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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

家族が180度考え方を変える

2016-01-27 15:57:40 | 依存症
次回のCRAFT勉強会は
2月8日(月) 18:30から
ジャパンマック福岡で開催されます。

テキストの2は「緊急度を確かめる」になっています。
これは、依存症と暴力の関係と、暴力への対策です。
前回の時に、講師の方が「暴力の問題を抱えておられる方はいますか」と
たずねられて、該当する人がいなかったので
「それでは、暴力への対応は後にまわして
次回は3のコミュニケーションを変えるを先にやりましょう」と言われました。

改めて、テキストを読んでみると
「CRAFTのプログラムは、緊急度の高い暴力が日常化しているケースや
嫉妬妄想による暴力は、想定していない」と書かれていて
そういう暴力を伴うようなケースは、本人への対応については
まずは家族が、自助グループや相談機関に相談をして
話を聞いてもらったり、アドバイスを受けるのが最優先だと思います。

そして、この場合の暴力というのは
「殴る蹴る」といった身体的なものだけではなく
家族が声をかけると、怒って大声で怒鳴るとか、物を投げたり家具を殴りつけるなど
暴力的な言葉でおどしたり、怒りを激しくぶつけるような場合も含まれます。

一回目のDVDの中で、松本先生が「段階に応じて」と言われていました。
実は私は、ずっと依存症について勉強してきて
この依存症の段階とかレベルという考え方を
もう少しみんなに分かるように明確にしていただきたいと心から思います。

ガンにステージがあるように、依存症も
例えば、学生のネット依存なら

1 普通に生活して、家族とも会話しているが、ネットをやっている時間が長い

2 夜中までネットをやって、勉強などはほとんどできず、遅刻や欠席もある

3 学校にはほとんど行かず、一日中ネットをやっている

4 注意をすると、激しく怒って物を投げたり、怒鳴ったりする
  あるいは、部屋に引きこもったり、家を飛び出したりして
  家族との会話がまったく成立しない

というふうに、おおまかでいいから、進行の度合いを分類して
この1とか2の段階だったら、CRAFTの1や3の
「現在の状況を客観的に認識して、家族が対応の仕方を変えることで
依存症の進行を止めて、状況を改善させることができる」という方法が
より有効であるように思われるので
こうした家族の対処法をもっともっと広めていただきたいです。

ギャンブル依存症だったら
1 ヒマな時間は、ほとんどギャンブルをやっている
2 嘘をついて(仕事だと言って)ギャンブルをしに行く、持っているお金を全部
  ギャンブルに使ってしまう

あたりまでが病気未満というところで
<借金してギャンブルをする>になれば、金額には関係なくもう依存症の領域だと思います。
これはあくまでも私がだいたいこうじゃないかと思ったことですけれども。

依存症は、アルコールでも薬物でも、ギャンブルでもネットでも
その他の依存症もですが、やりたいという衝動や渇望を抑えられなくなる
脳のコントロール障害です。思考が、依存の対象から離れられなくなって
冷静な正常な思考ができなくなり(前頭葉が機能停止?頭こわれちゃった状態?)
しかも、どの依存症でも、病気の領域に入ると
自分では、その状態についての、正常な自覚はできなくなります。

一方家族は、なんとかそれを止めてほしい、やめさせたいと
小言や叱責、懇願を繰り返すうちに
今度は家族のほうが、依存の問題がひと時も頭を離れなくなって
こちらも、依存症と同じような思考の状態になります。
これがCRAFTのような、家族の回復プログラムが有効とされる理由だと思います。

CRAFTでは「家族が悪いわけではありません」ということが明言されています。
小言や叱責も、懇願も、はたまたギャンブル依存症での
借金の尻拭いも、そういう病気だということを知らなければ
まさか、相手が頭こわれちゃってるとは思いませんから
そういう行動をするのは、当たり前のことだと思います。

ただ、そういう病気なのだということが理解できたら、考え方を180度変える。
まだ依存症という段階まで進んでいなくても
本人VS家族という悪循環を続ければ、進行する可能性が高いので
少なくとも、家族の脳が依存症の領域に踏み込まないように、思考を切り替える。
それが、とても大切なのだと思います。

ジャパンマック福岡で作っていただいた資料には
それではどうすればよいのかということがとても分かりやすく書かれています。

「効果のないことを止め、効果のあることだけをする」

そして対応の仕方で、失敗する原因は次のようなものです。

1 先に言いすぎる
2 言葉が多すぎる
3 正しいことを言いすぎる
4 答えを出しすぎる
5 相手のあらが見えすぎる
6 先回りして考えすぎる
7 感情的になりすぎる
8 起きていないことを恐れすぎる(予期不安)
9 事実を相手にきちんと見せていない


「まさに」という感じです。「ごめんなさい」というしかありません。
当てはまらないのは7の「感情的~」くらいです。
つまり私の人生は失敗の連続でした(笑)

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知らなかった~!

2016-01-19 11:01:44 | 依存症
クラフト勉強会の日は、ダンナは夜勤明け。
勉強会は夕方からで、ダンナはお昼を食べたら寝るので
起きてから晩ごはんを食べれるようにスタンバイをして、出かけました。

家に帰ったのは10時少し前。
ダンナは、昼間に録画してあった高校サッカーの決勝戦など観ながら
晩酌を楽しみつつごはん食べたようで、いい感じにできあがってました。

私の顔を見ると「どうやった?」と聞くので
「うん、面白かったよ」と答えましたが
帰ってそうそうクラフトの話をするのもアレなので
「サッカーどうやった?」「うん、東福岡が5-0で勝った」
「へえ、良かったねえ」

その後自分もご飯を食べたり
片づけものしたりした後にひと休み。
時間も遅かったので、本当はその日勉強会の話をするつもりはなかったのですが。

実は、勉強会の最初の質問、「なぜギャンブルを始めたのか」というのを見た時に
はたと「そう言えばダンナはなんでパチンコするようになったんやろう?」と思ったのです。
借金をして、その返済に追われるようになってからは
絶え間ないお金の心配とか、最後は家庭内離婚みたいな状態でしたから
家に帰っても居心地が悪いとかで、仕事が終わると、パチンコ屋に行ってたというのは分かります。
でもよく考えてみたら、なんでパチンコするようになったのかは知りません。

「あのさ。今日勉強会で、あなたがパチンコをした理由っていうのがあってね。
仕事のストレスとか、家族の問題とか、忙しすぎてとかいろいろ書いてあって
理由はなんですかっていう質問なんやけど、自分のことやないから
人の気持ちって、聞かれても分からんよね」
と言うと、ダンナが笑いながら
「最初は、大学の時よ。仕送りが少なかったから、パチンコでこづかい稼ごうと思って」

そうだったんだぁ~!!知らなかった~!!

「でもさ。それが病気になったのって
あのビギナーズラックって言われてる、十何万とか勝つっていう
大当たりが出るようになったけんやろう。そういう機種がいっぱい出てきて」
「いや、それはもっと後の話」
「ふ~ん」
「仕事終わって、ちょっと気分転換とか気晴らしとかって、そんな感じやった」

なるほど!と思いました。
まだバブルが弾ける前で、ダンナたちの世代は「企業戦士」であり
とにかく朝から夜まで働き詰め
中小零細企業の労働者はサービス残業当たり前世代でした。
もともと日本人は「真面目に働く」「真面目に勉強する」「とにかく頑張る」ことが
最大の美徳とされて、自分の趣味や楽しみを持っている人は少ないです。

人と関わることが苦にならないタイプは
仕事が終われば「ちょいと一杯」になります。
気の合う同僚と、飲み屋で仕事のグチや上司の悪口言って発散。
まあ、それも度が過ぎればアルコール依存症になりますが。

けれど、うちのダンナのように、本来人と関わるのが苦手。
自尊心は強いのに、自己主張はせず、絶対人と争わない。
常に相手に合わせていけるようなタイプは
仕事が終わってまで、人と一緒にはいたくない。
(私は、八百屋で気に食わないお客さんの帰り際に
塩まいてるとこを、そのお客さんに見つかってひと悶着とか
キレたら、すごく低レベルのいざこざを起こすタイプ。
ダンナに、つねづね「介護の仕事は絶対無理」と言われてます)

そういう内向的な人にとっては、パチンコとかスロットとかは
特別な知識や技術がなくても、ほんのちょっとの時間でもできて
相手は機械だから、ただ座ってハンドル握って、話なんかしなくていいし
勝てばそれなりに楽しいし
その上お金にもなるという、ある意味うってつけの娯楽だったわけです。
そして、そのちょっと気軽にやれるとばく場が、街じゅう至るところにあったことが
六百万人弱のギャンブル依存症者を生み出す最大の要因になったのだと思います。

ともあれ、学習会の夜は、ダンナがごきげんだったことで
思いがけずパチンコについて、今まで一度もしたことのない話ができました。
「なんでパチンコするかなんて、単純だよ。そんな難しい話じゃない」
そう言ったダンナの言葉は、私はウソではないと思います。

「ただ、そこにあったからやった。ヒマだったし
他に特にやりたいこともなかった。でも、やったら楽しかった。
病気になるなんて思ってなかった。借金も大丈夫だと思ってた」
ダンナと話していて、実はこういう人って結構多いんじゃないかと思いました。
そして今、スマホやネットの依存が問題になっている子どもたちも
案外おんなじような感じなんじゃないかと思います。

だからこそ、依存症という病気のことを知ってもらう
そしてなるべく早い段階で、本人にしろ、家族にしろ
「これは依存ではないか」と気づくことが大切なわけです。
がんなどでは、とても熱心に言われる早期発見と早期治療です。
お前にだけは言われたくないと怒られそうですが
私にしてみたら、がんとなるとあんなに熱心なのに
なんで依存症はスルーされるわけ?というところです。

もしかして依存症治療にも、一回の薬代がウン十万円とかいう
画期的な効果のある治療薬とかが出てきたら
一躍脚光を浴びるかもしれませんが。

「なるべく早い時期に、家族が依存症という病気について理解して
それ以上に状況が悪くならないように、家族がまず対応の仕方を習得する」
これが、現在の依存症の治療について
最新の、そして一定の実績をあげている方法で、クラフトもその一つなのです。
ただこうした新しい治療の方法は、先進的な考え方の、一部の医療機関や先生方が
やっとギャンブル依存症にまで適用範囲を広げてくださっているというのが現状です。

できることなら、エビデンスなんて後回しでよいので
今なら早期介入できる可能性が大きい、青少年のスマホ依存やネット依存向けに
保護者のための、ネット依存対応用のクラフト手引書を作成して配布してほしいです。
全員に理解してもらうことや、受け入れてもらうことは無理でも
たとえ一万人のうちの1%(100人)でも理解が広がれば
今よりはずっとましな状況になるのではないかと思えるのです。

アルコールやギャンブルの例でもわかるように
「規制」という方向にいくことは、全く期待できません。
ギャンブルにいたっては、すでに30年以上が経過して
患者数がふくれあがっているにもかかわらず
病気だということさえ、多くの人には分かってもらえていません。

ですから広がりつつあるスマホの依存や
これからもっと拡大する可能性がある薬物の問題に立ち向かうには
私たちひとりひとりが、いろんな知識と情報を手に入れて
より早い段階で有効な対処法を知ることが
家族を依存症から守るために、とても大切なのだと思います。

そしてダンナいわく「いや、スマホ依存症はホントに大変だと思うよ」
あなたがそれ言う?とは思いましたが
普段私がやってることや話していることを、少しづつ理解してくれているのだろうと
ここは好意的に受け止めることにしました。




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CRAFT(クラフト)勉強会 クラフトとは何か

2016-01-16 16:36:25 | クラフト
1月11日(月)に、ジャパンマック福岡で行われた
クラフト勉強会の1回目に参加してきました。

CRAFT(クラフト)とは、アメリカのロバート・J・メイヤーズ教授らが
開発した、アルコール・薬物依存症者と家族のためのプログラムです。

使用するテキストは
「アルコール・薬物・ギャンブルで悩む家族のための7つの対処法 クラフト」
    (出版元 アスク・ヒューマン・ケア)
    著者 吉田精次 + ASK(アルコール薬物問題全国市民協会) 税抜 1000円
それと、ジャパンマック福岡で作成された「CRAFT勉強会テキストブック」です。

このプログラムの目的は次のようなものです。(テキストから抜粋)

1家族など依存症者の周囲にいる人が
 自らのコミュニケーションを変えることで、対立を招かず
 治療につなげることが可能になる

2家族の「すでに持っているけれど効果的に使えてない力」が
 使えるようトレーニングする

3たとえ依存症者が治療につながらなくても、問題行動が減ったり
 家族がもっと楽に暮らせる(感情、身体、対人関係面で)効果がある

最初に、クラフトとは何かについて、20分ほどのDVDを観ました。
テキストの著者である吉田先生がおられる徳島の藍里病院での
クラフトの勉強会の模様(50名~60名ほどの家族が参加)
そして、松本俊彦先生と、薬物依存症の自助グループダルクの方による
クラフトの説明でした。

このテキストは、家族のための自習用ワークブックとして作られていて
それほど難しい専門用語などは使われておらず
誰にでも読みやすく、たいへん分かりやすく書かれていると思いました。

今回は第1回目だったので、テキストの1「状況をはっきりさせよう」をやりました。

ワークの1は「何がきっかけになっている?」で
本人は、どんなきっかけで飲酒・薬物・ギャンブルを始めるのか
どんなことがあると、ストップがきかなくなるのか
例えば <職場でイヤなことがあったとき> とか
<心配事があるとき>とか<疲れたとき>といった14の項目があって
思い当たるものがあればチェックをし
それ以外の理由がある場合は、テキストに書き込み
記入後に、講師の方と参加者で、簡単に討論をするという感じで
「兆候を整理する」「飲酒・薬物・ギャンブルの影響(本人・家族)」
「1週間にどれぐらい?」という順序で、現在の状況を
客観的に把握して、テキストに書き出すことで情報を整理するという作業をしました。

うちの場合は、パチンコに行くという行動は止まっているのですが
「過去に起きたことでよいので、書いてみてください」と言われました。

その後「流れをつかむ」のワークでは、依存症の問題を抱える家庭で
何度も繰り返される、同じようなトラブル
「やらないって言ったのに」「うるさい」という感じの
売り言葉に買い言葉で、状況がよくなるどころかむしろ悪くなることもある
そういうことがこれまでにあったがどうかを検証しました。

そして最後のワーク「シナリオを変える」では
トラブルになるやり取りの、どのセリフ、どの行動を変えたら
まずい結果になるのを避けられそうかを考えてみるというものでした。
参加されたのは、援助職の方がお一人、あとは私を含めて家族の方が12名ほどでした。
説明を聞いて、ワークを書くという厳格な雰囲気なんかでは全然なく
皆さん、ご自身の体験なども交えて自由に発言もされていました。

まだ1回目に参加しただけなので、さわりだけしか分かっていませんので
続きは、またその都度書きついでいきたいと思います。

「家族が変われば」というような話になると
真面目な方ほど「それでは家族に問題があったのか、自分の対応が悪かったのか」と
悩まれますが、このクラフトの考え方は、そういうスタンスではありません。
私はもともと、よほど極端な問題がない限り
「過去のトラウマが」というような考え方が好きではありません。
ほとんどの家族は、毎日自分たちにできることを一生懸命にやって
普通に生きています。それでも依存の問題は起こります。
ですから、依存や依存症を引き起こす一番大きな原因は
やはり社会の環境にあるという考え方は変わりません。

けれどそこは一個人の力ではどうすることもできませんから
それでは家族がやれることがあるならチャレンジしてみよう
そのための手段の一つとして、クラフトを勉強してみたいと思ったわけです。
このテキストは、ネットでも、書店でも、なければ注文すれば買えるはずですから
子どもさんのスマホ依存、ネット依存などがあって
家族の接し方を勉強してみようと思われる方は、どうかチャレンジしてみてください。

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年末年始と通院日

2016-01-06 15:56:43 | 癌のこと
大晦日は、ダンナが仕事だったので
ざっくりキッチンの掃除をして、お風呂に入って
その後は紅白歌合戦。
お目当ては、18年ぶりに紅白に登場するXJapanでした。

実は私は、怒涛のような子育ての時期(小学校の高学年から
中学を卒業する頃まで)を、XJapanと故hideさんのおかげで
乗り切ったといっても過言ではありません。
XJapanの解散後は、いろんな音楽をを聴くようになり
SIONさんを筆頭に
好きなミュージシャンもたくさんいますが
Xjapanやそのメンバーには多大な恩があります。
仕事と家事と子育てと、ダンナのギャンブル問題を
16ビートのドラムのノリで駆け抜けた日々でした。

ですからYOSHIKIの伴奏でToshiさんが「Forever Love」
を歌い始めた瞬間には、特に解散前のライブの光景がだぶって
一瞬20年前にワープしたようで
思わず泣きそうになりました。
かつてビジュアル系ロックブームの立役者として
一世を風靡したメンバーたちもそろそろ50代。
どうか自分たちの音楽にプライドを持って
これからもずっと活動を続けてもらいたいです。

そんな我が家の元日イベントは2日で
ダンナは録画した天皇杯のサッカーを肴に
飲んでは寝、また飲んでは寝の文字通り寝正月。
今年の正月準備は、コスパ最優先で
ダンナは酒のつまみがあればいいわけだから
黒豆とかきんとんとか、お菓子っぽいものはたくさんはいらない
と分析して、手作りしたのは数の子となますくらい。
黒豆はできてるのをスーパーで購入、きんとんはパス。
あとはお刺身とか鍋とか、ひたすらおつまみ重視でしたが
特に不満も出ず、短い正月気分を満喫しました。

そして3日は、佐賀のダンナの実家に年始。
前回は1匹だったニャンコが、なんと2匹に増えていました。
キャットタワーなんかも建ててもらってて
お兄さん一家がそんなに動物好きだとは知らなかったので
内心はものすごく嬉しかったです。

去年は、娘夫婦のところにも、猫カフェで保護されていた
可愛い二匹の長毛ちゃんたちが来たし
実は動物と暮らすのも、セロトニンを増やす効果があるんだそうです。
世の中の人たちが、ワンちゃんやニャンコと、家族として暮らすことで
日常生活でのストレスが軽減されて
少しでも平和に穏やかに暮らせるようになれるといいなと心から思います。

そして昨日は定例の通院日でした。
患部は少しづつ増大していますし、しこりの皮膚が破れているので
滲出液は結構出ていますが、特に痛いところなどはありません。
前回のCTは9月でしたが、今回もCTと血液検査がありました。
「転移しているのが症状の出ない肝臓だし
今飲んでいるホルモン剤のアロマシンの効果を見るためにも
少し細かく肺や肝臓の変化を見ていきましょう」というお話でした。

今の病院の緩和ケアに転院してからちょうど一年。
ステージⅣの告知を受けてからは、三月で丸二年ですが
考えてみたら、告知を受けてからは一度も寝込んでいません。
仕事をしていた頃は、年に1,2回はギックリ腰で
立つことができず、蛇女のようにずるずる這っていたり
十代から持病の頭痛肩こりで、3ヶ月に一度くらいは
鍼の先生に駆け込んでいたのが、嘘のようになくなりました。

私の両親は、高校生の頃に離婚して
私は父親と暮らし、高校卒業と同時に働き出して
通信制の大学の国文科に入学したのが、結婚をした22才の時でした。
四年後には長男が生まれたので、8年かかって30才で卒業しました。
楽しいキャンパスライフなどとはまったく無縁の
年一回のスクーリング以外は、ひたすら家でレポートを書き
福岡で試験がある時にそれを受けて単位を取っていくという
ホントに地味な大学生活ではありました。

大学を出たからどうなるというものでもありませんでしたが
一度はちゃんとした学問として、文学とか言葉を勉強したかったという
ただそれだけのことでした。普通の大学は経済的に無理ですが
通信制だったら当時年間数万円の学費で受講できました。
結婚して、一応生活が安定していたその時期が
勉強ができる絶好のチャンスだったのです。

そういうわけで20代の後半は、仕事と家事と学業に子育てと
今振り返ると、いつもいつも、あれもやって、これもやってと
他の人の何倍も欲張りで、生き急いできた人生だったと思います。
そこに追い討ちをかけるように、ダンナのギャンブル依存などもろもろの問題が起こり
そこからはもう、嫌でも全力で走り続けるほかはありませんでした。
16ビートどころか、倍の32ビートでもいいくらいの早さが
自分の体内リズムになっていました。

けれど今は、生まれて初めてといってもいいくらい
ゆっくりした時間が流れている感じがします。
たまに「これもガンになったおかげだなぁ」なんて思ってしまいます。
家族とか周囲の人のいたわりも、もちろんあるのですが
自分自身でも「もうあんまりしゃかりきにがんばらなくてもいいかな」
と力を抜けるようになりました。
生きていると、本当に色々なことがあるものだなぁと
我ながら、柄にもなくちょっと感動したりもしたお正月でした。





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ジャパンマック福岡のCRAFT勉強会

2016-01-01 12:52:05 | 依存症
明けましておめでとうございます。
無事に新年を迎えることができたことが、素直にうれしいです。
昨年このブログを訪れてくださった皆様には心からお礼を申し上げます。
今年もよろしくお願いいたします。

告知を受けてからは、将来の予定を3か月単位くらいで考えるようになりました。
半年後とか一年後のイベントを安請け合いすると
いろいろ迷惑をかけたらいけないので
ほんのちょっとづつ、未来の景色が見えているという毎日を過ごしています。

今年のお正月は、ダンナが大晦日も元日も夜中まで仕事なので
我が家にお正月がくるのは明日になります。
というわけで、のんびりした元旦を迎えています。

秋口に録画のできるTVが来て以来、映画廃人になり果てていましたが
そろそろ社会復帰しなければと
1月11日(月)から、ジャパンマック福岡で始まる
依存症の人の家族を支援するプログラム「CRAFT」の勉強会に参加しようと思います。

依存症(今は薬物、アルコール、ギャンブルが中心ですが)の問題では
家族の対応の仕方が重視されています。
「CRAFT」は、アメリカで開発された家族のための回復プログラムで
私がこの言葉を始めて聞いたのは
2014年にNHKの「ハートネットTV」でした。
その時のことは、2014年11月25日のブログにも書いています。

番組の中では、このブログラムを実施されている治療期間として
徳島県の藍里病院が紹介されていました。
ネット上でも、その藍里病院の吉田精次先生が書かれた
「CRAFT」についての資料を読むことができます。

ネット依存の問題で「親子の信頼関係が大切」とか「コミュニケーションが大事」と
安易に書いてきましたが、それでは具体的にどうすればよいのか
悩まれている親御さんは、相当多いのではないかと思います。
「命令や指示、叱責は意味がない」「それをすることが依存を強める結果に」と
言葉で言われて、たとえ頭ではそれを理解できても
例えば、受験まであとわずかというような今の時期に
子どもがスマホばかりやっているという状況では
つい口やかましく注意してしまう、あるいは口出ししなくても
心の中は、心配や不安でいっぱいで、それが表情にも出てしまう。

ネットだけでなく、薬物でも、アルコールでも、ギャンブルでも
はたまた他の依存でも、問題を抱えた家族がいると
始終怒ったり文句を言ったり、泣きごとを言うか
以前の私がそうだったように
ないもののように無視をして、見て見ぬふりをするか
たいていはどちらかだと思います。

アルコール依存症についての記述ですが
吉田先生の資料を一部引用します。

「「依存行動のコントロール不能に陥っている患者」と
「その患者の依存行動を止めさせようとしてコントロール不能に陥っている家族」という
二重のコントロール不能の構造が、アルコール問題のもたらす患者、家族の構造である」

このように言語化されると、よく分かります。
自分自身が家族の依存の問題から、思考を解放しなければなりません。
私の場合は、ダンナのギャンブル依存症が本人だけの問題ではなく
社会と深く関わり合って起こったことなのだという認識は最初からありました。
こういう仕組みを作り、助長させてきた何物か。
それは、今社会や、世界のあらゆる場所で起きている
不都合で理不尽な事柄の全てに共通して言えると思います。

ただ問題の本質が分かっているからといって
それで自分がダンナの将来に感じている不安がなくなるわけではありません。
というわけで勉強していかなければならないことはたくさんあります。

この、ジャパンマック福岡の「CRAFT」の勉強会は、電話でおたずねしたところ
1月から2期目が始まり、毎月第二月曜日 18:30~ 2時間程度
5回で終了という予定だそうです。
途中から参加することも可能で、参加できなかった分は
また次の3期目で受講することも可能だと思います
費用はテキスト代1500円。

もしも福岡市にお住まいで、こどもさんのネット依存などを契機に
依存症を治療するための家族のプログラムに関心を持たれた方は
お話を聞いて見られるのもよいかと思います。
ただジャパンマック福岡の案内にも書いてありますが
こちらは勉強会ですので、家族の依存のことで
個人的に相談があるという方は
相談窓口のほうを利用してくださいとのことです。

相変わらずお正月らしからぬ話になりましたが
少しはちゃんとした目標を持たないと
回りが何かと甘やかすこともあって
病気を口実のダメ人間生活になりそうですので
当面この5ヶ月間の「CRAFT」勉強会をクリアできるのが年頭の目標です。



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