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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

ギャンブル依存症の恐さについて

2012-02-29 15:38:58 | 依存症
四年前にギャンブル依存症という病気の存在を知った時
最初私はアルコール依存症のようにある程度長い間
ギャンブルをやり続けたことでそんな病気になったのだと思った。

しかし「ギャンブル依存とたたかう」(帚木蓬生著)には
たった一度の大勝ちした体験でギャンブル依存症になった
女性の体験談が実例としてあげてあって
自分の認識が間違っていたことを知った。
つまりギャンブル依存症は覚醒剤中毒と同じようなものなのだ。
たった一回の体験で一生その病気から解放されることはなくなる。

このところ被災地でパチンコが人気というニュースを見かける。
毎日新聞の記事からの抜粋で「店内を見渡すと300席以上ある
台の8割が埋まっている。7、8人に1人が大当たりして、出玉
の箱を何箱も積み上げていた。正午過ぎには、ほぼ満席になった。
ずっと打ち続けているお年寄りの台の上にある表示を見ると「大
当たり回数0回」。開店から3時間。30分1万円として推定6
万円は負けている。娯楽は数分、その後は大バクチの世界だ」とある。

3時間で6万円捨てるなどおよそ常識では考えられないが
それをやるのが依存症なのだ。しかしそのお金は補償金や
全国から寄せられた義捐金などではないのか。

長年、依存症の治療に取り組む田辺等・北海道立精神保健
福祉センター所長(精神科医)によると、災害後、被災地
でギャンブル依存症が増加することはよくあるという。
「ギャンブル依存症やアルコール依存症、また、その傾向
のある人は、被災生活が長期化すると症状の再燃や悪化の
リスクが高くなる。本来、自分が能力を発揮すべき仕事や
学業、家族関係が失われ、仮初めの生活をしている情けな
さや将来への不安などが長く続くことで、アルコールやギ
ャンブルを使いたい気持ちが高まる」ということなのだ。

希望を失くした人たちに襲い掛かるギャンブルの魔力。
しかしそこへ足を踏み込めば一瞬の快楽と引き換えに
終生治ることのない地獄へ引きずりこまれてしまう。

お金がなくなって生活保護を受けたとしても
年を取って年金を受け取るようになったとしても
右から左にそうしたお金をあの機械に捨てて
その先にあるのは自殺するか餓死するか
わずかな金のために犯罪を犯し刑務所に入るか
あまりにも悲惨な未来しか残らない。

去年の夏に大阪で起きた「一斗缶バラバラ遺体」の事件
事件を起した男はパチンコで400万円の借金が
あったということでやはりギャンブル依存症がらみの犯罪だった。
ギャンブル依存症が病気としてちゃんと認知されないことで
被害はどんどん拡大していく。
「ギャンブル依存とたたかう」の本の帯にはこうかかれている。

「このままでは社会の土台が腐っていく」



原点に戻って

2012-02-07 10:59:17 | 依存症
実は今年の正月から悩んでいた。
もともとはダンナのギャンブル依存症とそれが原因の借金で
五年ほど前から極度の欝状態が起こるようになった。

友人の勧めでダンナと一緒に司法書士さんを訪れて
それまでにできた借金を任意整理という方法で
100万円に圧縮して返済をする手続きをしていただいた。
ギャンブルでできた借金は基本的に自己破産は認められないので
これは当然の結果だったと思う。

任意整理をすることが決定してから3年
毎月約3万円、実際には3万づつを3ヶ月積み立てて
3ヶ月ごとに9万を返済し続けて今月で返済が終了した。
任意整理を始めてからギャンブル依存症が
治癒しない心の病気であることを知ったと同時に
すでに患者数400万人とも言われるこの病気を
引き起こした社会的背景(政界や警察組織と業界の利権構造など)
を知って個人の問題としてのギャンブル依存症と
社会問題としての側面の両方をブログに書き続けてきた。

そして3.11の震災があり原発事故があって
原発事故の背景にもギャンブル依存症を生んだのと同じ
政界や官僚らと大企業との利権構造があると感じた。
だがこの問題はさかのぼれば日本に原発というものが作られた
ところから始まっていて
現在は日本だけではなく日本に原発を輸出した国や
反対に日本が原発を輸出しようとしている国々といった
世界規模の話になってしまっている。
だから私のお粗末な頭で原発について書くと
話があちこちに飛んで結局わけが分からなくなるのではないか。
そのことで真剣に悩んだ。


テレビなどのマスコミは原発で起こっている現象を
極めて断片的に報道しているだけで
相変わらず政治と歩調を合わせて
「復興は順調に進んでいる」というイメージを発信し続けている。
それに東京電力が言うことは基本的に信用はできない。
3.11以降の悲劇の再来にならないためには
どうか正確な情報を得る努力
それにあまたある情報の中で
何が正しくて何が間違っているかを
見極める力をつける努力を惜しまないでほしいと思う。

そして私自身は今後は原点に返り再び依存症をめぐる
様々な問題について書いていこうと思っている。