その度量の深さが必要なのだろうと思います。
勉強やスポーツで、それなりの成果を出せて
クラスでもリーダーシップを取れるような子どもの場合は
思春期を乗り切るのは、それほど難しくないのかもしれません。
けれど、そういうタイプの子供は大体1割くらいで
それ以外の多くの子どもたちは
理想と現実のギャップに悩みます。
勉強だけではなく、可愛いとか可愛くないとか
かっこいいとか、そうじゃないとか
友だちがいるとかいないとか
モテるとかモテないとか
ありとあらゆることが悩みの種になります。
それに加えて、人類のブラックボックスとも言うべき、性の問題もあります。
たとえ親子でもこのあたりはさっぱり分りません。
このように、依存の原因になるものも経過も多種多様なので
親のがんばりだけで全て解決できるようなものではありません。
そして現実の生活に適応できず、ネットに逃避し、依存していて
依存度が高い子どもの場合は、禁止されるほど依存が強くなることもあります。
子どもにいろいろ聞いても思春期の子供は
親に本当のことを話したりはしません。
それをしつこく問い詰めたり叱責すれば
子どもは逃げ場がなくなるので、ますます心を閉ざしてしまいます。
そういう場合は、子どもの表情やしゃべり方や動作で
子どもの気持ちを推察して、追い詰めないことが大事です。
親が子供に自然な笑顔を見せることで
優しい言葉をかけてあげることで
子どもにとって家庭が居心地のいい場所になり
子どもの気持ちのあり様も
少しづつ違ってくることもあるかもしれません。
それはただの甘やかしになるのではないかと
思われる方もあるかもしれませんが
後藤惠先生の「動機づけ」のお話の時に
「人間は依存するものだ。依存は悪いことではない」という前提で
「それでも人間同士はお互い様という関係が理想」なのだと言われました。
親子でも、親だけが一方的に子どもに献身する
子どもはそれに依存するという関係性
あるいはその逆というのではなく
最終的には、お互いが相手に望んでいることをなるべく実現できるように
根気よく話し合い、努力し合って
最終的にはハーフハーフの関係を構築することが
親子のみならずすべての人間関係の理想ではあるのだろうと思います。
「親になる」「親である」ということには
とても多くのものが求められているなと、改めて思います。
と相変わらず最後は具体性に乏しい話ですみません。
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