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命がある限り希望を持つということ

出口のない日々

2009-08-14 18:10:07 | 社会・生活
かけもちで仕事をするようになって
じきに一年になろうとしている。
債務整理をしてダンナがどこからも
お金が借りられなくなって
二人の給料でやりくりするという
当たり前の暮らしが十数年ぶりに戻ってきた。
それでも返さなければいけないお金はあるので
もうこれ以上は無理というくらい節約しても
生活はぎりぎりだ。

そこに立ちふさがる130万の壁。
主婦がパートなどで収入を得ると
一年間の所得(1月から12月まで)が
103万を越えると所得税と市県民税を払わなければならない。
税金はおおよそ年間4万円弱というところ。
さらに130万を越えると夫の扶養をはずれ
国民健康保険の保険料と国民年金を払わなければならなくなる。
私のところは健康保険料が高いので
150万収入があれば保険料と年金とで
一年に30万以上払わなければならず
それでは110万くらいの収入と変わらなくなる。

たとえば夫の年収が700万とか1000万とかいう人の
奥さんが130万以上稼ぐのと
うちのように二人で働いても
年収300万に届かないというのでは
明らかに状況が違うと思うのだが
そういうところを考慮してはもらえない。
だから働くことは可能でも働けない。
この前前半(1~6月)の給料を合計したら
65万5千円、なんと危険水域に入っている。
仕方なく7月から働く時間を減らしてもらうように頼んで
今月からは約1万円の収入ダウンとなった。
この数ヶ月何とか5万円ほどあった生活費が
また4万円に逆戻りということなのだ。

週刊誌の見出しに「鳩山さんの資産は68億」とあった。
麻生さんはたぶんもっとあるだろう。
そういう人たちが国のトップにいて
仕事も家も失ってホームレスになったり
月にほんのわずかな生活費で
生活する人間がいるということを
リアルに想像できるとはとても思えない。
彼らが呪文のように繰り返す
「国民」や「生活」という言葉は
あくまでもある程度以上の生活水準の人間たちに向けられたもので
(その証拠にエコカーの補助金も家電のエコポイントも
高速道路の千円も恩恵にあずかるのは
それなりの生活をできる人たちなのだ)
それより下は……。
そして十年後、二十年後のこの国は……。
政治家が目先の利益の話に終始して
誰一人としてこの国のビジョンを語ろうとしないのが空恐ろしい。
もしかして誰も語れないのか。
こんな小話を読んだ。
経済学者のたぶんケインズだったと思うが
大不況の時に長期的な見通しを聞かれて
「長期的にはみんな死んでいる」と答えたという。
ある意味真理ではある。