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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

債務整理(3)

2008-06-16 16:56:23 | 債務整理
ダンナの債務整理を書士さんに依頼して
そろそろ9ヶ月になります。

この前電話で教えていただいた経過では
2社が残債ありで月々2万5千円程度の
返済になりそうだということでした。

でも私の仕事が減って今月はすでに
子供の学資を借りた
国民金融公庫への返済が払えない状況になっています。
今思えば主人の名義の債務は
任意整理ではなく銀行の借り入れの分まで含めて
個人再生をしたほうがよかったのかもしれません。

最初の相談の時点では
「債務はほとんど残らない」という見通しだったので
あまり深く考えなかったのです。

いずれにしてもこのままでは再び破綻が
目前に迫っているので
公的な多重債務の相談機関に相談に行きます。
週の半分も遊んでいられるような状況ではないので
職探しもしなければいけないのですが
余分に働くと今度は税金、年金、保険料と
公的なお金の出費が増えて
働いた分はほとんどその支払いに当てなければならなくなります。
「弱者からはとことん搾り取る」
政治の本音はここにきてはっきりしてきました。

どちらにどう転んでも
出口のないトンネルの中。
与党も野党もかなりの数の議員と警察官僚が関与し
甘い汁を吸い続けたパチンコ業界との癒着。
未だにどこにも突破口のない闇の力がこういう事態を招き
現在進行形で被害者を増やし続けていることを思えば
やはりこの国に未来はないと思えてなりません。

依存症の真実(5)

2008-06-15 17:19:02 | 依存症
ギャンブル依存症が
重篤な精神病だということは
すでに十五年ほど前から世界的にも認識されていたが
日本ではこの病気に関する情報がまったく公表されず
もちろんどんな対策も取られず
放置されてきました。

国はもちろん病気だとは認めておらず
今のところ保険も適用されません。
債務整理をやるのと同時進行で
ネットや本で必死にギャンブル依存症の情報を集めました。
しかし帚木蓬生さんも書いておられるように
未だ有効な薬物もなく
精神科医の関心も低いという状態で
患者や家族にとってはいわば五里霧中の有様です。
そんな中離婚を選択せず
果敢に依存症の現実に立ち向かっておられる
nickeyさんのブログ「夫はギャンブル依存症」に出会いました。

http://slotizon.blog51.fc2.com/blog-date-200806.html

nickeyさんはギヤマノンやセミナーにも参加されていて
今まで読んだ本ではまだ書かれていなかった
ギャンブル依存症が脳の「コントロール障害」であること
ギャンブルによってできる「報酬回路」という
脳のつながってはいけない回路がつながってしまうことなどを
わかりやすく書いてくださっていました。
なぜギャンブル依存症が完治しないのか
これは今までずっと疑問に思ってきたことでした。

それがこのブログに書かれていた
「一度できた回路を破壊するというのは
生き物である以上あり得ないメカニズム」だからという説明で
ようやく納得がいきました。

でも納得がいったことと未来の展望とは
まったく別の次元の話で
立ちはだかる経済的困窮と
自らは何のアクションもしようとしないダンナを前に
(一応説明はしたものの自分が病気だということを
認めているのかは疑問。まだ治療にすら
取り掛かれないでいるのですから
おそらく何も自覚はしていないものと思われ)
そう考えると…人間やめようかな…と
自分もそんなところにいっちゃいます。


猫は今日も…

2008-06-04 20:59:49 | ねこの話
猫は今日も寝ています。
たまに起きてきて
ご飯を食べ、水を飲み
晴れた日はベランダでごろごろ

急に走り始めます。
たまにベランダの
ガラスにおでこをぶつけたりもします。

私が新聞とか読んでいると
その上にごろんと寝転がります。
本を読み始めると
ぷらぷらするしおりの紐と
戦ってみたりもします。
まるで背後霊のようにいつの間にか
私のいる場所から30センチ以内のところにいます。

でもこの微妙な距離感がいいのでしょう。
犬は見てる分には可愛いけど
ずっと一緒にいると疲れるような気がします。

「千と千尋の神隠し」の顔なしとか
「呪怨」のとしおくんとか
ああいういいのか悪いのかよくわからないけど
ひっそりくっついているものが好きです。
だから猫なのでしょう。

もし二人とも死んじゃって
この部屋に誰もいなくなっても
「アザーズ」みたいに
ここでずっと二人で暮らすのが夢です


依存症と家族の病気

2008-06-03 17:06:04 | 依存症
帚木蓬生(ははきぎほうせい)さんは         
ギャンブル依存症の大きな特徴として
「うそと借金」をあげておられます。

確かにダンナもまあよくこれほどというくらい
嘘をつきました。
最初はパチンコに行く口実が
「ガソリンを入れに行く」「床屋に行く」などという
まあ可愛いといえばさほど実害のないものでした。

けれども子育て真っ最中だった私は
なにかと口実をつけてはパチンコに行き
こどもの相手をしながら
やっとご飯を作った頃にこそこそ帰ってきて
手伝うわけでもなくさっさとビールを飲み始めるダンナを
すでにその頃から心の中では「死んでしまえ」というくらい
憎み始めていました。

やがて文句を言われるのがいやなのか
仕事を口実にするようになりました。
休みでも「午後からちょっと仕事」といえば
すむと思ったのでしょう。
借金の話も同じで
返したと言ってはまた借りたり
十万というのが実は五十万だったり
これだけ嘘をつかれ続けると
もう何が嘘で何が本当なのかもわからなくなります。
実はこれが一番こたえました。

今はパチンコに行けるようなお金は持っていないのですが
そうなるとヤミ金に手を出すのではないか
あるいは会社のお金に手をつけるのではないかという
際限のない不安にとりつかれます。
本人がいくら「大丈夫だ」と言っても
今までの経過からそれを信じることは
もう100%できなくなっているのです。

こんな状態を続けているので
うつだけでなく体にも様々な症状が出ます。
「依存症とたたかう」(帚木蓬生著)によると
依存症の配偶者を持つと
消化器の諸症状やめまい、息切れ、頭痛、背部痛
自立神経の異常や高血圧と
まるで病気のデパートの様相を呈するわけです。
精神的な苦痛はもっと複雑で
日常的な恐怖や自責の念にさいなまれたあげく
自殺や心中まで考えるようになると書かれています。

たしかに絶え間なく起こる疑心暗鬼に疲れ果てて
できることなら自分がカウンセリングを受けたいと
いう思いは日常的にあります。
ただ現実問題としてそんなことのできる
金銭的な余裕がまったくないのです。

ギャンブル依存症の夫を持った方のお話を読んでいると
やはり、夫は夫、自分は自分と
どれだけ切り離して考えることができるかが
一番重要なことだとわかります。
ほとんどの方が最終的に離婚を選択されていることも
当然のことながらうなづけます。

依存症の真実(4)

2008-06-02 16:32:38 | 依存症
実は朝日新聞に帚木蓬生(ははきぎほうせい)さんの
「ギャンブル依存症・病気と認識して治療を」の記事が載ったことは
ちょっと驚きでした。
パチンコ業界は長年新聞テレビなどあらゆるメディアにとって
大口のスポンサーで莫大な広告費を払っています。

ですからほとんどのメディアはこの問題を
正面から取り上げようとはしません。
先の記事ではギャンブル依存症が精神疾患と認められたのは
1980年の米国の診断基準によってであり
世界保健機構(WHO)も15年前に疾病分類の中に組み入れたとあります。

そして「疾病の重篤さと周囲に及ぼす影響の深刻さにもかかわらず
これほど精神医療からも行政からも軽視されている病気は珍しい」
と述べられています。
本人の性格の問題、意志の問題と思い込んで
十年以上悪戦苦闘を続けてきた家族からすれば
本当に涙も出ないような結論です。

つまりは専門家でさえも
まだこれが精神疾患だと認識している人は少なく
ましてや正確な知識を持って
治療に従事できる専門家はさらに少ないこと
さらにこの病気の全容や具体的な治療法にいたっては
まだ解明の緒についたばかりだというのが
依存者の家族につきつけられた現実なわけです。
私たちはなにも正確な情報を得ることができないまま
何年も放置され追い詰められてきたのです。

ネットでは現在起きている強盗や殺人などの
凶悪な事件の何割かはパチンコやスロットによる
借金が原因という噂が流れています。
「依存症の人間は借金の資金繰りと
ギャンブル欲求に支配されていて
自分の現実を見ず、他人の意見を聞かず
自分の気持ちを言わなくなり、人間性が失われる」
とあるが、その延長線上に横領や殺人といった凶悪な犯罪が起こり
彼らの脳内ではもはや善悪といった正常な判断基準が
完全に失われているのだと言っていいと思います。
パチンコに熱中して幼児を死なせるといった
常識では考えられない事件が起こるのも
同じ理由によるものです。

しかし新聞やテレビで報道される時は
その部分は可能な限り隠されているか
とても婉曲な表現になっています。

韓国では先般パチンコが法律で禁止され
店舗はほとんど撤去されたようです。
どうしてなのでしょう。
一方日本ではパチンコ・スロットの機器が500万台
実に日本を除く全世界のギャンブル機器の台数の2倍が
この狭い国土にひしめいている現実は
怒りを通り越してむしろ寒気を覚えます。

このことはさらに患者が増え
現在は総量規制で簡単にお金を借りることが
できなくなっていますから
そういう人たちがヤミ金に流れ
返済に困って自殺や犯罪が増えて
多くの罪もない人たちが犠牲にならなければ
何も改善されないということなのでしょう。

それは例えば薬害エイズや薬害肝炎などの
一連の経過を見ても容易に予想がつきます。


依存症の真実(3)

2008-06-01 16:21:06 | 依存症
5月29日の朝日新聞の朝刊に
この前このブログで書いた
帚木蓬生(ははきぎほうせい)さんの
「ギャンブル依存症・病気と認識して治療を」という
投稿記事が掲載されまし。

二年前まで私自身これが病気だということも
どんな病気なのかということも
まったく知りませんでした。

だから借金を繰り返すダンナに対して
ギャンブルを止めてくれるように懇願したことも
家族の未来や自分たちの生き方について
説得を繰り返したこともあります。
ギャンブルに加えて出会い系や不倫など
女性問題まで起こしたことで
半狂乱になって泣き叫んだこともありました。

何をやっても何の意味もないのだということが
はっきりとわかったのは
ギャンブル依存症がどんな病気なのかを
ある程度理解してからです。

依存者の脳には異変が起こる。
「ギャンブル依存とたたかう」によれば
脳内で生態の機能を制御する
神経伝達物質のうち
依存者の脳内ではドーパミンと
ノルアドレナリンが大量に生産消費され
セロトニンの活性度が低下しているとあります。

これがどういうことかというと
依存症は大当たりした快感によって
脳の中で大量のドーパミンが放出され
これを繰り返すことでさらに
ドーパミンから生成されるノルアドレナリン系も亢進される。
その一方で行動を抑制するセロトニン系の機能は
低下していきます。

つまりなりふりかまわぬ自分の快楽のみの追及と
起こっている現実問題(借金など)からの
徹底した意識の逃避は
もはや本人の人格や意思の問題ではなく
脳の機能自体が変化しているためなのです。

もしこのメカニズムを理解したうえで
そういう仕掛けを社会に広めたのだとすれば
これはもう悪魔の所業と呼んでいいと思います。

専門家の意見を読んでも
あまり未来に希望の持てるような結論は書いてありません。
ギャンブル依存症は
生涯完治しない重篤な疾病で
しかも本人が自分が病気であると認識して
回復への努力をしない限り前進しない。

では自分はどうするのか?
まだ結論はでていません。